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「Catch up Premier League」~Match week 32~ 2026.4.10-4.13

目次

ウェストハム【18位】×ウォルバーハンプトン【20位】

勝負の終盤戦に勢いがつく勝利

 3週間ぶりのプレミアリーグは残留争いにおける重要な一戦で再開。ウェストハムは最下位のウルブスを下せば、暫定ながら降格圏を脱出できる状況で試合に臨む。

 残留争いにおいては苦しい立場ながらモチベーションの高い戦いが続いているウルブスはこの試合も立ち上がりから高いテンションでプレスを敢行。ウェストハムのバックラインに強く圧力をかけていく。対するウェストハムはCHを最終ラインに落とすことで数的優位を確保し、まずはこのプレスを回避する。

 一方でウルブスの保持に対してはウェストハムは慎重なスタンス。バックラインに持たせることを許容しつつ中央を封鎖する。ウルブスは右に流れるベルガルドがMFの背後でボールを受けることで起点に。ウェストハムはベルガルドに縦パスを差し込むところから右サイドの連携でボックスへ迫っていく。

 プレスのスタンスの違いもあり、敵陣に侵入する回数が多かったのはウルブス。ウェストハムはファストブレイク主体で応戦する展開となる。

 そんな中で流れを変えたのはウェストハムの左サイド。フリーになりやすいディウフのキャリーを起点に、カウンター以外の前進ルートを確保する。押し返す形を作ったウェストハムはセットプレーから先制。マヴロパノスが押し込み、貴重なリードを手にする。

 以降は試合運びも安定。ウルブスの反撃を封じながら、ウェストハムは内容面でも優位を確保していく。前半はウェストハムのリードでハーフタイムを迎える。

 後半も先にチャンスを作ったのはウェストハム。先制点と同じく再びセットプレーからゴールに迫る。一方のウルブスもセットプレーで応戦するが、アンヘル・ゴメスのシュートはクロスバーを叩き、同点には至らない。

 この一撃以外に決定機を作れなかったウルブスに対し、ウェストハムは主導権を維持。自陣からのファストブレイクに加え、中盤でのボール奪取からショートカウンターを発動し、試合をさらに傾けていく。

 そしてこの流れから一気に試合を決めるウェストハム。2つの連続したウルブスのビルドアップミスからカステジャーノスが立て続けに2ゴールを奪いリードを広げる。

 3点差となったことで試合の大勢は決着。終盤には再びセットプレーからマヴロパノスがこの日2点目を決め、ゴールラッシュに華を添える。

 重要な終盤戦のスタートを快勝で飾ったウェストハム。暫定ながら降格圏脱出に成功した。

ひとこと

 久しぶりにこういう脆いウルブスを見た気がする。

試合結果

2026.4.10
プレミアリーグ 第32節
ウェストハム 4-0 ウォルバーハンプトン
ロンドン・スタジアム
【得点者】
WHU:42′ 83′ マヴロパノス, 66′ 68′ カステジャーノス
主審:ジャレット・ジレット

アーセナル【1位】×ボーンマス【13位】

勝負の終盤戦を制したのは

 レビューはこちら。

 序盤からボールを持ったのはアーセナル。ボーンマスはアーセナルの右サイドにボールを誘導し、1列前のクリスティを押し出すことで強気のプレッシャーをかけていく。

 アーセナルはこのボーンマスのスタンスに真っ向から対抗。スビメンディがサイドに流れてインサイドとレーンを入れ替わるなど、WGのマドゥエケも含めて3人以上でローテーションできた時にはプレス回避ができていた。

 だが、2人であれば話は別。トリュフォーはかなりマドゥエケに厳しくチェックを行い、簡単に前を向かせない。

 ボーンマスの保持はこちらもゆったりと。左サイドのセネシを起点としてパスワークを敢行する。外切りでハイプレスに出てくるマドゥエケに対して、トリュフォーとタヴァニアの上下を入れ替えながらマークを外していく。

 結局のところ、この形でアーセナルを乱したことが先制点につながったボーンマス。右サイドにカバーにいくかを迷っていたスビメンディの背後でフリーになったクリスティから左サイドを破壊するラストパス。アンラッキーな形で跳ね返ったボールはファーのクルーピが仕留める。これで10得点目だ。

