Fixture
明治安田 J1百年構想リーグ 第17節
2026.5.17
川崎フロンターレ(6位/6勝3分7敗/勝ち点23/得点19/失点25)
×
FC町田ゼルビア(3位/7勝7分2敗/勝ち点33/得点21/失点18)
@Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu
戦績
近年の対戦成績

過去の対戦で川崎の2勝、町田の1勝、引き分けが2つ。
Head-to-head
- 直近4試合の対戦ではいずれのチームも得点。クリーンシートは記録されていない。
- 唯一の無得点は初対戦の際の川崎。
- このカードにおける川崎の2回の勝利はいずれも4得点以上を記録していたもの。
スカッド情報
- 大島僚太(?)
- 家長昭博(右腓腹筋肉離れ)
- 谷口栄斗(左ハムストリング肉離れ)
- 山市秀翔(右鎖骨下静脈血栓症、右胸郭出口症候群)
- 紺野和也(左ヒラメ筋肉離れ)
- 小林悠(左ヒラメ筋肉離れ)
- 望月ヘンリー海輝
- 菊池流帆
- ネタ・ラヴィ
- 相馬勇紀
- 西村拓真
予想スタメン

Match facts
- 敗れれば今季2回目の連敗。
- 敗戦した直近5試合はすべて無得点。
- 先制した試合は今季5試合すべてで勝利している。
- 今季の試合の中で退場者が出たゲームは1回だけ。アウェイの町田戦でエリキが退場している。
- エリソンは町田戦で過去5得点。直近4試合で6得点(5G,1A)に関与しておりキャリアにおいて最も得点を挙げている対戦チーム。
- 伊藤達哉はここまで868分の出場でノーゴール。昨季はリーグ戦2079分の出場で13得点を挙げていた。
- リーグ戦直近7試合で無敗(W3,D4)。そのうち5試合はクリーンシートで、直近3試合では継続中。
- 百年構想リーグで敗れた2敗はいずれもホーム。アウェイではここまで負けがない(W4,D4)。
- 直近8試合の公式戦で5勝を挙げており、勝利はすべてクリーンシート。
- 直近の6ゴールの内、5つは外国籍選手によるもの。
- エリキは直近出場した3試合の川崎戦で得点かアシストのどちらかを記録している(1G,2A)
- エリキは過去7試合の川崎戦の出場で3ゴール、3アシスト。79分に1回は得点に関与している。
予習
第15節 横浜FM戦

