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「Catch up FIFA World Cup Qatar 2022 European qualifiers」~カタールW杯 欧州予選 グループB 第6節 ギリシャ×スウェーデン~ 2021.9.8

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■スウェーデンの弱みを突いたギリシャ

 立ち上がりから猛攻を仕掛けたのはスウェーデン。今予選の勢いをそのままに、開始直後から一気に攻め立てる。印象的だったのはスバンベリのミドル。前半にポストを叩くと、後半にも相手を脅かすミドルをエリア外から放つなど、この試合におけるミドル精度は抜群だった。

 しかし、試合の主導権を握ったのはギリシャの方。スウェーデンの4-4-2に対して3-4-3のかみ合わない形を最大限に活用。特に、ツィミカスとアンドルツォスの両WBが浮いたことを活用して前進する。

   ギリシャにとってはドゥヴィカスが中央でスウェーデンのCBを背負えたのが大きかった。左右ではボールの預けどころを作り、中央ではボールが収まり攻め手をここを起点に選びなおすことが出来る。スウェーデンはクロスを跳ね返せばOK!と思っていたのか、サイドへのチェックはあまり厳しくなかったこともあり、ギリシャは安定して敵陣にボールを運ぶことができた。

 ギリシャがよかったのは、急ぐ際にはきっちりとスピードアップ出来たこと。スウェーデンはフォルスベリを軸にアウグスティンソンとイサクを走らせることで左サイドからチャンスを作っていたが、前がかりになった状況ではギリシャはボール奪取後に素早くロングカウンターを発動。機動力に難のあるスウェーデンのバックスはこのカウンター対応がかなり怪しかった。

 速攻、遅攻ともに安定したギリシャは試合の流れの通りに先制点をゲット。この場面でCFのドゥヴィカスとつながったのはシャドーのバカリタス。ポストの落としを受けて先制点となるシュートを決めて見せた。

 さらに速攻から追加点を得たギリシャは終盤に2点のリードをゲット。スウェーデンはクアイソンの得点で追いすがるが、終盤は旧来のギリシャのイメージらしいボックス内での堅守が炸裂。猛攻を仕掛けるスウェーデンの攻撃を最後まで凌ぎきった。

 勝敗には直結しなかったが、後半追加タイムのオルセンのセービング対応は見事。スウェーデンに最後の一瞬まで勝ち点の可能性をつないだ意地も見ごたえがあった。

    この試合の出来でいえばスウェーデンを上回ったギリシャ。スウェーデンにとってはスペインの足音が聞こえてきてしまう、手痛い一敗となった。

Pick up player:タリス・ドゥヴィカス(GRE)
 ギリシャの攻撃が成り立ったのは、彼が相手を背負えて中央に起点を作れたのが大きい。先制点につながった実効性も含めて、ギリシャの攻撃への貢献度の高さを踏まえてのピックアップ。

試合結果
2021.9.8
カタールW杯欧州予選 第6節
ギリシャ 2-1 スウェーデン
アテネ・オリンピックスタジアム
【得点者】
GRE:62′ バカセタス, 74′ バヴリディス
SWE:80′ クアイソン
主審:セルゲイ・カラセフ

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