 反撃したいアーセナルだが、機能的な前進を果たせず。前がかりなボーンマスのCHの背後を取ることができるシーンはあったが、ハヴァーツやマルティネッリのタッチは安定しない。それでも根性を見せたアーセナルはCKからのPKでなんとか試合を振り出しに戻す。

 後半はアーセナルの右サイドのポゼッションとボーンマスのプレスのせめぎ合い。スビメンディがボールを逃したり、サリバやホワイトに時間が与えられるタイミングもあったが、ボールのリリースのタイミングが適切ではなく、仕組み的にはプレス回避がうまくいっている一方で、きっちりとボールを逃しきれないというジレンマをアーセナルは抱えることとなった。

 ボーンマスもボーンマスで前半ほどのチャンスは作れない展開。これまでの試合で交代選手が出てくる終盤はパワーダウンしている傾向があったため、勝負の終盤戦ということになる。

 交代選手でビルドアップのメカニズムが下がってしまったアーセナル。トランジッションの局面が強くなった展開でゴールを手にしたのはボーンマス。右サイドからのカットから流れるように抜け出したスコットがゴールを決める。

 2トップ化やガブリエウを入れたパワープレーで最後まで粘るアーセナルだが、ゴールを破ることはできず。試合はボーンマスが2年連続でエミレーツでの勝利を飾った。

ひとこと

 出足の良さはボーンマスが明らかにいい中で相手を上回る術が見せられなかったアーセナルだった。

試合結果

2026.4.11
プレミアリーグ
第32節
アーセナル 1-2 ボーンマス
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:35′(PK) ギョケレシュ
BOU:17′ クルーピ, 74′ スコット
主審:マイケル・オリバー

ブレントフォード【7位】×エバートン【8位】

タナボタの準備に失敗

 上位勢が揃ってこけてくれればさらに上を狙うことができるという、棚ぼたのCL争いを狙っている両チーム。他力ではあるが、それ以前に目の前の相手に勝たなければさらなる高みは見えてこないという状況である。

 先手をいきなり取ったのはブレントフォード。ロングボールから抜け出したシャーデがPKを奪取。わずか3分でゴールを決める。チアゴの影に隠れたシャーデが本命だった!というこの縦に速い攻撃はブレントフォードの鉄板パターン。簡単に騙されてしまったターコウスキは猛省が必要な場面だ。

 ここから試合は互いにミドルゾーンに構えていく慎重な展開に。どちらかといえば前から追っていきたいエバートンだが、プレスのスイッチの入れどころを見つけることができない。ブレントフォードは左サイドにアタッカー色の強いルイス=ポッターを入れたため、ややカヨーデが低い位置を取る。

 一方のエバートンの保持に対してはブレントフォードはワッタラをマイコレンコと同じ位置を取る形で下げる対応。時には5-4-1に見える形から防衛を図っていく。より低い守備ブロックを敷いている相手に対して、エバートンはブランスウェイトのキャリーなどで揺さぶりをかけていく。左サイドは枚数をかけて、右サイドはシンプルにマクニールのクロスからボックスに迫っていく。

 同点ゴールは思わぬ形から。ハイプレスに出ていくことでオブライエンがルイス=ポッターに対してボール奪取に成功。そのままボックス内のベトがゴールを沈めた。

 エバートンは以降も押し込みつつ、ミドルの二次攻撃で攻勢を強める。陣地回復ができなかったブレントフォードは右に流れるチアゴから少しずつカウンターに出ていけるようになると、再び抜け出しからシャーデが決定機を迎える場面も。

 再び均衡を迎えた試合はタイスコアのまま動かず。1-1で試合は後半に向かう。

 後半もじりっと組み合う両チーム。セットプレーから先にチャンスを迎えたのはブレントフォード。コリンズのヘッダーからあわやというシーンを作り出す。エバートンは保持でのリカバリーを図りつつ、前半のようなハイプレスに移行して主導権を取り戻しにいく。前半とは違い、トランジッション面でもエバートンはチャンスが少なくなかった。

