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「変化するキャラクター」~2025.1.1 プレミアリーグ 第19節 ブレントフォード×アーセナル プレビュー

目次

Fixture

プレミアリーグ 第19節
2025.1.1
ブレントフォード(11位/7勝3分8敗/勝ち点24/得点32 失点32)
×
アーセナル(2位/10勝6分2敗/勝ち点36/得点35 失点16)
@G-techコミュニティ・スタジアム

戦績

過去の対戦成績

 過去8回の対戦でブレントフォードの1勝、アーセナルの6勝、引き分けが1つ。

Head-to-head from BBC sport

Head-to-head
  • アーセナルは直近6試合のブレントフォードとの公式戦では負けなし。そのうち5試合で勝利。
  • アーセナルは直近3試合のブレントフォードとのアウェイゲーム全勝でいずれも無失点。
  • ブレントフォードの最後のアーセナル戦勝利は2021年8月の2-0。トップリーグにおける74年ぶりの対戦。

スカッド情報

Brentford
  • ブライトン戦で負傷交代したマーク・フレッケンはフィットする可能性がある。
  • 同じく負傷交代したベン・ミーは数週間の離脱で出場不可。セップ・ファン・デン・ベルフ、マティアス・イェンセン、クリスティアン・ノアゴールには復帰予定。
Arsenal
  • 予定より早い復帰が見込まれるラヒム・スターリングはこの試合に関してはショート。
  • ブカヨ・サカ、ベン・ホワイト、冨安健洋は長期離脱中。

Match facts from BBC sport

Brentford
  • 直近5試合のリーグ戦で1勝(D1,L3)
  • 直近のフォレスト戦で敗れるまで、ホームでは5連勝中だった。
  • ホームでのリーグ戦ではリバプールと並びリーグトップの成績。
  • 12月7日のニューカッスル戦での4-2での敗戦以降、3試合で1得点しか記録していない。
  • イプスウィッチと並び、ホームでクリーンシートを記録していない2つのチームのうちの1つ。
  • 直近12試合のロンドン・ダービーでは1勝のみ(D3,L8)
  • その年初めの試合では5連勝中。元日の試合は直近6戦負けなし(W4,D2)
  • ブライアン・ムベウモは直近15試合のリーグでのロンドン・ダービーで14の得点に関与(12G,2A)。
Arsenal
  • 公式戦直近11試合負けなし(W8,D3)
  • 直近8試合のプレミアで18ポイントでこれよりいい数字はリバプールだけ。
  • 16失点はリーグ最少。
  • しかし、直近7試合のプレミアのアウェイゲームではクリーンシートを記録していない。
  • この試合はリーグ戦において9連続のロンドン開催のゲーム。リーグの歴史における最も長い記録。
  • 2024年のロンドン・ダービーは10戦無敗(W8,D2)
  • 直近9年の新年1回目の試合で1敗のみ(W6,D2)。2022年の元日のシティ戦。
  • カイ・ハヴァーツは直近8試合のロンドン・ダービーで8得点に関与(6G,2A)

予習

第16節 チェルシー戦

第17節 ノッティンガム・フォレスト戦

第18節 ブライトン戦

今季ここまでの道のり

予想スタメン

展望

負けパターン再現には適している

 新年明けましておめでとうございます。CDTVを観ながらプレビューを書こうと言う計画だったのですが、買い出しで疲れすぎて普通にガッツリ寝てしまいました。というわけで朝の6時からリカバリー頑張っています。思い通りにいかないもんですね。

 というわけで新年一発目はブレントフォードとの一戦である。ブレントフォードといえば従来は堅い試合をするチームというイメージがあるかもしれないが、今季に関してはあまり当てはまらないように思う。18試合で32失点という数字はボトムハーフで見ても平凡な数字。昨シーズンくらいから増加傾向にある。

 Match factsでも紹介したように相変わらずホームは要塞。その一方でホームではクリーンシートを記録したことがないという狂った傾向も変化を読み取れる要素の1つだ。

 ビッグクラブとの3-5-2と普段使いの4-3-3の二刀流というカラーも薄まっているように思う。直近ではあまり上位勢との対戦は少ないので、サンプルがないだけといえばそうなのかもしれないが、ここしばらくで3バックで勝負したのはチェルシー戦だけ。残りは4バック。しかも4-3-3よりは4-4-2のカラーの方が濃い印象だ。

