ブレントフォード【7位】×フラム【12位】

セットプレー中心の猛攻を耐えたフラム
上位勢が詰まっていることもあり、まだまだ逆転でのEL出場権が見えている両チームの一戦。第33節はランチタイムのロンドン・ダービーからスタートする。
序盤からダイレクトな展開が目立ったのはブレントフォード。右サイドの裏のチアゴを狙うなど、サイドの背後をかなり活用していく形。そのままストレートに左右のWGへ長いボールを入れるなど、まずは縦に速い攻撃から様子を見る立ち上がりとなった。
一方のフラムはCHのサリーから左右のCBに叩いてキャリーを促す形から少しずつチャンスメイク。マンツー気味のハイプレスに出てくるブレントフォードに対して、穴を開けにいくアプローチを仕掛ける。
少しずつポゼッションの割合を増やしていったのはブレントフォード。フラムはなかなか前からボールを捕まえに行くきっかけを掴めないまま苦戦する。押し込むことに成功したブレントフォードは、セットプレーから先制ゴールのチャンスを伺っていく。
フラムはボールを持つことができれば左サイドのイウォビにタメを作ってもらいながら崩しにいくことで対抗。だが、ボールを奪えない分、機会としては限定的になる。そのため、ボール奪取直後のトランジッションをベースに戦うことになる。
そんなフラムに対して追い打ちとなったのが、保持におけるキーマンであるイウォビの負傷退場。これによって保持の拠り所を失ったフラムは、暗雲が立ち込めた状態でハーフタイムを迎えることとなった。
後半、フラムは非保持で仕掛けにいくスタート。ハイプレスから流れを掴みにいく。ボールを奪ったら素早くサイドにつけながら相手の奥を取る。ブレントフォードはワッタラが下がって5バックにシフトするなど、押し込まれる場面も見られるように。
だが、時間の経過とともにブレントフォードは冷静に対処。チアゴを左右に動かしてロングボールの的にしつつ、CBのキャリーの頻度を上げることで徐々に押し下げていく。
プレスにおいても、サイドへの誘導に対してフラムは徐々に逃げ切れない場面が出てくるように。強度高く追い込み、敵陣でスローインを奪ってロングスローでボックス内を狙うという形も確立。CKやFKも含めて、ブレントフォードのセットプレーがこの試合で最も得点の可能性が高い形だったことは間違いない。
フラムは保持に回った時にボールの預けどころがないという苦しみが如実に表れる。クロスを入れるタイミングが合わないあたりは、一度止めて抜け出す選手にパスを出せるイウォビの不在を感じる部分でもある。
それでもブレントフォードのクロス攻勢をしのぎ切ったフラム。なんとかスコアレスで勝ち点1を持ち帰ることに成功した。
ひとこと
耐えた!という感じのフラムだった。
試合結果
2026.4.18
プレミアリーグ 第33節
ブレントフォード 0-0 フラム
G-techコミュニティ・スタジアム
主審:ピーター・バンクス
リーズ【15位】×ウォルバーハンプトン【20位】

連勝で残留に大きく前進
前節は非常に大きな勝利を手にしたリーズ。すでに降格が確実視されているウルブスに勝利すれば、残留に大きく近づくことになるだろう。
序盤からボールを持ったのはリーズ。ウルブスはバックラインには特にプレスに行かず。中盤の形は5-4-1がベースではあるものの、ややアンヘル・ゴメスが前方にスライドして5-3-2のようにも見える。
アンヘル・ゴメスが前に出た分はジョアン・ゴメスがスライドしてカバーするイメージだが、中央におけるリーズのCHの受け渡しも含めて、ウルブスのプレスのタスク配分はあまり整理されている印象はなかった。
リーズはポゼッションからウルブスのギャップを突くことができていたし、いざとなればキャルバート=ルーウィンへのロングボールで解決することも可能。序盤から多様な形での前進に成功する。
押し込むリーズは順当に先制点をゲット。CKから飛び込んだジャスティンがネットを揺らすと、さらにカウンターから右サイドを突き進んだアーロンソンの折り返しをオカフォーが仕留める。あっという間に2つのゴールを手にする。