 先に試合を動かしたのはブレントフォード。右サイドのカヨーデのカットインにチアゴが触る形でゴール。再びリードを奪う。

 だが、試合終盤に押し込んだエバートンは土壇場で追いつくことに成功。混戦からデューズバリー=ホールが試合を振り出しに戻す一撃を決めて同点。試合は2-2のドロー。どちらも上位を追撃する目論見を果たすことができなかった。

ひとこと

 均衡してなかなか相手を出し抜くのに苦労した試合だった。

試合結果

2026.4.11
プレミアリーグ 第32節
ブレントフォード 2-2 エバートン
G-techコミュニティ・スタジアム
【得点者】
BRE:3′(PK) 76′ チアゴ
EVE:26′ ベト, 90+1′ デューズバリー=ホール
主審:ファライ・ハラム

バーンリー【19位】×ブライトン【10位】

ウィーファーの躍動でバーンリーを振り切る

 前日にウルブスが敗れたことで、今節は最下位転落の危機を免れたバーンリー。対するブライトンは混沌としてきた欧州カップ出場権争いに、終盤戦で食らいついていきたい状況だ。

 序盤は非常にカジュアルに得点機が生まれる展開に。左サイドからのクロスにウェルベックが合わせたブライトンに対し、バーンリーもネットを揺らす形を見せる。アンソニーは明らかにオフサイドというリアクションだったが、カディオールが残したラインはわずかで際どい判定だった。

 立ち上がりはややバタついた展開となったが、時間の経過とともにブライトンがポゼッションで主導権を握っていく。バーンリーはエドワーズがサイドの深い位置まで下がり、5バック気味にシフト。重心を後ろに置いて受ける形に移行する。

 保持機会を増やしたブライトンは左サイドを軸に攻撃を組み立てる。奥を取るカディオールを起点にチャンスを作り、ボックス内ではバーンリーの対応にも危うさが見え始める。

 一方のバーンリーもゆったりとしたポゼッションから反撃を試みるが、エドワーズとハンニバルの連携が欠ける分、やや苦しい展開。ウゴチュクのパワーを生かした前進は異なる色を出していたものの、継続的な打開には繋がらない。

 そんな中で先制点はブライトン。左サイドからのグロスのクロスをウィーファーが仕留め、保持の優位をスコアに反映する形でハーフタイムを迎える。

 後半、バーンリーはセットプレーからいきなりネットを揺らすスタート。ハンフリーズがファーで合わせるが、これはわずかにオフサイド。前半序盤を彷彿とさせるような展開で再びゴールを逃す。

 それでも後半のバーンリーは前に出る姿勢を見せる。左サイドのバックドアから背後を取り、クロスでチャンスを生み出していく。ブライトンもミンテの粘り強いプレーで陣地回復を図り、カウンターの機会を探る。

 だが、時間の経過とともにバーンリーの勢いは徐々に減退。ブライトンは交代で入った三笘が左サイドで粘りを見せると、その流れからウィーファーがミドルを叩き込み追加点。見事な一撃で試合を決定づける。バーンリーを振り切ったブライトンが勝ち点3を手にした。

ひとこと

 ウィーファー、SBながら見事な2ゴールだった。

試合結果

2026.4.11
プレミアリーグ 第32節
バーンリー 0-2 ブライトン
ターフ・ムーア
【得点者】
BHA:43′ 89′ ウィーファー
主審:トーマス・ブラモール

リバプール【5位】×フラム【9位】

終盤戦に向けて再起動

 FAカップで敗退し、CLではパリの地で敗戦。3週間ぶりのプレミアでリバプールに求められるのは、ただの勝利ではなくプレミアとCLで再び勢いをつけるような快勝だろう。

 序盤からボールを持つのはリバプール。フラムは明らかにミドルブロックに構えてリバプールにボールを持たせてOKというスタイルだった。

 押し込むリバプールはサイドから打開を図る。右サイドではサラーとそれを追い越すフリンポン、左サイドでは1on1を引き受けるングモハからチャンスを探っていく。

 この日のリバプールが良かったのは、その他の局面が安定していたことで攻める局面に集中できていたこと。ミドルゾーンで奪い取り反撃を抑えたり、ロングボールの迎撃などから崩れることはなく、フラムを一方的に守備に回らせることができた。

