Fixture
明治安田 J1リーグ 第8節
2025.4.2
川崎フロンターレ(4位/3勝2分1敗/勝ち点11/得点10/失点3)
×
湘南ベルマーレ(9位/3勝2分2敗/勝ち点11/得点7/失点8)
@Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu
戦績
近年の対戦成績

直近5年間の対戦で川崎は6勝、湘南の2勝、引き分けが4つ。
川崎ホームでの戦績

過去10戦で川崎の4勝、湘南の1勝、引き分けが5つ。
Head-to-head
- 川崎の湘南戦の連戦は前回の引き分けでストップ。
- 公式戦で勝敗のついた直近4回の対戦カードのうち、3試合が逆転勝利。先制したチームが負けている。
- 等々力における公式戦で川崎は直近4試合湘南に勝てていない(D3,L1)。
- 水曜日開催のリーグの湘南戦において川崎は過去5回勝ったことがない(D3,L2)。
スカッド情報
- イ・クンヒョンは左膝離断性骨軟骨炎及び左膝内側半月板損傷で長期離脱中。
- 小林悠は左肩鎖関節脱臼で離脱。
- ゼ・ヒカルドは靱帯炎での長期離脱中。
- 平岡太陽、田村蒼生、永井建成も負傷で離脱。
予想スタメン

Match facts
- 今季2回目の公式戦3試合連続のクリーンシート。
- 今季の公式戦10試合で複数失点がない。
- リーグでの失点3は岡山と並んでリーグ最少。
- ホームゲームにおいては4試合の公式戦で10得点1失点。
- 今季の得点の80%は後半に生まれたものであり、65%は60分以降に生まれている。
- 直近3試合の湘南戦ではブラジル人選手が得点を獲っている。
- リーグ戦は3連勝の後、4試合勝ちがない。
- 先制した試合では全勝であり、先制された試合においては未勝利。
- 今季の公式戦の4勝はすべてが1得点差での勝利。
- アウェイでのリーグ戦は直近3試合で勝ちがなく、得点は1つだけ。
- 関東でのアウェイゲームは今季2試合で勝利がない。
- 昨季同時期から勝ち点は2倍以上伸びている(5→11)。
予習
第5節 FC東京戦

第6節 神戸戦

第7節 清水戦
準備中
展望
可変成分を増やしたビルドアップがトレードマークに
多摩川クラシコでの快勝で4位に浮上した川崎。1試合消化が少ない中でのこの順位はなかなかに手応えのあるものである。だが、川崎の今の勝ち点の11には多くのチームが並んでいる。勝ち点11軍団の先頭が4位の川崎であるのならば、最後方となるのは今回の対戦相手の9位の湘南ベルマーレである。
今季の湘南は開幕3連勝という華々しいスタートダッシュに成功。現時点では鹿島に開幕戦で唯一の黒星をつけるなど、厳しい対戦相手に充実した内容で結果を出してきた。ただし、直近4試合は未勝利となり、序盤戦の勢いが少し萎んでしまっているかのような印象を受けてしまう。
フォーメーションは例年と同じ3-5-2。アグレッシブで攻撃的なスタイルを信条とする形は今季も継続でこの点は山口監督就任以降一貫したチーム作りが進んでいると言えるだろう。
ただ、今季はかなりビルドアップの可変性を上げて相手のプレスを回避することに力を入れている印象だ。特に左サイドは移動が相当多め。CBにキャリー性能が高い鈴木淳之介を起用していることもあるのだろう。例年であれば高い位置をとることにフォーカスすることが多いWBの畑も低い位置に下がることで上がった鈴木の位置にフォローに入ることもある。
WBが手前に引く+CBのキャリーに合わせてIHがサイドに流れることでパスコースに段差を作る。特にIHのサイドフローから縦パスを引き出す形は今季の湘南のビルドアップのトレードマークと言ってもいいくらいだ。