第16節 千葉戦

第12節 東京V戦

展望
削る展開を避けるファストブレイク
東京V戦で一旦連敗は止めたものの、柏戦では内容の伴わない敗戦を喫してしまった川崎。残り2節となった百年構想リーグで何を残せるかが、改めて問われるフェーズに入っている。
今節の対戦相手は町田。ACL-E帰りであり、1年前の川崎と同じく準優勝という結果をアウェイの地から持ち帰ってきている。
帰国後も、積み残していたリーグ戦を厳しいスケジュールの中で消化しながら結果を残している。GWに関してはどのクラブも平等に苦しい状況ではあったが、町田は今週もミッドウィーク開催が継続。リーグでの連戦が続いている状態だ。
コンディション的には厳しい中でも、町田はわずかながらリーグタイトルの可能性を残している。実際に優勝争いに顔を出していると呼べるかは微妙なところだが、過密日程の中でリーグ上位をキープする難しさは、川崎ファンであればよく知っているところだろう。
直近で目を引くのは、やはり堅い守備。失点はかなり少なく、ここ数試合はクリーンシートを継続している。昌子、岡村、ドレシェヴィッチといったバックラインを過密日程の中でも固定している点からも、一定の信頼を置いていることが窺える。ボックス内では彼らが壁となってシュートブロックを行い、その後方に構える谷が抜けてきたミドルを止めるという構図だ。
ボックス内では高さもあり、守備ブロックは単純なクロスを無効化可能。少なくとも直近3試合は、受けに回る展開でも比較的落ち着いて見ていられる内容だった。
保持に関しては、試合によってややカラーが変わる印象。特にトップにイェンギが入る時は長いボールを比較的カジュアルに採用している一方、藤尾が入る場合はライン間へ降りて受けたり、後方でのショートパスの割合を増やしたりと、アプローチに変化がある。
横浜FM戦では、先制点につながった右サイドからの昌子の攻め上がりなど、全体を押し上げる新たなアクションを加える工夫も見られた。ただ、その一方で、ボックス付近までのキャリーと、そこからボックス内へのアタックをうまく接続できていない感も否めない。
この辺りは、本来であれば相馬を頼りにしている部分なのだろう。直近で欠場が続いている相馬がいれば、ドリブルからのシュートという脅威を突きつけつつ、左右・縦横を問わず精度の高いクロスを届けることができる。彼の存在そのものが、ボックスからゴールへ向かう滑走路になっていると言っていい。
それが使えないのであれば、押し込む展開ではブロックの外側からシールドを削り、ミスを引き起こすようなアプローチが有力になる。ロングスローやCKといったセットプレーも動員しながら、スペースレスな状況に立ち向かう形だ。
そうした削る展開を避けたいからこそ、イェンギをターゲットにしたロングボールからのファストブレイクを積極的に活用している。ボールを溜めて全体を押し上げるというよりは、エリキのスピードを生かした速攻の方が有力に見える。
相馬不在によって発生する最終局面の曖昧さをどう解決するか。そこに苦心している印象はある。ただし、守備の迎撃は安定しているため、腰を据えてトライできるというのが今の町田の状態だろう。
両面で3バックの意味づけができるか
まず、相馬の有無が試合展開を大きく左右するのは間違いない。彼がいるかどうかで、川崎側が許容できる局面が大きく変わってくる。単にクロスを上げることを許すだけでも相馬は怖い存在。もっとも、今の川崎の守備は単純なクロスでも競り負ける可能性があるだけに、そこ自体が怖いのだけども。
川崎視点で考えるなら、引き続き3バックを採用するのかは重要なポイントになる。町田も柏と同じく3-4-2-1がベース。相手とフォーメーションを噛み合わせることが3バック化の目的なのであれば、継続採用の理由自体はある。
下田のサリーなど、後方変形のパターンを持つチームではあるが、プレス耐性という意味では明らかに柏の方が上。迷ったら蹴ることで解決しているチームでもあるため、高い位置からのプレスで後方を乱せる可能性は、前節より高い。
問題は、シャドーを捕まえられるかどうかだろう。回復していれば、そのポジションには相馬とエリキが入ることになる。大きく動きながら受けられる相馬は、川崎のワイドCBでは捕まえきれない可能性がある。
同数で受けた時に、身体能力で振り切られるという意味で怖いのはむしろエリキの方。柏戦でジョーカー役となった瀬川のような動きを、より鋭く、より長い時間繰り返せる。もし丸山がそのまま入るのであれば、間違いなく狙い目になる。
それでも前から受けるのか。あるいは人を変えるのか。それとも前回のような折衷案でお茶を濁すのか。判断が問われるところだろう。
ただ、結局のところ3でやる意味付けが薄かったのは、前節の明確な問題点。3バックを採用するのであれば、このフォーメーションで何をやりたいのかという設計図は明確にしたい。そのためには、試合前の時点ですでに課題として浮かび上がっている両ワイドCBの迎撃能力をどう扱うかを整理しなければいけない。
保持においては、とりあえず押し下げるが解決になりにくい相手。ミドルゾーン攻略であれ、押し込む展開であれ、スペースを作りながら相手のアクションを後手に回らせるアプローチがなければ、高さや谷のセーブに阻まれてしまう。シュートを打てる状況そのものを整える必要がある相手だ。
前回対戦では、CH脇に顔を出すトップ下の宮城を使ってギャップを突くアプローチを見せていた。柏戦でも触れたが、ミラーゲームは攻守が裏返った時に勝てるマッチアップを見つける必要がある座組でもある。
そのまま噛み合わせるなら、どこで優位を取れるか。4バック気味へ可変するのであれば、前回同様CH脇を使えるか。この辺りが大きなポイントになるだろう。
どちらのルートを選ぶにせよ、結局はフリーの選手が正確につなげなかったり、選択を誤ったり、オフザボールをサボったりすれば意味がない。川崎の今の課題は、仕組みで浮かせた選手が、結果的に状況を悪くする選択肢しか選べていないこと。その意味では、監督にできることはそこまで多くないとも思う。
誰が悪いのかという話は、こういう内容の試合になると必ず出てくる。けれども、基本的にはみんな悪い。悪くない人がいるとすれば、その人はチームへの影響力が薄いという意味で、それはそれで問題だ。
全員で招いた状況なのだから、全員で変えていくしかない。残り2試合しかないとしても、まだサポーターには状況が反転することを信じる資格がある。サッカーとは、そういうものだと思う。
【参考】
transfermarkt(https://www.transfermarkt.co.uk/)
soccer D.B.(https://soccer-db.net/)
Football LAB(http://www.football-lab.jp/)
Jリーグ データサイト(https://data.j-league.or.jp/SFTP01/)
FBref.com(https://fbref.com/en/)
日刊スポーツ(https://www.nikkansports.com/soccer/)