 押し込むことはできる、そしてサイドアタックの場を整えることができるというところまではいっていたリバプール。ただ、サイドの穴を開けきれず、もう一声という状況が続く。

 フラムは徐々にハイプレスに移行することで展開を押し戻しにいく。横断から押し込むところまで出ていく場面も出てきて、リバプールとしては少しずつ嫌な流れに。

 そんな状況を振り払ったのはングモハの一撃。左サイドからのカットインから素晴らしいシュートを決めてリードを奪う。フラムはアンデルセンとカスターニュの守るエリアがかぶってしまったことで、ングモハにシュートコースを与えてしまった感があった。

 さらに40分にはサラーが左足を振り切って追加点。リードを広げてハーフタイムを迎える。

 後半、配置変更したフラムはイウォビを左サイドに移し、枚数をかけた攻撃で敵陣に迫っていく。イウォビのタメからロビンソンのオーバーラップを積極的に活用。セットプレーからはムニスがチャンスを作る。機会の数ではリバプールを上回っていく。

 リバプールは引き続き右サイドのギャップを生かした縦関係から前進。前半に効いていた形は継続され、逆サイドのングモハも含めて、支配的とまではいかないものの、2点リードを奪っているチームとしては余裕を持って時計の針を進めていった印象だ。

 時間の経過とともに押し込んでいくフラム。リバプールはトランジッションから活路を見出し、オープンな局面からシュートを重ねる。これ以上は点差を広げられなかったリバプールだが、ミッションはコンプリート。終盤戦に向けて勢いをつける勝利を手にした。

ひとこと

 PSG戦が楽しみ。

試合結果

2026.4.11
プレミアリーグ 第32節
リバプール 2-0 フラム
アンフィールド
【得点者】
LIV:36′ ングモハ, 40′ サラー
主審:アンソニー・テイラー

クリスタル・パレス【14位】×ニューカッスル【12位】

ボックス内の甘さをついての逆転

 中位に沈み、前節のサンダーランド戦で来季のCL出場権は厳しくなったニューカッスル。今節はECLを戦うパレスとのアウェイゲームに挑む。

 休養十分のニューカッスルは積極策。噛み合わない布陣ではあるが、前にスライドすることで相手を捕まえに行く。ティアウも前に出ていくなど、かなり思い切ったプレスのかけ方だった。

 一方のパレスはミドルブロックで構える形。プレッシャーを受けないニューカッスルのCB陣はサイドにボールをつけながら打開策を探っていく。

 やや持たれる時間が増えたパレスは、途中からプレスのスイッチを入れて勝負に出る。しかしニューカッスルはプレス回避から徐々にオープンな展開に持ち込むことに成功。ポゼッションがプレスを上回った格好となる。

 パレスもボールを持てばプレス回避は安定。横断からチャンスを作り、ラムズデールに冷や汗をかかせる場面もあった。

 互いにプレスをかけた側が損をする展開に。そうなると自然とプレスは自重され、試合は再び均衡。スペースのない状況をどう崩すかというフェーズに移行する。

 そんな停滞を打破したのはオスーラ。右サイドからのクロスにうまく入り込み、ニューカッスルが先制する。

 反撃に出たいパレスは再びプレスに出るが、この試合の構図通り、プレス側がリズムを崩す展開に。ここでも流れを引き寄せることはできなかった。

 後半もパレスはハイプレスを継続。しかしニューカッスルは無理に縦に急がず、ポゼッションで試合を落ち着かせていく。逆にニューカッスルがハイプレスからチャンスを作る場面も見られた。

 それでも最終的にはこの試合の構図に回帰。ポゼッションで落ち着きを取り戻したパレスは、左サイドのバックドアなどで徐々に押し込んでいくと、3枚交代をきっかけに一気に攻撃を加速させる。

