
最後は両者に笑顔の最終節
パリとのデスマッチに敗れ、ついにプレーオフ圏外で最終節を迎えることとなったシティ。ただし、勝利をすれば対戦相手であるブルッヘを越えることは確実。事実上の自力突破は残されている試合だと言えるだろう。
テンポを上げたいシティはハイプレスからスタート。しかし、ブルッヘは特にこのハイプレスは問題ない様子。逆に2分でシティのCBをそろって置き去りにし、決定的なチャンスを作るなど牙を向くシーンがあった。
時間が経つとボール保持に回るのはシティ。ストーンズが中盤に移動する3-2型を基本として一方的に押し込んでいく。大外からハーフスペースの突撃がシティの基本線だ。ブルッヘはCHが最終ラインに吸収されるなど、比較的ローブロック目ながらも中央を固めてプロテクト。シティの攻撃を外回りに誘導する。
外からだけでは埒があかなそうなシティは徐々に中央にパスを差し込んでいくが、ブルッヘはこれを跳ね返してカウンターに移行。シティが前がかりな時はきっちりと攻め切るが、ブルッヘはゆったりとボールを動かしたりなど緩急をつけながら保持の時間を作っていく。結果的に相手の保持の時間を枠内シュート0に抑え、カウンターで時折反撃をするというブルッヘにとって理想的な前半に。
そして、ついに前半終了間際にカウンターが炸裂。中央からのカウンターで左サイドに流れたユトグラがヌネスをおいていくと、インサイドに飛び込んだオニェディカが先制ゴールをゲット。ハーフタイム直前に試合を動かす。
後半、シティは前半以上に押し込む展開に。サイドからオフザボールの揺さぶりを仕掛ける動きではあるが、壊すにはもう一押し。すると、中盤からボールを持ち上がったコバチッチがコースを狙ったミドルで逆転に成功する。
ブルッヘはツォリスがすぐに決定機を迎えるなど、ここからはチャンスの応酬。試合はシティの得点から一気にオープンになる。
それでも優勢なのはシティ。左サイドに狙いを定め、サヴィーニョのタメ→グヴァルディオルの抜け出しからオウンゴールを誘発して勝ち越し、ついにリードを奪う。
ツォリス、タルピなどスピード豊かなサイドアタッカーは失点以降もチャンス構築。だが、ストーンズの対角パスを引き取ったサヴィーニョからシティは3点目を奪って勝負あり。他会場の結果的にこのままのスコアをキープすれば敗退はないと悟ったブルッヘは残りの時間に無理にボールを奪いに行かない談合を敢行。両チームの思惑通り、試合をきっちりとクローズ。ともにプレーオフ進出を決めるハッピーな結末となった。
ひとこと
ブルッヘ、失点以降もガッチリシティと組み合うことができていた。
試合結果
2025.1.29
UEFAチャンピオンズリーグ
リーグフェーズ 第8節
マンチェスター・シティ 3-1 クラブ・ブルッヘ
シティ・オブ・マンチェスター・スタジアム
【得点者】
Man City:53‘ コバチッチ, 62’ オルドニェス(OG), 77‘ サヴィーニョ
SPA:45′ オニェディカ
主審:ホセ・マリア・サンチェス・マルティネス