 ただし、個人的にはアーセナル戦は3バックで来るのではないかなと予想している。CHのイェンセン、CBのファン・デン・ベルフはこの試合で復帰が見込まれており、3-5-2で手薄になりそうなポジションに主力が増員されることになるからだ。3バックをやらない理由としてWBがいない!ということも考えられるが、それで言えばSBもいないのでこっちはメインの理由になるかは怪しいところである。

 失点が少なくないという状況にも関わらず、ブレントフォードが残留争いと無縁でいられるのは前線の圧倒的な力があるからだ。ムベウモ、ウィサ、シャーデという前線のユニットはプレミア全体で見ても驚異の決定力を誇っており、ワンチャンスを確実にものにする力がある。

 今のアーセナルの負けパターンはピンチの数自体は少ないものの、その少ないチャンスを仕留められて守り切られるというものが多いが、まさしくブレントフォードはこのアーセナルの負けパターンの再現に適した陣容を持っていると言っていい。とにかくカウンターはスムーズであり、どの選手が出し手になってもフィニッシャーになっても高い精度で仕留めることができる。

 これに加えて中盤ではダムズゴーが台頭。ライン間で左右に流れながらアタッカーをサポートすることで前線の流れを活性化。確実に24-25シーズンにおいてプレゼンスを高めている。

 従来であれば、長いボールを当ててセカンドを回収、そしてサイドに展開というのが鉄板のブレントフォードのパターンだったが、このカラーも薄くなっている。ショートパスへのこだわりは割と強い方でリスクを冒してでも繋ぐカラーが強い。ショートパスを繋ぎながら、ある程度のところまで到達し、相手のプレスを引き寄せつつ背後のスペースに出して加速する形が新しいブレントフォードである。

 キャラ変しつつあるブレントフォードはどのようにアーセナルに立ち向かうのか。まずはスタメン発表に注目。強気の4バックを継続するのかは見どころになるだろう。

キャラ変の影響を利用できるか

 ブレントフォードが3バックでも固さを出せるかは微妙なところである。直近で採用したチェルシー戦ではこじ開けられており、従来のような強固な守備ブロックの再現には失敗した。

 要因の1つはバックスの不調だろう。CBの柱となるべきピノックは今季は低調。ボックス内でのマークは甘く、速攻においては対面のスピードのあるアタッカーに後手を踏みまくっている。失点増の要因の1つであることは明らか。速攻ではガンガン対峙していきたいし、サイドから動きをつけられれば撤退守備をしている場合でもギャップを作ることでこじ開けられるきっかけは従来よりも作れそうという感じだ。

 アーセナルのここしばらくの命運をわけそうな右サイド側の攻撃が機能するかももちろんブロック崩しには重要なファクターだが、ブレントフォードのこちらのサイドのWB/SBはルイス-ポッターが有力。WGカラーの強い彼に対しては少なくともWGが個で優位が取れる状況を作りたいところである。

 ブレントフォードのキャラクター変化の要素の1つであるポゼッションに関しても、アーセナルが得点を生み出す余地は十分にある。フレッケンの欠場の際にはスターターが予想されるバルディマルソンはフレッケンと同等かそれ以上にショートパスで繋ぐ意識の高いGK。ギリギリまで引き付けるリスクをとる。試合を重ねていないという連携面での不安を考えれば、彼が先発すれば特に十分にここをつっつく可能性はあると思う。

 ただし、カウンターを受けるリスクと隣り合わせであることは認識する必要はある。仮にハイプレスを抜けられたら、そこからは決定力の高いファストブレイクが飛んでくる。もちろん、後方の守備ブロックの強度を信頼するのは今のアーセナルであればありだけど、そうしたリスク自体が存在することは認識しながらプレスに行く必要があるのは確かである。

 保持においては4バックで来てくれれば相手を動かすプランは見えやすい。アタッカー色の強いSHがいる分、SHを手前に引き出してSBとの間にギャップを作るのはそこまで難しくない。特にシャーデの先発が予想されるブレントフォードの左側はこの傾向が強いと予想する。そういう観点でもやはりキーになるのはアーセナルの右サイドかなと思う。

 いずれにしてもブレントフォードのキャラ変はアーセナルにとってはありがたい部分もあると思う。従来よりはオープンになりそうな展開で右サイドから解決策を見つけられれば新年初勝利への道はひらけてくるのではないだろうか。

【参考】
https://www.bbc.com/sport/football/premier-league

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