 ペースを握ったパレスはマテタが同点ゴール。ファーサイドからのクロスの折り返しを押し込む。ファー対応で空振りしてしまったリヴラメントのミスは痛恨だった。

 さらにニューカッスルは苦境に。ボッドマンのプッシングがファウルとなりPKを献上。このPKを決められ、試合はひっくり返される。

 3枚交代から流れをつかんだパレス。見事な逆転勝利でECLからの連勝を達成した。

ひとこと

 ボックス内の軽さ、ニューカッスルらしくなくてもったいなかった。

試合結果

2026.4.12
プレミアリーグ 第32節
クリスタル・パレス 2-1 ニューカッスル
セルハースト・パーク
【得点者】
CRY:80‘ 90+4’(PK) マテタ
NEW:43′ オスーラ
主審:アンディ・マドレー

サンダーランド【11位】×トッテナム【17位】

ただの負け以上の初陣

 ついにデ・ゼルビの初陣を迎えたトッテナム。文字通り最後の一手となった指揮官は、アウェイの地からプレミア残留に向けた戦いをスタートする。

 立ち上がりは非常にデ・ゼルビらしい戦い方だった。CBが縦パスを差し込みながら相手を動かし、勝負のパスから一気に加速。ライン間に入ったコロ・ムアニからの前進はいかにも、という形だった。

 外循環する形も見られたが、スピードに乗ってアタッキングサードに向かうスタンスは一貫。序盤はトッテナムがサンダーランドのゴールに迫る展開となる。

 一方のサンダーランドはサイドのトランジッションで対抗。押し下げられた際のトッテナムは4-4-2で撤退し、ラインは低め。時折グレイがHVに入ることで5バック気味の振る舞いも見せるなど、相手の保持に応じた対応を取っていた。

 序盤はトッテナムペースだったが、徐々にその勢いは減少。守備からリズムを作れない影響もあってか、保持からのスピードアップが鈍っていく。

 保持の時間が増えたサンダーランドは愚直にハーフスペースを攻略。中央ではブロビーのポストを起点に押し下げ、徐々に主導権を引き寄せる。ボックス付近での駆け引きにも手応えがあり、セットプレーからも決定機を作り出すなど、流れはサンダーランドへ。

 トッテナムも偶発的な形から決定機を作る場面はあったが、得点には至らず。試合はスコアレスでハーフタイムを迎える。

 後半もブロビーのポストを軸に押し込んでいくサンダーランド。トッテナムは縦に速い攻撃で対抗し、押し返す糸口を探る。

 一進一退の攻防の中でスコアを動かしたのはサンダーランド。ムキエレのミドルがディフレクトしてゴールに吸い込まれ、ホームチームがリードを奪う。

 苦しいトッテナムはさらにロメロが負傷。試合内容とは別の部分でも暗雲が立ち込める展開に。序盤に見せたような決定機は後半にはほとんど作れず、時間だけが過ぎていく。

 結局、試合はそのまま終了。反撃のきっかけを見いだせないまま、主将を欠いて残留争いに突入することとなったトッテナム。デ・ゼルビの初陣は、ただの敗戦以上のダメージを残す重たい90分となった。

ひとこと

これはかなりまずい。

試合結果

2026.4.12
プレミアリーグ 第32節
サンダーランド 1-0 トッテナム
スタジアム・オブ・ライト
【得点者】
SUN:61′ ムキエレ
主審:ロベルト・ジョーンズ

ノッティンガム・フォレスト【16位】×アストンビラ【4位】

決め手不足の木曜日仲間

 苦しい状況ながら欧州カップ戦では順調な歩みを見せているフォレスト。木曜から中2日で迎えるのはアストンビラ。こちらもELに勝ち残る「木曜日仲間」である。

 積極的にハイプレスを見せたのはフォレスト。しかし、アストンビラはゆったりとしたポゼッションで落ち着いて対応。サイドにボールをつけながら前進を図る。ショートパスに加えて対角パスで大外のディーニュを生かすなど、幅を使ってチャンスを作っていく。

 インサイドでもキャリーでズレを作るなど、フォレストの守備の継ぎ目を突きながらアストンビラは自在に敵陣へ侵入していく。

 一方のフォレストはロングボール主体で反撃。アストンビラは素早く帰陣し、4-4-2のブロックを形成する。ポゼッションに移行したフォレストはCHが2トップ脇に立ちながらサイドへ展開し、こちらもチャンスメイクを模索する。