ウルブスはよりシンプルな形で攻撃を模索。ロングボールで前線に当てるか、あるいは大外へのフィードから高い位置を取るチャチュアを起点に攻撃を加速させていく。インサイドではクレイチーが列を上げるなどショートパスからも崩す素振りを見せていたが、効果は限定的。インサイドには入れさせないことを割り切りつつ、隙あればプレスの圧を強めるリーズの中盤により、ウルブスは前進できない。
リーズは保持においてもマークが甘くなりがちなビヨルをロングボールの砲台として活用し、前線への安定した供給を実現。セットプレー以外では危ない場面がないままハーフタイムを迎える。
後半、ウルブスは左サイドからのオーバーラップを積極的に見せるなど反撃。ゴールに一気に迫るというほどではないが、前半に比べれば得点の匂いは少しずつ近づいていた。
リーズはボールを持ちながら試合を支配。テンポを落としながら相手の反撃の機会を減らし、確実に時計の針を進めていく。交代で入ったニョントを中心に左サイドから攻める機会を取り戻すと、PKで3点目をゲット。これで完全に試合を決める。
最終盤にはクレイチーの負傷もあり踏んだり蹴ったりのウルブス。間を割ったアームストロングの抜け出しもオフサイドとなり、一矢報いることはできず。この敗戦で数字の上でも降格にリーチがかかることになってしまった。
ひとこと
ボーダーは上がりつつあるので予断は許さないが、それでもリーズにとっては大きな3ポイントである。
試合結果
2026.4.18
プレミアリーグ 第33節
リーズ 3-0 ウォルバーハンプトン
エランド・ロード
【得点者】
LEE:18′ ジャスティン, 20′ オカフォー, 90+5′(PK) キャルバート=ルーウィン
主審:ティム・ロビンソン
ニューカッスル【14位】×ボーンマス【11位】

大団円に向けて難所を突破
前節はアーセナルを破り、プレミアリーグをかき乱すことに成功したボーンマス。チェルシーの停滞もあり、逆転での欧州カップ出場権もまだ視野に入る状況だ。
序盤からハイテンションのプレスで入ったボーンマス。直近の勢いを感じさせる立ち上がりとなった。
ニューカッスルはオスーラへのロングボールを基本線としつつ、ショートパスでの前進も模索。CBで相手の2トップを引き寄せ、中盤に数的優位を作って前進していく。ファストブレイクでは2人のWGを生かした縦に速い攻撃も狙う。
一方でボーンマスの保持に対して、ニューカッスルの非保持はやや控えめ。完全なリトリートではないものの、4-5-1のフラットなブロックを比較的カジュアルに選択していた印象だ。
そのためホルダーは比較的オープンな状態に。セネシはライン間にパスを差し込み、中盤が前を向くタイミングを作り出す。
ニューカッスルの攻撃が終わった局面では、ボーンマスにも速攻のチャンス。サイドでラインブレイクを狙いながら、難しければクリスティが一度落ち着かせてテンポを調整する。
両チームとも緩急をつけながら多様な形で攻撃を構築していく展開。その中でやや質で上回ったのはボーンマスだった。
先制点もボーンマス。右サイドでのライアンの1on1突破からチャンスを作ると、ファーでタヴァニアが詰めてゴール。ライアンに対応できなかったホールはハーフタイムで交代となり、対照的な結果となった。
ニューカッスルはセットプレーからチャンスを作るも得点には至らず。ボーンマスのリードでハーフタイムを迎える。
後半、ニューカッスルは押し込む形でスタート。右サイドを中心にクロスを上げていくが、ボックス内での精度があと一歩。決定的な場面でもエランガがマイリーへラストパスを出せないなど、フィニッシュに課題を残す。
それでもボーンマスの攻撃をCBで跳ね返し続け、攻撃のターンを維持。試合の主導権は徐々にニューカッスルに傾いていく。
同点ゴールはオスーラの裏抜けから。これまで表でロングボールを受けていた流れの中での裏へのアクションは意表を突く形となった。わずかにオフサイドにも見えたが、パスはボールカットを試みたエヴァニウソンに当たっており、ゴールは認められる。
リヴラメントの負傷もありながら攻め続けるニューカッスル。しかし、ボーンマスは保持でギャップを作りながら試合を落ち着かせ、再び主導権を取り戻す。
