MENU
カテゴリー

「Catch up UEFA Champions League」~2023.12.12 UEFAチャンピオンズリーグ グループD 第6節 ザルツブルク×ベンフィカ~

目次

先に攻め筋を見つけたベンフィカがELに駒を進める

 すでにグループDは最終節を前に突破チームが決定。残すは首位通過チームとELに進むチームを決めるのみ。この試合はELに出場するチームを決める一番となった。

 GKから前線にロングキックが蹴りこまれる落ち着かない展開の応酬となった立ち上がり。落ち着いたタイミングで少しずつ前進のルートを見出すことができるようになったのはベンフィカ。バックラインで広げながら中央に人が集まっているザルツブルクの陣形を間延びさせるアプローチをとっている。

 ベンフィカのポゼッションは薄いサイドを作り、そのサイドから奥を取る形。そこからの裏抜けで加速し、クロスからフィニッシュを狙う。この形はそれなりに有効。サイドの奥が取れない時はマイナス方向からのインスイングのキックでファーを狙うクロスを狙っていく。ディ・マリアの十八番といえる形である。

 ザルツブルクはプレスで捕まえられるポイントを作ることができずに苦戦。それでも保持に回ることができれば、そもそもコンパクトさが足りていないベンフィカのライン間を使うことができる。特にトップ下のグルークは自在に左右のハーフスペースに顔を出しながら前を向くことができてきた。

 攻撃の形を作ることができたザルツブルクだが、非保持に回れば押し込まれる構図は変わらず。依然優勢なベンフィカはセットプレーから先制。CKからディ・マリアのキックがダイレクトにゴールマウスに飛び込んだ。

 さらには前半終了間際にベンフィカは追加点。失点以降に見られていたザルツブルクのライン間のドリブル特攻を咎める語りでカウンターを発動すると、ラファ・シウバがゴールを決める。

 2点のリードを許したザルツブルク。強気のプレスからスタートしていく。だが、ライン間を生かす動きは徐々に消えてしまう。というわけで強度勝負に振り切るために2トップをとっとと入れ替えるザルツブルクだった。

 その甲斐あってかザルツブルクは追撃弾をゲット。左サイドに流れたグルークが広げたインサイドにスチッチが侵入。ミドルシュートを沈めて1点差に縮める。

 後半のベンフィカは左右に動かしながらプレスをいなすイメージであった。仕掛けは右の大外からポケットを取るなどサイドを軸になる動きからであった。

 だが、ザルツブルクのゴールをきっかけに試合はオープンに。どちらのチームにゴールが入ってもおかしくはない中で得点を決めたのはリードしていたポルト。アウルスネスの大外からのラインブレイクを折り返してのカブラルのゴールが決まり、試合は決着。

 3位争いは最終節を制したベンフィカに軍配。逆転でELのプレーオフへの進出を決めた。

ひとこと

 上位の2チームに比べると全体的におおらかでコンパクトネスには少し欠けていたかなと思う。撃ち合いは盛り上がったけど。

試合結果

2023.12.12
UEFAチャンピオンズリーグ
Group D 第6節
ザルツブルク 1-3 ベンフィカ
スタディオン・ザルツブルク
【得点者】
SAL:57‘ スチッチ
BEN:32‘ ディ・マリア, 45+1’ シウバ, 90+2‘ カブラル
主審:ダニエル・シーベルト

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次