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「Catch up Premier League」~2022.12.30 プレミアリーグ 第18節 ウェストハム×ブレントフォード ハイライト

完勝に影を落とす懸念

 18節のオープニングを飾るのはウェストハム×ブレントフォード。年末年始の3連戦は全てブレントフォードからその節が始まる時間割になっている。

 どちらのチームもフォーメーションは3バックを採用。前節のアーセナル戦とややテイストを変えてきたのはウェストハムの方である。トップのスカマッカとリンクする選手を増やすためか、1トップ+2シャドーのコンビネーションを使いやすい3バックをモイーズは選択した。

 実際、ウェストハムの攻撃のルートもスカマッカを生かしたもの。彼のポストから同サイドで前を向く選手を作り、細かいパス交換を繰り返していく。ロングボールを軸とした前節とは異なるテイスト。保持の時間もウェストハムの方が長い状態で試合は推移していくことになった。

 一方のブレントフォードはトニーとムベウモへのロングボールを軸に。左サイドに流れていくFWにボールを当てるという方向性は前節と一緒。やり方を変えてきたウェストハムと対照的なアプローチでこの試合に臨むこととなった。ややテイストを変えてきたのはむしろ非保持の方。プレッシングを強力に行っていた前節とは異なり、迎え撃つ形でウェストハムの保持を受けるシーンが多かった。

 ボールを持つ時間が長かったのはウェストハムの方だが、先制したのはブレントフォード。イェンセンのロングスローからゴールを奪う。ノアゴールのシュートは一度はファビアンスキにセーブされたが、トニーが押し込んで先制ゴールを決め切った。

 先制するとブレントフォードはより重心を下げながら対応するようになる。ウェストハムはブロック攻略にシフトするようになる。しかしながら決め手がない状況で打開策が見つからず。停滞した状況をこじ開けるのに苦労するのはウェストハムのあるあるである。

 即時奪回ができないのもウェストハムの弱みである。高い位置からボールを奪う際に陣形が間延びしてしまい、中盤が広がってしまうという状況が発生する。これでは圧力をかけての波状攻撃を生み出すことはできない。

 ボールを持たれてもそこまで危険な状況を作り出されなかったブレントフォードは前半終了間際にロングカウンターを成功させる。トニーのポストから抜け出したダ・シルバのゴールで前半のうちに突き放すことに成功する。ウェストハムは2失点目を軽いスローインミスから相手ボールにされており、流れごと持っていかれたような前半であった。

 後半、トランジッションからボーウェンがファウルを奪取したウェストハム。入りはそこまで悪くないものだった。しかしながら、少し時間が経てばボールを持てるけども敵陣での決め手がない状況に逆戻り。縦に速い攻撃でブレントフォードに反撃を受けるところまで前半と同じである。

 2トップに移行し、パワープレーにシフトするウェストハムだが、撤退したブレントフォードを前になす術なし。ラヤのファインセーブは前後半合わせて何本かあったものの、最後まで打開することができなかった。

 ほぼ完璧な勝利を決めたブレントフォードだが、終盤のトニーの負傷だけが気がかり。短くはない離脱になるであろうエースの負傷はチームの勝利に暗い影を落とすものとなった。

ひとこと

 今のチームの状況を端的に表すスコア。ウェストハムはパケタをCH起用をテストしているが、今のところブレイクスルーになっていない。

試合結果

2022.12.30
プレミアリーグ 第18節
ウェストハム 0-2 ブレントフォード
ロンドン・スタジアム
【得点者】
BRE:18′ トニー, 43′ ダ・シルバ
主審:ダレン・イングランド

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