そして決め手となったのは再び左サイド。タヴァニアとトリュフォーの連携から折り返すと、こぼれ球に詰めたのはトリュフォー。85分に勝ち越しゴールを奪う。結果的に先ほど失点に関与したエヴァニウソンのアシストで試合を動かすこととなった。
難所を乗り越え、欧州への道をつなげたボーンマス。最終盤に向けて勢いを強めている。
ひとこと
ここにきてイラオラ最後の目標に突き進んでシャープさを増しているボーンマス。
試合結果
2026.4.18
プレミアリーグ 第33節
ニューカッスル 1-2 ボーンマス
セント・ジェームズ・パーク
【得点者】
NEW:68’ オスーラ
BOU:32‘ タヴァニア, 85‘ トリュフォー
主審:トーマス・ブラモール
トッテナム【18位】×ブライトン【9位】

今節もダメージ大きめ
前節は序盤にらしさを見せるも、徐々にサンダーランドに飲み込まれて敗戦。さらにはロメロを負傷で失うなど、デ・ゼルビの初陣にして散々な船出となったトッテナム。時間がない中で今節はブライトンをホームに迎える。
ひとまずライン間を狙った縦パスで前進することが多かった前節のトッテナム。今節もSHは絞る形を見せていたが、本命となったのは外を回すパスからの進撃。ブライトンのSH-SB間を突くように大外を迂回するパスワークで一気に敵陣に迫っていく。
とにかくサイドを外から縦に運ぶ形で序盤はブライトンを押し下げることに専念したトッテナム。その流れのまま高い位置からのプレスにも出ていく。ブライトンは最終ライン付近では落ち着いて回避できていたが、ミドルゾーン以降の前進は不安定。なかなか前に進むことができない。さらにはゴメスの負傷もあり、流れはやや悪い。
だが、三笘が投入されてミンテが右に回ったあたりから徐々に流れは変化。WGの1on1をセットアップできる状況が増え、ファークロスの折り返しからウェルベックがチャンスを迎えるなど攻撃の形を作っていく。中盤もらしい移動でフリーマンを作り、前線の抜け出しに合わせて背後を狙う。
保持でのリズムを失い、嫌なムードになっていたトッテナム。だが、ハイプレスから得たCKで先制点をゲット。セットプレーからポロがネットを揺らしてリードを奪う。さらに直後のプレーではシモンズが追加点のチャンスを迎えるが、これは惜しくも枠の外。
仕留め損ねたトッテナムに厳しい一撃を見舞ったのは三笘。ファーへのクロスを見事なシュートで叩き込み、前半終了間際に同点。試合は振り出しに戻る。
後半、いきなりチャンスを作ったのはトッテナム。抜け出したコロ・ムアニだったが、コントロールが定まらず決定機には至らない。
プレスから押し返し、ボックス付近に迫るのはブライトン。左サイドでは前半にゴールを決めた三笘の仕掛けが増えていく展開となる。
保持の奪い合いからプレス合戦となり、最終的には縦に速い攻撃の応酬となったこの試合。トッテナムは1人のアタッカーが作ったスペースを周囲が使い切れないなど、連動の甘さが目立った印象だ。
しかし、その流れを変えたのもまたハイプレス。ベリヴァルがボール奪取に成功すると、シモンズがミドルシュートを叩き込み勝ち越しに成功する。
勝利がぐっと近づいたトッテナムだったが、後半ATに押し込まれる展開から同点弾を許してしまう。3ポイントを目前で逃し、2026年の初勝利はまたしてもお預けとなった。
ひとこと
トッテナム、あまりにも痛すぎる引き分けだ。
試合結果
2026.4.18
プレミアリーグ 第33節
トッテナム 2-2 ブライトン
トッテナム・ホットスパー・スタジアム
【得点者】
TOT:39′ ポロ, 77′ シモンズ
BHA:45+3′ 三笘薫, 90+5′ ラター
主審:スチュアート・アットウェル
チェルシー【6位】×マンチェスター・ユナイテッド【3位】

急造DFラインを崩せず
CL出場権争いの直接対決は、どちらも懸念を抱えた状態での一戦となった。直近で3連敗中のチェルシーは代表ウィーク明けから一気に勢いを失った印象。一方のユナイテッドは退場者と負傷者が重なりCBが不足。この試合ではヘヴンとマズラヴィがコンビを組む。
序盤にボールを持ったのはチェルシー。デラップの裏抜けなど前線のダイレクトな特性を生かす場面もあれば、エンソのサリーから相手の陣形にギャップを生み出すシーンもある。
