天敵は9回目も越えられず
プレミアリーグ創設以降、8戦戦って勝利なし。ブライトンにとってはフラムは天敵のような存在となっている。上位を見据えられる順位となった状況で彼らには試練が立ちはだかることになる。
ブライトンは4-4-2をベースにしていたようにも見えたが、保持時においては3バックに可変。左サイドを片側上げすることでフラムのフォーメーションに対してズレを作る。保持時のフォーメーションは3-2-5が基本線となっていた。
ただ、序盤のブライトンがうまくいっていたとは言い難かった。中央を無理にこじ開けようとしたり、裏へのピーキーなパスが出るなど、攻撃があっさり終わることが多かった。
ブライトンにとって最悪だったのはフラムのカウンターが一発目で刺さってしまったこと。機を見て高い位置に出てきたフラムのプレス隊にフェルブルッヘンがまんまと捕まり失点。イウォビが先制ゴールをこじ開ける。以降もイウォビはロングカウンターからチャンスを作るなど、ブライトンに対して脅威となっていた。
先制点以降は長短のパスをベースに相手を外すフラムは保持の機会を回復。マンツー気味にプレスに行くブライトンに対して、イウォビの移動からフリーの選手を作り、ボールを一気に前に進めるきっかけを掴む。
だが、時間の経過とともに再びブライトンが押し込むように。きっかけとなったのはサイドに起点を作る動き。ペドロが左サイドに流れることでチャンスを作ると、三笘とエストゥピニャンとの連携からクロスを上げていく。
三笘はバックドアからアディングラに決定機を供給するが、ここはレノが立ちはだかってビッグチャンスをセーブ。押し込まれつつも1点のリードをきっちり守ったままハーフタイムを迎える。
後半はフラムのキックオフの仕込みがなし崩し的に成立したウィルソンのシュートシーンから。フラムはサイドから押し下げつつ即時奪回で回収を試み、波状攻撃を仕掛けつつポゼッションの機会を回復する。
ブライトンも前半と同じく3バック変形から左はコンビネーション、右はアディングラのアイソレーションからチャンスを狙っていく。互角の展開の中で一瞬で作ったチャンスを生かしたのはブライトン。ペドロの抜け出しからのアクロバティックな落としをバレバが仕留めて同点に追いつく。
同点の流れからプレスを強めたブライトン。だが、フラムも左サイドから背後を取りつつ押し返す流れを作っていく。すると、フラムはセットプレーから勝ち越し。バッシーが触れたボールが幸運なオウンゴールをもたらす。
そして、仕上げはイウォビ。左サイドから強引にシュートコースを作って撃ち抜き、試合を決め切る一撃をお見舞いする。
またしても鬼門突破はならなかったブライトン。フラムに対する未勝利記録は継続することとなった。
ひとこと
前半も後半も要所で暴れたイウォビが素晴らしかった。
試合結果
2024.12.5
プレミアリーグ 第14節
フラム 3-1 ブライトン
クレイブン・コテージ
【得点者】
FUL:4′ 87′ イウォビ, 79′ オライリー(OG)
BHA:56′ バレバ
主審:ピーター・バンクス