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「逃げない」~2023.4.21 プレミアリーグ 第32節 アーセナル×サウサンプトン プレビュー

目次

Fixture

プレミアリーグ 第32節
2023.4.21
アーセナル(1位/23勝5分3敗/勝ち点74/得点74 失点31)
×
サウサンプトン(20位/6勝5分20敗/勝ち点23/得点24 失点53)
@エミレーツ・スタジアム

戦績

過去の対戦成績

 過去10回の対戦でアーセナルの4勝、サウサンプトンの3勝、引き分けが3つ。

アーセナルホームでの成績

過去10回の対戦でアーセナルの5勝、サウサンプトンの2勝、引き分けが3つ。

Head-to-head from BBC sport

Head-to-head
  • アーセナルは直近27試合のトップリーグにおけるホームのサウサンプトン戦で無敗(W19,D8)。特定相手に対する無敗記録としては1949年からフラム相手のクラブ記録より1つ少ないだけ。
  • サウサンプトンはトップリーグにおけるアーセナルとのアウェイでの45試合のリーグ戦において2勝のみ(D15,L28)。勝利は1968年と1987年のハイバリーでのもの。

スカッド情報

Arsenal
  • 鼠径部の問題を抱えているオレクサンドル・ジンチェンコは金曜日にフィットするかは不明。
  • 背中に問題があるウィリアム・サリバは欠場で全治は未だ不明。
  • 冨安健洋とモハメド・エルネニーはシーズンアウト。
Southampton
  • エインスリー・メイトランド=ナイルズは契約上の問題で起用不可だが、ミスラフ・オルシッチは回復する見込み。
  • チェ・アダムス、モハメド・サリス、ファン・ラリオスは負傷で欠場しており、ティノ・リヴラメントの復帰にもこの試合は早い。

Match facts from BBC sport

Arsenal
  • その日の初めに最下位にいたチームとのホームゲームは直近12試合で11勝。唯一、ポイントを落としたのは2022年1月のバーンリーとのスコアレスドロー。
  • ホームでの5連勝を狙う。今季、唯一のホームでの敗戦は2月のマンチェスター・シティ戦での1-3。
  • ガブリエル・マルティネッリはリーグで14得点を挙げており、17-18にロベルト・フィルミーノが記録したプレミアでのブラジル人選手の得点記録にあと1まで迫っている。
  • ベン・ホワイトとオレクサンドル・ジンチェンコはいずれもあと1試合でプレミア100試合目の出場達成。ジンチェンコが達成すればウクライナ人選手としては初めての快挙。
Southampton
  • 直近15試合のトップハーフとの対戦では勝ち点3しか得ていない(D3,L12)。しかし、そのうちの1試合はセント・メリーズでのアーセナル戦での1-1のドロー。
  • その日の初めに首位だったチームとのアウェイでの対戦は6連敗中。最後の勝利は2013年のリバプール戦。
  • 6試合勝ちなし(D2,L4)でうち直近の5試合ではクリーンシートがない。
  • テオ・ウォルコットはエミレーツ・スタジアムで150試合のプレミア出場を達成する最初の選手になる可能性。その大部分は2006-18に所属していたアーセナル時代によるもの。
  • ジェームズ・ウォード=プラウズはここまで公式戦9ゴール。昨季の11ゴールに続き、2シーズン連続の2桁ゴールに王手。

予習

第29節 ウェストハム戦

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第30節 マンチェスター・シティ戦

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予想スタメン

展望

冬の新加入選手が定着しきれない

 プレミア史に残るかもしれない過酷な残留争いになっている今季のプレミアリーグ。混戦模様で毎節順位が入れ替わっている中で、唯一サウサンプトンだけは最下位が指定席という状態になってしまっている。

 ピッチの中を見てもサウサンプトンの現状は厳しいといえるだろう。気になるのは冬の移籍市場で動いた割にはその戦力がなかなかブーストに寄与できていないところである。

 補強をした選手はアストンビラからの復帰を要請したベドナレクを除けばいずれも前寄りのポジションで起爆剤となりうるキャラクター。ただ、現状では彼らは準レギュラーもしくは控えに甘んじているケースが多い。

 最も出番を貰っているであろうスレマナはスピードが豊かなドリブラー。前を向いて加速すれば多くの相手に穴を空けることができるポテンシャルを秘めている。しかしながら、前線には明確なボールの預けどころはなく、彼を前向きにできる仕組みを作れていない。

 CFとして補強したオヌアチュは長身で見た目のインパクトこそ特大だが、そのインパクトに及ぶほどの活躍は出来ていない。フィジカルを生かしてガンガンキープしてくれればいいのだが、あまり体をガシガシ当てるタイプではないのか、非常にパフォーマンスは大人しい。

 アルカラスはオヌアチュのような明確な失望はないものの、これ!といった武器がない分、レギュラーを獲得するにはややパンチ力が欠けているといえるだろう。むしろ、ここに来て序列をじわじわ高めているのはベテランのウォルコット。オールドなアーセナルファンにはおなじみのワンダーボーイは裏抜けをサボらなかったり、サイドの崩しに3人目として寄与したりなど、非常に献身的な活躍を見せている。まさしく、前線の潤滑油として機能している印象だ。

 チーム全体のフォーメーションとしては4-4-2、4-2-3-1、4-3-3を行ったり来たりという印象。4-4-2と4-2-3-1はトップ下に入る選手のキャラクターがFW寄りかあるいはMF寄りかといった感じである。現状では4-4-2をベースにして組まれることが多い。アーセナル相手ということを踏まえると5バックもレパートリーにはあるがチャレタ=カーやリャンコといった面々の信頼度はそこまで高くなく、サリスも戻ってこれない現状ではオプションの域は出ない。