どちらかといえば、この日のユナイテッドの布陣に効いていたのはショートパスからのゆったりとしたポゼッション。あいまいな立ち位置を取るパーマーに対して、DFが出るべきか、MFが見るべきかの判断が整理されていない場面が目立つ。もっとも、本職ではない選手を含む経験の浅いCBコンビであれば、こうしたズレが生じるのは自然とも言える。
ロングボール対応の混乱も含め、ユナイテッドのCB陣は不安を感じさせる立ち上がり。パーマーに対してファウルを犯したヘヴンや、エンソに翻弄されたマズラヴィなど、チェルシーはゴールに迫るシーンを作り出す。
中央が絞られていると見れば、アウトサイドのエステヴァンを使う形も有効。負傷交代となってしまったが、それまでは大外の攻略手段として機能していた。
保持に回ればロングボール主体のダイレクトな展開が中心となるユナイテッド。立ち上がりはファストブレイク頼みだったが、チェルシーが決めきれずに時間ができると、徐々に様相は変化。浮いたライン間へパスを差し込めるようになり、前進の質が上がっていく。
前半終盤にスコアを動かしたのはユナイテッド。右サイドをえぐったブルーノのクロスをクーニャが仕留める。チェルシーは2枚で対応したが、ガルナチョの寄せがわずかに甘かった。
後半、チェルシーは保持からリカバリーを図る。WGを起点に定点的な攻撃を展開。特に目立ったのは右の大外に立つネトで、ファー狙いのクロスから何度もゴールに迫るが、クロスバーを叩くなど決めきれない。
一方でユナイテッドのCB陣は時間の経過とともに安定。前に出る場面はしっかり潰し、ボックス内では身体を張る。さらに中盤のカバーも機能し始め、守備のメカニズムが整っていく。
ネトを中心に押し込み続けたチェルシーだったが、最後までユナイテッドの守備を崩しきることはできず。ユナイテッドはCL出場権をほぼ手中に収める大きな勝利を手にした。
ひとこと
チェルシー、前半の内に1つ欲しかった。
試合結果
2026.4.18
プレミアリーグ 第33節
チェルシー 0-1 マンチェスター・ユナイテッド
スタンフォード・ブリッジ
【得点者】
Man Utd:43′ クーニャ
主審:マイケル・オリバー
ノッティンガム・フォレスト【16位】×バーンリー【19位】

エースが切り拓く残留への道
土曜日にリーズが勝利し、残留争いから一歩抜け出した感を生み出すことに成功。日曜日に試合を迎えるフォレストは何とかそれに食らいつきたい状況だ。ホームにバーンリーを迎え、重要な一戦に挑む。
中盤をケアするバーンリーに対して、フォレストは左サイドからボールを動かす立ち上がり。ただ、なかなか相手を動かしきることができずに苦戦。ボールは持てているものの、どう崩すかが整理されていない印象だった。
バーンリーは序盤こそ右サイドからのファストブレイクで縦に速い攻撃を見せていたが、徐々にポゼッションにシフト。ウゴチュクが列を下げることでギャップを作り、落ち着いて前進していく。
試合を動かしたいフォレストは4-4-2からハイプレスに出る時間を増やすが、バーンリーはゆったりとこれを回避。フォレストは前に出るきっかけをつかめず、保持でも非保持でも手ごたえを得られないまま時間が過ぎていく。
さらにムリージョが負傷。攻守の要であるCBを失い、フォレストの状況は一層厳しくなる。
そんな中で先制したのはバーンリー。やや引っかかりながらも横断で揺さぶる得意の形から、左サイドのクロスをフレミングが仕留める。前半アディショナルタイムにリードを奪う。
後半もバーンリーがシュートからスタート。前半の流れを引き継ぐ入りとなった。
しかし、フォレストも徐々に巻き返す。ジェズス投入で2トップにすると、インサイドに起点を作りながら縦パスを差し込み、そこからサイドに展開。少しずつ自分たちらしい攻撃が見え始める。
そして試合を決定的に動かしたのはやはりゴール。ウォード=プラウズのクリアの隙を突いたギブス=ホワイトが同点弾を決め、試合を振り出しに戻す。
このゴールで勢いに乗ったギブス=ホワイトはさらに躍動。右サイドからハッチンソンのクロスを難しい体勢から決め切り、勝ち越しに成功する。
