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「Catch up FIFA World Cup Qatar 2022 European qualifiers」~2021.9.5 カタールW杯 欧州予選 グループJ 第5節 ドイツ×アルメニア

■分業したWGと奥行きを使える縦関係で大量得点

 立ち上がりのアルメニアは非常に勇敢だったといえるだろう。サイドからボールをつないでドイツを自陣に押し下げることを試みる立ち上がりとなった。特に目立っていたのは左サイド。バイラミアンとホバシニアンの縦関係を使いながらアルメニアはドイツ陣内に迫っていく。

 しかしながらドイツも当然これに応戦する。保持で落ち着かせるやり方もドイツは持っていたように思うが、速い攻撃で攻め込む流れに乗っかる方を選択したように思えた。よって、ドイツもアルメニアと同じくサイドを破りに行くことに。

 ドイツはリヒテンシュタイン戦と同じく、2トップの脇に人を置くことでサイドへのボール配球の入り口にしていた。幅を取りながら攻略をするのは左サイドのサネがメイン。逆サイドのグナブリーはむしろ、カットインしながらフィニッシャーとしての役割を果たすための動きがメインになっていた。

 先制点となったのもフィニッシャー役を全うしたグナブリーの動きからである。サイドから斜めの走りこみを見せると、角度の厳しいところから先制点を呼び込んで見せた。

 続く2点目は大外で張るサネから発動したグナブリーへのクロスが起点。この日のWGの役割分担が非常に明確に反映された得点だといえるだろう。

 左サイドで直線的に攻撃を進められたときにはアルメニアのチャンスを作ることができてはいたが、完全にスピードでちぎるなど直線的にスピードで優位に立てた時くらいのもの。プレミアを見る人にイメージ付きやすくいうとノリッジみたいなチャンスメイクをやる形である。それではなかなか多くのチャンスを作るのはむずかしい。

 というわけで機会の部分、そして押し込んだ後の引き出しの部分であると両チームの差は感じざるを得なかった。ドイツの3点目、4点目はロイス、ヴェルナー、ゴレツカなど中央の選手が奥行きとポストを駆使しながら相手の陣地を押し下げることでスペースを縦方向に引き伸ばしてシュートチャンスを作っていた。

 アルメニアは4点ビハインドで迎えたハーフタイムに巻き返すべく、ハイプレスを仕掛けてくるように。序盤数分は敵陣でボールを奪い返す場面もちらほらあったが、最終的にはプレスを撃退できるように。

 前半のドイツと異なったのは中央のアタッカー陣に楔を刺すことを意識していたこと。中央に一つパスを打ち付けておいて、そこから左右のサイドを押し下げる形で敵陣に迫っていく形を作っていく。

 アルメニアのハイプレスを手名付けてからは一方的な展開に。敵陣に釘付けにされていたため、打つスペースがあったミドルで5点目をこじ開けて見せた。

 アルメニアはある程度のところで5-4-1にシステム変更し白旗状態を表明。ドイツは新戦力を続々と試しながらも手を緩めずに攻勢を続けると、後半追加タイムにネットを揺らしたのはアデイェミ。この日の仕上げとなる6点目を決めて大量得点で快勝。アルメニアに貫禄を見せつける勝利となった。

試合結果
2021.9.5
カタールW杯欧州予選 第5節
ドイツ 6-0 アルメニア
アレナ・シュツットガルト
【得点者】
GER:6′ 15′ グナブリー, 35′ ロイス, 44′ ヴェルナー, 52′ ホフマン, 90+1′ アデイェミ
主審:ウィリアム・コラム

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