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「CFの引力を最大化する」~2023.11.7 グループI 第4節 川崎フロンターレ×BGパトゥム・ユナイテッド マッチプレビュー

目次

Fixture

AFC Champions League
グループI 第4節
2023.11.7
川崎フロンターレ(1位/3勝0分0敗/勝ち点9/得点6/失点2)
×
BGパトゥム・ユナイテッド(4位/0勝0分3敗/勝ち点0/得点5/失点11)
@等々力陸上競技場

Match facts

Match facts
  • パトゥムは現在ACLで4連敗中。
  • 川崎はタイ勢との対戦は過去5回。4勝1分でいずれも負けていない。
  • プレーオフも含めた今季のACL4試合でパトゥムはすべての試合で複数失点を喫している。
  • 川崎は直近のACL19試合で1敗しか負けていない(W13,D5)

予習

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予想スタメン

展望

WGの得点パターンを増やす

 タイでのパトゥム戦は今年の川崎が経験した中でも指折りの珍妙なゲームだった。暑さのせいかともにグロッキーでルーズな時間が続き、ホルダーにプレッシャーがかからない状態での応酬となり、互いに山のような数の決定機を作っていた。

 ソンリョンが与えた謎ロジックでのPK判定、高井やジェジエウが受けた不可解な警告、そして大南の負傷など数多くのことがあったため、とりあえず勝利を喜べばOKということにはならなかった。しかしながらアウェイですでに2試合の消化を終えての3連勝は上出来だろう。この2つのホームゲームを制すれば首位でなくとも突破は確実視できる。重要な試合になるだろう。

 前回の対戦での守備における重たさはどこまで暑さのせいにできるのかは気になるところ。ただ、パトゥムの守備は川崎戦以外の他のACLの試合でもルーズさが見られた部分はある。この辺りはシンプルにチームとしての弱みとして存在し続けるものと想定される。

 パトゥムの守備の悪癖のポイントはある状況に対してフリーズしてしまいやすいところにある。特にスピードに乗った相手に対して後手に回ることが非常に多い。こうした相手と対峙するとパトゥムの守備陣は全く動かなくなってしまい、数が揃っているにも関わらず守備が無効化されてしまうケースが頻繁にある。

 この弱みを攻撃側の視点に置き換えれば、パトゥム攻略にはアタッカーがスピードアップできる形さえ作ることができればOKということになる。現に1回目の川崎が作ったチャンスはこの形に紐づいている。この形を再現することができれば等々力でも勝負できる公算が強い。

 具体的な使えそうなポイントを見ていこう。まずポイントの1つ目はダミアンにボールを集めつつ他のアタッカーに周りを走らせてボックス内に勢いを持って侵入していく形。山根などのSBからの斜めのパスや、大外からのクロスなどダミアンへの当て方は不問。レイオフからボックス内への侵入はシンプルに効く。

 パターンは少し異なるが、柏戦で見せた橘田のようにCFの引力を使っての手前のスペースからミドルシュートを狙う形は積極的に使っていきたい。CFでボックス内の相手のDFラインの位置を決めることができることがダミアンとゴミスの強みでもある。

 この引力はかなり汎用性が高い。橘田が日立台でゴールを決めたようにIHがここのスペースを使うのはナチュラルではある。個人的に使えそうだなと思うのはファーサイドのWGが絞っていく形だ。こないだの代表戦の久保→伊東のゴールとか、リバプールのサラーとルイス・ディアスの関係のように、CFの存在感や裏抜けによってできた手前のスペースにボールサイドと逆側のWGが絞ってきてゴールを決める形はもっとやっても良いはず。

 特に瀬川、宮代、遠野のようなセントラルアタッカー的なタスクができる選手たちにはこの形はマスターしてほしい。それだけCFの引力は得点パターンの構築としてしゃぶり尽くせるはずだ。

 2つ目のポイントとしてはシンプルにマルシーニョを生かす形。川崎のスピードスターの絶対性は間違いない。前回のパトゥム戦のような形は終盤のオープンな展開ならではという感じ。いつでも使えるわけではないだろうが、この形を作りさえすれば多少強引な形でも突破は十分に可能だろう。

 2点目の起点となった登里の1つ飛ばすパスはこの試合の川崎に足りなかった部分。バックラインのキャリーで手前に惹きつけて、前方にスペースを与えるアクションはもっともっとほしい。特に山村はこの部分のスキルが確かな割には試合ごとに活用するかどうかにムラがある印象。大南やジェジエウが相棒であれば、足元的な意味でもカバーリング的な意味でもこの部分は請け負ってほしい。バックラインから前方に時間を配るパスが活用できえればよりスムーズにパトゥムの攻略が可能になるだろう。

ピンチは一手間必要な形まで持っていければ

 非保持においての注意点を考えていこう。ゴールに近い方から言うとパトゥムのアタッカーにワンタッチでシュートまで行けるチャンスを作らせないことが大事だ。何を当たり前のことを!と思われるかもしれないが、裏を返せば収められてもターンしてDFを外す必要があったり、味方の助けが必要な場面になれば、パトゥムのアタッカーの怖さは軽減されると言うことだ。

 前回の対戦では悪くない形を作っているのに、そこからのコントロールが覚束なかったり、単騎での突破を試みたりするせいで、なかなかシュートに繋げられないのがパトゥムの攻撃だった。よって、川崎は収められても外に追いやるように守れればOK。内側にシュートコースを作られる形でなければ、最悪の形は回避できる確率は上がる。パトゥムの前回対戦の唯一の流れの中からのゴールはクロスを直接ヘディングで叩き込まれた形だ、

 少し手前の組み立ての部分においてはIHにライン間に好き放題ボールを持たせすぎと言う問題があった。チャナティップが「川崎時代にはない輝きを見せた!」と言われていたが、マークが甘い相手にはあれくらいは川崎時代にでもできていた。チャナティップの躍動は自らの守備のルーズさの鏡写しと捉えるべきだろう。

 チャナティップのプレーの拙いところは強引なターンでのロストや無理筋な縦パスのミスからあっさりとピンチを招くこと。当然寄せなければターンでロストする心配はないし、きっちり前を向ければ縦パスの成功率は高まる。

 チャナティップの収支をマイナスにするために川崎はここをきっちりボールの狩りどころにしたい。川崎が運用に苦しんだように、パトゥムにもチャナティップの諸刃の剣感を味わってもらう必要がなる。

 試合前後は和やかな等々力凱旋にしてもらいたいが、ピッチ内でのパフォーマンスはほろ苦い思い出を手土産として押し付けたいところ。それができれば4連勝とグループの突破はグッと近づくだろう。

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