さらに右サイドからのクロスに合わせて3点目。ハットトリックで試合を決定づける。
終盤にはダメ押しの4点目も奪い、終わってみれば大勝。重要な一戦でエースがチームを引き上げ、フォレストは残留に向けて大きく前進した。
ひとこと
ギブス=ホワイト、文句なしのエースの活躍。
試合結果
2026.4.19
プレミアリーグ 第33節
ノッティンガム・フォレスト 4-1 バーンリー
ザ・シティ・グラウンド
【得点者】
NFO:62‘ 69’ 77‘ ギブス=ホワイト, 90+8‘ ジェズス
BUR:45+2’ フレミング
主審:トム・クリク
アストンビラ【4位】×サンダーランド【10位】

突如始まった大乱戦
欧州と国内の両面からCL出場権を狙うアストンビラ。今節はサンダーランドをホームに迎える一戦。ELでの勢いをリーグ戦にもつなげたいところだろう。
サンダーランドはハイテンポなプレスから試合を作る立ち上がり。対するアストンビラはオーソドックスな配置からこれを回避。外からハーフスペースに侵入すると、ワトキンスがあっさりと先制点を奪う。
失点後、さらにプレス強度を上げるサンダーランド。アストンビラは右サイドのワンツーを起点にテンポを作り直していく。
サンダーランドが保持に回ると、アストンビラは4-4-2のミドルブロックに移行。サイドの裏を取ったサンダーランドはリグのミドルで同点に追いつく。以降もアルデレーテのキャリーなど、引いた相手に対して揺さぶりをかけていく。
守備時のスタンスは異なる両チームだが、保持に回ればいずれもプレッシャーをいなしながら前進が可能。結果として、それぞれのポゼッションが長くなる展開となった。
より手ごたえがあったのはアストンビラ。左右からポケットを狙う動きが徹底されており、単なる押し込みにとどまらず、ボックス内まで揺さぶることができていた。
勝ち越しゴールは再びワトキンス。左のハーフスペースからの侵入でリードを奪い、前半を折り返す。
後半、早々にアストンビラが追加点。流れるようなファストブレイクから、ティーレマンスと入れ替わる形でインサイドに入ったロジャーズが見事なゴールを決める。
このゴールを境にアストンビラの狙いは明確に。サンダーランドにある程度ボールを持たせつつ、鋭いカウンターで仕留めにいく形へとシフトする。
ポゼッションで立て直したいサンダーランドだったが、交代策もかみ合わず流れをつかめない。アストンビラはボールを持たずに試合をコントロールする展開となった。
しかし、この流れを一変させたのが終盤のヒュームのゴール。ハイプレスから角度のないところを射抜き、試合に再び火をつける。
さらに直後、CB間をあっさりと割ったイシドールがゴール。わずか2プレーで2点差を帳消しにし、試合は振り出しに戻る。
勢いに乗るサンダーランドはコンサのスリップやディアッラの抜け出しなどで完全に主導権を握るが、この悪い流れを断ち切ったのはエイブラハム。93分のゴールで勝ち越しに成功する。
大乱戦の終盤を制したアストンビラが勝ち点3を確保。CL出場権争いにおいて大きな一勝を手にした。
ひとこと
サンダーランド、おもしろい流れのもってきかたをしたが。
試合結果
2026.4.19
プレミアリーグ 第33節
アストンビラ 4-3 サンダーランド
ビラ・パーク
【得点者】
AVL:2′ 36′ ワトキンス, 47′ ロジャーズ, 90+3′ エイブラハム
SUN:9′ リグ, 86′ ヒューム, 87′ イシドール
主審:サム・バロット
エバートン【8位】×リバプール【5位】

重鎮が引き寄せるCL出場権
エバートンが勝てばリバプールとの勝ち点差は2。ヒル・ディッキンソン・スタジアムで行われる初めてのマージーサイド・ダービーは、プレミア5枠目のCL出場権争いにおいて重要な分かれ目となる一戦である。
立ち上がりから気合が入っていたのはエバートン。リバプールがボールを保持して動かしていく構図ではあったが、エバートンはインサイドにしっかりと網を張る。リバプールの縦パスは中盤で引っかかり、なかなか前進することができない。