 ゆったりとしたポゼッション勝負の中で先行したのはアストンビラ。ロジャーズのハーフスペース突撃からの折り返しがオウンゴールを誘発。その後も同様の形からワトキンスがチャンスを迎えるなど、再現性のある攻撃を継続する。

 ボールは持つものの、なかなか反撃の糸口を見つけられなかったフォレスト。それでも状況を強引に打開し、ニコ・ウィリアムスの一撃で同点に追いつく。

 試合は1-1のままハーフタイムへ。

 後半、アストンビラは引き続きポゼッションから主導権を握る。ミドルゾーンでの加速と横断からのサイド展開を使い分けながらチャンスを作っていく。

 流れを変えたいフォレストはウッドを投入し、前線のターゲットを強化。サイドアタッカーのリカバリーも絡めながら、徐々に押し返す時間帯を作っていく。

 しかし、再び流れを引き寄せたのはアストンビラ。3枚替えをきっかけに押し込み直し、チャンスを回復していく。この試合は交代によって主導権が動く展開だったが、トータルで見れば優勢な時間が長かったのはアストンビラだった。

 それでも最後までゴールは生まれず。両チームともに、残留争い・CL争いにおいて明確なアドバンテージを得ることはできなかった。

ひとこと

 木曜日仲間、決め手不足に悩まされた。

試合結果

2026.4.12
プレミアリーグ 第32節
ノッティンガム・フォレスト 1-1 アストンビラ
ザ・シティ・グラウンド
【得点者】
NFO:38‘ ニコ・ウィリアムス
AVL:23’ ムリージョ(OG)
主審:マイケル・サリスベリー

チェルシー【6位】×マンチェスター・シティ【2位】

天王山前に大きな勝利

 土曜日のアーセナルの敗戦を受け、一気にタイトルレース逆転の現実味が帯びてきたマンチェスター・シティ。対するチェルシーは、ライバルチームが勝利を挙げている中で迎える一戦。敗れれば5位争いからは一歩後退という状況だ。

 序盤はシティがボールを持つスタート。いつもであればインサイドに絞るセメンヨは、この日は右の大外でククレジャとの勝負。1on1だけでなくハーフスペースも突きながらチェルシーの対応を揺さぶっていく。

 チェルシーはCHが列を落として枚数を増やすことで対応。CHの2人が最終ラインに吸収されながら、ハーフスペースへのスライドと中央の人数確保を両立する。

 序盤はトランジッションに割り切る形となったチェルシー。中央からパーマーのキャリーで敵陣にロングカウンターを繰り出していく。

 時間の経過とともに、ボールを動かしながら前進するパターンも出てきたチェルシー。CHがサリーし、SBがアンカーに寄り添う形と2列目に出ていくタスクをシェアしながら3-2-5を変化させていく。ジョアン・ペドロのドライブからククレジャが抜け出して決定機を迎えたが、これはオフサイドでゴールは認められなかった。

 それでも前半のチェルシーは勇気を持ってインサイドに縦パスを差し込むことができていた。CHとパーマーの接続からシティのインサイドを打開し、ゴールに向かう形を作っていく。

 シティは徐々に左サイドのドクから攻め筋を増やしていく展開。オライリーの巧みなポジショニングによるポケット侵入から、チェルシーにギリギリの対応を強いていく。ハトは体を張りながらハーランドへの供給をカットしていた。

 試合は徐々にポゼッションのターンバトルに移行。均衡を打開できないままハーフタイムを迎える。

 後半、いきなり仕掛けたのはシティ。左右のサイドからクロスを上げることで前半以上に圧力を高める。特に効いていたのは右サイド。サイドに流れたチェルキが一歩踏み込んでから上げるクロスで、決定機を演出する。