大外とライン間を浮かすことでショートパスから細かく前進をしていく。縦方向が難しければ逆サイドに展開。右サイドの大外の藤井は従来のイメージよりも手数をかけずに素早くクロスを入れてくる傾向が強い。IH、WBのボックス突撃の強度はこれまで通り。枚数をかけたクロスを仕上げとして攻撃を完結させにいく。
ファストブレイクでは福田と鈴木章斗の2トップが存在感を見せる。スペースがある状況では敵のDFを駆け引きをしながら、スピードアップをしつつ強烈なフィニッシュで一気にゴールを陥れる形は大橋や町野といった歴代の湘南のFWの系譜につながるところがある。
ただし、ルキアンを放出した状態ではなかなかボックス内での空中戦では優位が取りにくい部分がある。彼がいれば大外からの1on1からのクロス→ヘッドという高さを生かした攻撃もできるだろうが、今の構成ならば動きの成分を残した状態の方がいい。スペースを残した状態で敵陣に迫れるかどうかは課題になるだろう。
守備に関しては5-3-2をベースにするが、後方に重心が重くなることはなく、前からアグレッシブに捕まえにいく。ただし、相手の中盤へのケアを強めるために2トップにはプレスに出ていった後にプレスバックで自陣のプロテクトにも顔を出すことが求められることとなる。アグレッシブな守備とコンパクトな陣形の両刀を使いながら相手の攻撃を阻害し、素早く相手のブロック攻略に繋げるのが湘南のスタイルだ。
湘南の機能不全を引き出す下準備
湘南がやや苦しんでいるのは後方からのビルドアップがなかなか自分のメリットにならず、相手のプレスの餌食になっている側面があるから。特に中断前の神戸戦では縦パスをことごとくカットされてしまい、湘南得意のショートパスからの繋ぎの局面を寸断し、逆に神戸のカウンターにつなげられてしまった。清水戦でもキム・ミンテのパスミスが決定的な3つ目の失点につながることとなってしまった。
IHがサイドフローするという形はややオートマチックな側面もあるので、事前に準備をきっちりしておくことができれば割と片側へのスライドで手打ちはしやすい部分かもしれない。コンパクトな守備から相手のルートを寸断する形はFC東京相手にも十分行うことできていた。
少し気がかりなのは前線からの誘導がメンバーの入れ替えでも機能するかどうかだろう。前節のプレビューでも述べた通り、ここからは総力戦。戦力を入れ替えながら戦う必要がある。前線に関してマルシーニョと家長でもハードワークができることをFC東京戦では証明したので、現段階でもっとも代役のイメージが難しいのは脇坂になるだろう。サイドにどこまで流れるか?中央に穴を開けるリスクと天秤にどこまで前から追うかのさじ加減は今の川崎においては脇坂の腕にかかっている部分が大きい。
この部分で一番代役としてイメージしやすいのは瀬川だろうか。前から追いにいくチェイシングの意識と後方を埋めるプレスバックの走力を兼ね備えているのは間違いない。あとは「さじ加減」の部分。中央のスペースをコンパクトに管理するというコンセプト的な大原則を守りつつ、バックラインに圧力をかけることを両立できる舵取りができるか。ここができれば瀬川自身のプレータイムという観点でも、チームビルドという観点でも非常に大きい。
脇坂はカウンターのリンクマンとして機能する一方、FWのカラーは薄い。前に出ていくことに労力を割かなくていい場面や、ボックス内での枚数で勝負をかけたい時間帯においては瀬川のキャラクターの方が求められるケースはあるだろう。4-4-2のコンパクトな守備を維持しながらカラーを変えることができれば、攻めの幅が広がることは間違いない。
自陣からのビルドアップに関しては後方からショートパスを軸に繋いでいき、湘南のプレス隊を間延びさせたい。2トップはプレスバックして守備に参加するのが湘南だが、PAの高さまでプレスに来させてしまえば、プレスバックした際の二度追いは間違いなく難しくなるはず。2トップの二度追いを解除させることがまずは保持のプロセスで気にしたいこととなる。
湘南の守備の弱点は前から相手を捕まえきれなかった時に、後方にカバーできる凄みがある選手がいないこと。1つマークを外されると数珠繋ぎのように相手に加速を許してしまい、サイドの裏に空いたスペースからあっさりと侵入されることも少なくはない。
まずは湘南の2トップを中盤の守備に参加させないこと。人数をかけた川崎の中盤のパス交換からフリーマンを作り、そこからサイドの裏抜けの選手にパスを送ることで局面を一気に進めること。これができれば湘南攻略の道筋は一気に見えてくるはずだ。
【参考】
transfermarkt(https://www.transfermarkt.co.uk/)
soccer D.B.(https://soccer-db.net/)
Football LAB(http://www.football-lab.jp/)
Jリーグ データサイト(https://data.j-league.or.jp/SFTP01/)
FBref.com(https://fbref.com/en/)
日刊スポーツ(https://www.nikkansports.com/soccer/)