エバートンは左サイドに明確な狙いを設定。ベトの決定機につながったクロスもこのサイドからであり、デューズバリー=ホールがカーティスに倒された場面も同様だった。特に後者に関しては、カーティスとコナテの間のスペース管理の甘さを再現性を持って突いたもので、非常にクリティカルなチャンスとなっていた。
ややエバートン優勢で進んでいた試合は、ファン・ダイクのファウルをきっかけにヒートアップ。ダービーらしい空気が一気に高まる。
その流れの中で先にネットを揺らしたのはエバートン。セットプレーから一度ピックフォードまで戻し、右の大外のオブライエンを経由してクロス。これをエンジアイが仕留める。しかし、このゴールはオフサイド。とはいえ、エンジアイにトラップの余裕を与えてしまった時点で守備側としては看過できないシーンだった。
だが、リバプールはこのピンチをしのぐと、左サイドのハイプレスから先制点を奪う。ピックフォード起点のビルドアップに対して右ユニットのミスを誘発し、グラフェンベルフが冷静に逆サイドへ展開。サラーが確実に仕留める。
この得点で落ち着きを取り戻したリバプールは、徐々にインサイドにも縦パスを差し込めるようになり、危険な迎撃を受ける場面も減少。前半終盤には、それまで存在感を出せていなかったイサクもオープンな形でシュートまで持ち込むことができた。
後半はリバプールが落ち着いた入り。エバートンの中盤にギャップを作りながら、ゆったりとボールを前進させていく。
しかし、エバートンは一撃で流れを引き戻す。前半序盤の焼き直しとも言える左ハーフスペースの攻略から、デューズバリー=ホールが前進し、最後はベトが同点ゴール。コナテが早めに対応に出たものの、その背後をファン・ダイクのスライド方向で突かれる形となった。この場面は、なぜデューズバリー=ホールが捕まえにくいのかを改めて示すシーンでもあった。
このゴールを契機に試合はオープンな展開に。ベトのゴールシーンで負傷したママルダシュヴィリに代わって入ったウッドマンも、難しい状況ながらなんとか試合に入っていった印象だ。
オープンな時間帯は長くは続かず、10分ほどで再び落ち着きを取り戻すと、リバプールは保持からエバートン陣内に侵入を試みる。しかし、「ボックス内さえ守ればいい」という割り切りを見せるエバートンの守備の前に、決定的にフリーなシューターを作ることはできない。
このまま引き分けかと思われた試合を動かしたのはセットプレー。ファン・ダイクの一撃でこじ開けたのはリバプールだった。CL出場権確保に向けて、あまりにも大きな連勝を手にした。
ひとこと
サラーとファン・ダイクがここに来て勝ちを引き寄せたのは熱い。
試合結果
2026.4.19
プレミアリーグ 第33節
エバートン 1-2 リバプール
ヒル・ディッキンソン・スタジアム
【得点者】
EVE:54′ ベト
LIV:29′ サラー, 90+11′ ファン・ダイク
主審:クリス・カヴァナー
マンチェスター・シティ【2位】×アーセナル【1位】

エティハド決戦はシティが制する
レビューはこちら。

日曜の午後に組まれたのは今季のプレミアを占う天王山。やや勢いが落ちていた首位のアーセナルを、1試合少ない状況で勝ち点6差のシティが追う構図で迎えたエティハド決戦だ。
明確な意図を見せたのはアーセナル。ハヴァーツを起点としたハイプレスでドンナルンマの選択肢を削り、できるだけ高い位置でボールを奪いに行く。シティは当然ハイプレス回避の術を持っており、ハヴァーツの背後に立つフサノフや、内側に絞るドクやオライリーを使ってギャップを作り、逃げ道を確保していく。ドンナルンマのキックを考えれば、前線に張るハーランドも有効な選択肢となる。
アーセナルは前線からのプレスの姿勢を崩さない。ロドリを迷いなく追いかけるライスや、チェルキを追って敵陣PAまで入るガブリエウなど、とにかく人に食いつく守備を徹底する。
その一方で、奪ってからのショートカウンターが不発に終わったのは痛かった。少ないパスで攻撃を完結させるところまでがこの日のアーセナルのプランだったはずだ。
逆に押し込む局面に持ち込めば手ごたえを感じていたのはシティ。ドクとオライリーの左、チェルキやベルナルドがサポートする右の両サイドからアーセナルを揺さぶる。
