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「Catch up FIFA World Cup QATAR 2022」~2022.11.27 Group F 第2節 ベルギー×モロッコ ハイライト~

■後半に機会ごと取り上げたモロッコがベルギーを完全制圧

 勝てばフランスに続いて2チーム目のグループステージ突破が決まるベルギー。強豪国が軒並み突破を決めることに苦しんでいることからも、2節目で通過を決めることができれば大きなアドバンテージになる。開幕節でクロアチアが手を焼いたモロッコは難敵ではあるが、なんとか連勝を決めたいところである。

 ベルギーのフォーメーションは4バックを採用。2CB+2CHが基本でCHの2人は縦関係に変形したり、最終ラインに入り込んだりもする。2-2も3-1もある形だ。モロッコはこのビルドアップ隊の動きを1トップとIHの2人で対応していく。降りる動きが基本になっているため、深追いしすぎずに受け渡したり放置することも重要。守備ブロックのコンパクトさの維持を優先していた。

 ベルギーはSBがビルドアップに関与することもしばしば。だが、そうした枚数調整に対してもモロッコは柔軟に対応。サイドにはきっちりと枚数を合わせることで自由を許さなかった。

 低い位置までデ・ブライネが降りていくことでさらに+1を作ろうとするベルギー。だが、モロッコのブロックに対してデ・ブライネがボールを運ぶスペースを作ることができておらず、フリーで持っても何も行わない状況が続く。ホルダーについていくところと守備ブロックのバランスの匙加減がモロッコはお見事だった。

 一方のモロッコはサイドからのカウンターが主体。右サイドのツィエクを先導役として、大外からベルギーのゴールに迫っていく。機会はそこまで多くなかったけども、停滞感のあるベルギーのボール保持に比べれば得点の期待感はあったように見える。

 ポゼッションにおいても相手を動かしながらスペースに入り込んでいくことはできていたモロッコ。非保持だけでなくボール保持においてもモロッコは安定した戦い方を見せたと言っていいだろう。

 前半終了間際にはセットプレーからネットを揺らしたモロッコ。ツィエクのクロスに見事に合わせたかのように思えたが、これはオフサイドで取り消し。ベルギーはなんとか命拾いする格好である。

 巻き返したいベルギーだが、後半はそもそもボール保持の時間がモロッコの方が長かった。モロッコの方がボールを持つことができたからといって、ベルギーがカウンターから勢いを取り戻す!ということも特になく、得点のきっかけを掴めないまま時間だけが経過していくことになる。

 後半も優位に進めたモロッコはベルギーに反撃の糸口を与えることはなかった。苦しいベルギーはなんとか得点を決めたいところだが、先制したのはモロッコ。角度のないところからのFKをサビリがゴール方向に蹴り込み、これをサイスがわずかに触って押し込む。クルトワの裏をかくという形での失点はベルギーにとって最後の砦をこじ開けられたガッカリ感が強かったはずだ。

 得点後、モロッコは素早く5-4-1に移行。スペースを消して逃げ切り体制に移行する。ローラインで迎え撃つモロッコに対して、ベルギーはガンガンクロスを放り込み、外から力技で叩き壊すやり方で対応。ルカクにとってはなかなかシビアな復帰戦になった。

 最後までベルギーの攻撃を跳ね返したモロッコは終盤に追加点をゲットし、ゲームを完全に制圧。手痛い一敗を喫したベルギーは次節のクロアチア戦にプレッシャーがかかる結末となってしまった。

試合結果
2022.11.27
FIFA World Cup QATAR 2022
Group F 第2節
ベルギー 0-2 モロッコ
アル・バイト・スタジアム
【得点者】
MOR:73′ サイス, 90+2′ アブカウ
主審:セザール・ラモス

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