 先制点を決めたのはオライリー。サントスとの駆け引きに勝ってフリーとなり、見事にゴールを奪う。

 さらに畳み掛けるシティはハイプレスから敵陣でのボール奪取に成功。ハーフコートゲームへと移行し、サイドから殴り続けるフェーズに入る。セットプレーからの追加点は、右サイドまで運んだチェルキからの縦パスを受けたグエーイが決めたもの。

 さらにハイプレスから追加点。急ぎたいチェルシーのリスタートを狙われ、カイセドがボールを奪われると、ドクがそのままゴールを陥れる。縦方向の選択肢が限定されていたことで、やや焦りが出た形となった。

 以降はチェルシーにやや怪しい場面も作られながら、試合をコントロールしたシティが時計を進める。危なげなく逃げ切り、天王山前に勝ち点差を縮めることに成功した。

ひとこと

 カラバオカップを彷彿とさせる試合運びだった。

試合結果

2026.4.12
プレミアリーグ 第32節
チェルシー 0-3 マンチェスター・シティ
スタンフォード・ブリッジ
【得点者】
Man City:51′ オライリー, 57′ グエーイ, 68′ ドク
主審:クリス・カヴァナー

マンチェスター・ユナイテッド【3位】×リーズ【15位】

空中戦で夢の劇場制圧

 チェルシーは敗れ、リバプールとアストンビラは勝利した第32節。3位の地を固めたいマンチェスター・ユナイテッドは一番最後のマンデーナイトでの登場となる。

 リーズは5-4-1でボールを持たせてOKという判断。キャルバート=ルーウィンのワンサイドカットから片側サイドに誘導し、ボールを詰まらせにいく。マンチェスター・ユナイテッドはきっちりと誘導を外しながら前進のルートを探っていく形。比較的慎重な立ち上がりとなった。

 リーズも引き気味のユナイテッドの守備に対してポゼッションからスタート。サイドにボールをつけながらシンプルなクロスでボックス内に迫る。

 マンチェスター・ユナイテッドはどこか前からのプレスのポイントを見つけられなかった印象。加えて、この日はマグワイア不在の影響もあり、ボックス内の競り合いが弱め。右サイドから上がったシンプルなクロスから入り込んだオカフォーがゴールを決める。

 この形は再現性がある壊し方となった。サイドからの高い弾道のクロスをマンチェスター・ユナイテッドのファーのCBの背後を狙ってあげるイメージ。マンチェスター・ユナイテッドはいちいちバタバタしてしまい、きっちりと跳ね返す事ができず。2失点目は距離が出なかったクリアをオカフォーに再び叩き込まれてリードを広げられる。

 保持に回ってもなかなかクリティカルに攻撃ができなかったマンチェスター・ユナイテッド。ボックス内に上がるクロスへの対応はリーズの方が余裕を持ってできており、サイドからとりあえず上げるボールの殺傷性が異なった印象だ。

 後半は両CFの相手のバックラインに対するデュエルで開幕。リサンドロ・マルティネスへの競り合いを行ったキャルバート=ルーウィン、ストライクと入れ替わったシェシュコが存在感を見せる。ハイプレスからチャンスを生み出した田中もマンチェスター・ユナイテッドファンに冷や汗をかかせる。

 やや、マンチェスター・ユナイテッドがボールを持ちながらのトライが増えていた展開だったが、誤算となったのはリサンドロ・マルティネスの退場。見る人によってはバランスを崩したようにも見えるが、髪の毛を引っ張ったやないか!というのが判定の根拠なのだろう。マンチェスター・ユナイテッドは10人での戦いを余儀なくされる。

 セットプレーから1点を返したマンチェスター・ユナイテッド。その後もシェシュコがヘディングから決定機を迎えるなど、数的不利をものともせずに相手ゴールに進んでいく。

 だが、ダーロウのファインセーブもあり、リーズは得点を許さず。7試合ぶりの大きな勝利でリーズが残留に一歩前進した。

ひとこと

 リーズ、あまりにも大きな勝利。

試合結果

2026.4.13
プレミアリーグ 第32節
マンチェスター・ユナイテッド 1-2 リーズ
オールド・トラフォード
【得点者】
Man Utd:69′ カゼミーロ
LEE:5′ 29′ オカフォー
主審:ポール・ティアニー

今節のベストイレブン

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