 よって、4バックをベースに考える。CBとCHの4枚が基本的にはビルドアップに参加。特にCHは前後左右のいろんなポジションに動くことを許容されている。

 司令塔として信頼度が高いのはラビア。彼が列落ちをせずに中盤でボールを受けた時はサウサンプトンが最もスムーズに前に進めるチャンス。サイドへの散らしも縦パスも両方いける。

 ラビアに司令塔としてタスクを託すことができれば、前線はいい形で受けることができる。2トップの一角、SH、SBのトライアングルでサイドから侵入し、エリア内にクロスを送り込むことで勝負を仕掛ける。サウサンプトンの攻撃が聞いているのはこのサイドの動きにSBがきっちりと絡んでいる時である。

 だけども、先に述べたようにサウサンプトンは前線でこうした形を作るのは苦手である。よって、後方はリスクを取ってでもボール回しを行い、ラビアに時間を与えたいところ。サイドでの多角形の形成を優先するのであれば4-3-3の形が最も自然だが、アンカーにラビアがさらされる状態というのは被カウンター時には懸念事項となるだろう。

 制約付きのラビアの周りを攻守にどうデザインするか。そして、実際にどこまで狙い通りの運用が効くかはサウサンプトンの出来に直結するといってもいいだろう。

まずは自分が逃げない

 アーセナル視点でいえば、セットプレーの話はまずは触れておきたいところ。ウォード=プラウズが直接狙える距離は特に要警戒。ノーファウルでの対応で凌ぎたいところである。一方で間接的にウォード=プラウズのキックの精度を生かすプレースキック、例えばCKや合わせるFKからの得点力は直近ではやや物足りない部分がある。

 流れの中ではまずきっちりと相手のプレスの誘導を外すことが重要。トップは枚数を合わせるようなプレスのかけ方はしてこない。狭いスペースに誘導されて縦パスを狙われるケースには気を付けたい。サウサンプトンのバックラインは迷いなくぶつかることができれば、高い位置からのボール奪取も効かせることができるチームだ。

 アーセナルとしてはまずはホルダーに選択肢を複数与えること。そして、バックラインに狙いを絞らせないことが重要だ。選択を迫られる状況に陥ると、サウサンプトンは遅れてファウルを犯したり、あるいはかわされたりなど一気に脆くなる印象。こうした弱みをきっちり引き出せれば得点には大きく近づくことができる。

 バックラインから丁寧にというスタンスはアーセナル側の弱みを隠すことにもつながる。ここ2戦の引き分けにおいて、相手に主導権を握られた展開はいずれもボールを簡単に捨てた時間帯に起きている。いうまでもなく、サウサンプトンはこうした流れを自分の方に持って来れるチームである。アーセナルとしてはサリバや冨安がいないスカッドにおいて試行回数で勝負に来られると苦しい部分がある。

 また、こうした試合の制御の仕方は未来を見据えても重要である。今季のアーセナルはエネルギッシュに戦うことが出来ている一方で、このような強度を継続して年単位で出していくのはなかなか難儀である。特にCLと並行してリーグを戦うことになればなおさらだ。強度を落としつつ、試合を支配するアプローチを覚えながら、強度を解放するタイミングを見測る運用にどこかで切り替える必要があるだろう。なので、保持から逃げないのは大事なこと。リードを試合をテンポを落としながら守る戦い方は今から少しずつトライしていきたい。

 ウェストハム戦の引き分けを受けて「大事なところで落としてしまっていて昨シーズンと変わらない」という落胆を覚えている人も多かった。もちろん、変わらない!なんてことはないと自分は思っている。それは積んでいる勝ち点を見ても、今季ここまでの戦いの道のりを見ても違うと断言できる。

 その一方で、この引き分けが大きな落胆を伴うものだということはとてもよく理解ができる。優勝争いに身を置いてのリーグ戦は1試合1試合が体が焼けるような気分になるし、見ている存在でしかない自分が抱えるプレッシャーすら大きくなっているのを感じる。

 ここから先の話は人にこうしなさいと強要するわけではなく、あくまで自分自身がそう思ったというスタンスで聞いてほしい。個人的にはこの身が焦げそうになるプレッシャーこそ優勝争いなんだろうなと思う。これまで、アーセナルを応援してきてなかなか縁がなかった感情だ。追ってくるシティのプレッシャーに後ろ向きになりそうな自分もいるし、CL出場権はほぼ手中なのだからどうなってもと自分自身を納得させそうになることもある。

 だけども、チームが優勝という高みの目標を見ているのだから、自分も同じ方向を向かなければいけない気持ちがだんだんと整いつつある。ここで楽な方に逃げたらそれこそ変わらない、いつもと同じシーズンの繰り返しだろう。優勝を掴むのに変えなきゃいけないのはチームだけでなく自分のメンタリティも同じ。チームにばかり変わることを要求して、いざとなったら自分だけ臆病なままというのはやるせない。チームが変わったという手ごたえを自分が感じているのだから、自分も変わる必要があるのだ。

 なので、逃げずに見守るというのを残りのシーズンのキーワードにする。そして、チームには逃げずに立ち向かい、エティハド決戦に向けてサポーターが前向きな気持ちで臨めるパフォーマンスを期待したい。

【参考】
https://www.bbc.com/sport/football/premier-league

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