結局、試合を動かしたのは右サイド。チェルキが単独でガブリエウとライスを翻弄し、先制に成功する。だが、直後のプレーでアーセナルが同点。ハヴァーツのハイプレスから、わずか数分で試合を振り出しに戻す。
得点後も流れは大きく変わらず。ハイプレスで敵陣完結を狙うアーセナルと、押し込みたいシティのせめぎ合いは互角のままハーフタイムを迎える。
後半、マルティネッリを投入したアーセナルはプレスを強化。右サイドで外切りを加え、グエイを追い込む手段を増やす。中央やや左に人数をかけてパスの受け手を増やしたシティが押し込む時間を作るが、マルティネッリのプレスから決定機を迎えるなど、交代の効果も見られた。
しかし、このチャンスを逃すと流れは一転。マルティネッリが前に出た背後をオライリーに使われる。ドンナルンマのスローから一気に展開すると、左サイドの連携からハーランドがゴールを奪う。
試合を動かしたいアーセナルは終盤に押し込む時間を作り、自分たちのターンを引き寄せる。だが、ハヴァーツの決定機は枠を捉えられず。
エティハド決戦を制したのはシティ。終盤戦に向けて、より熾烈なタイトル争いを予感させる結果となった。
ひとこと
シティ、したたかな強さを見せつける試合だった。
試合結果
2026.4.19
プレミアリーグ 第33節
マンチェスター・シティ 2-1 アーセナル
エティハド・スタジアム
【得点者】
Man City:16′ チェルキ, 63′ ハーランド
ARS:18′ ハヴァーツ
主審:アンソニー・テイラー
クリスタル・パレス【13位】×ウェストハム【17位】

いい内容、同じ結果
日曜までの試合で残留争いに絡むチームはすべて勝ち点を獲得。ただし、最も重要なポジションにいるトッテナムはダメージの残る引き分けに終わった。その一つ上に位置するウェストハムにとって、このマンデーナイトは差を広げる絶好の機会となる。
立ち上がり、パレスはいつも通りバックラインには強く出ないスタンス。ウェストハムはCBからじっくりとボールを動かしていく。ただし、サイドに追い込めると見るやパレスは一気に圧力を強める。
このプレスのスイッチは普段よりも入り方が軽く、流れの中でCBに対しても積極的に出ていく場面が目立つなど、全体的にアグレッシブな非保持を見せていた。
一方のウェストハムもプレスには積極的。枚数が合わないCBには無理に出ていかないが、CHには強く当たり、インサイドでの起点形成を許さない。それでもアウトサイドでの走り合い、特にムニスのトランジションからのフリーランで背後を取る場面は作れていた。
ウェストハムは左サイドから流れを引き寄せる。ジョンソン、ムニョスにカードを出させ、セットプレーを連続して獲得。押し込みながら試合を優位に進めるが、パレスの守備陣はゴール前で体を張り、決定機までは持ち込ませない。
パレスはトランジション主体に攻撃をシフト。シャドーの連携からジョンソンが抜け出す場面や、大外のWBのスプリントで一発を狙うが、スコアは動かないまま前半を終える。
後半はパレスが押し込む形でスタート。サイドからのファークロスを軸にウェストハムの守備を揺さぶる展開となる。中でもマヴロパノスは高い集中力で対応を続けていた。
ウェストハムはWGを軸としたファストブレイクで対抗。サマーフィルが緩急をつけながらパブロやカステジャーノスと連携し、ボックス侵入を狙うが、あと一歩で意図が噛み合わずフィニッシュには至らない。
一進一退の緊張感ある展開の中、パレスはアタッカーを3枚投入してボックス内の強度を高める。対するウェストハムも2トップ化で前線の連携を強化し、互いに勝負に出る。
マテタのハンドで取り消された場面に象徴されるように、ゴールに迫るシーンは増えていく。しかし最後までネットは揺れず、試合はスコアレスドロー。勝ち点を分け合う結果となった。
ひとこと
いい試合だったが、得られた勝ち点は1ポイント。トッテナムとの差は動かずのウェストハムだった。
試合結果
2026.4.20
プレミアリーグ 第33節
クリスタル・パレス 0-0 ウェストハム
セルハースト・パーク
主審:ダレン・イングランド
今節のベストイレブン

