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「魔の11月、開幕」~2023.11.4 プレミアリーグ 第11節 ニューカッスル×アーセナル プレビュー

目次

Fixture

プレミアリーグ 第11節
2023.11.4
ニューカッスル(6位/5勝2分3敗/勝ち点17/得点26 失点11)
×
アーセナル(2位/7勝3分0敗/勝ち点24/得点23 失点8)
@セント・ジェームズ・パーク

戦績

過去の対戦成績

 過去5年の対戦でニューカッスルの1勝、アーセナルの9勝、引き分けが1つ。

セント・ジェームズ・パークでの成績

過去10回の対戦でニューカッスルの2勝、アーセナルの8勝。

Head-to-head from BBC sport

Head-to-head
  • アーセナルは直近22試合のニューカッスルとの公式戦で19勝を上げており、今年5月のセント・ジェームズ・パークのリーグ戦でも勝利(D1,L2)
  • ニューカッスルは勝利した2022年5月のホームゲームを除き、直近9試合のアーセナルとのリーグ戦で8回無得点。
  • アーセナルはニューカッスルに対して30のプレミアでのクリーンシートを達成しており、プレミアにおける特定のチーム相手のクリーンシートの最多記録。

スカッド情報

Newcastle
  • マット・ターゲットのハムストリングのスキャン結果を待っており、彼が不在になればこの試合のシニアプレイヤーの欠場者は8人となる。
Arsenal
  • エミール・スミス・ロウは膝の負傷で数週間の離脱。

Match facts from BBC sport

Newcastle
  • 10試合終了時の勝ち点17は22を稼いだ2011年以降最多。
  • 3連敗以降、6試合リーグ戦では無敗(W4,D2)
  • アストンビラと並び26得点はリーグハイ。94-95に記録したクラブレコードの27得点に次ぐ成績。
  • ここまで460分間リードを記録しており、マンチェスター・シティ(462)に次いで長い。
  • 19年間で初めてのトップリーグでの6試合連続複数得点を狙う。
  • 2021年10月以来初めてのホームでの公式戦連敗の可能性。
  • カラム・ウィルソンは直近12試合の先発したリーグ戦で13得点。2023年における19得点より多くゴールを決めているのはモハメド・サラー(20)とエーリング・ハーランド(26)だけ。
  • ウィルソンがゴールを決めれば、アラン・シアラー、アンディ・コールに続き単一年度でプレミア20得点を決めた3人目のニューカッスルの選手となる。
Arsenal
  • 07-08以降初めての開幕10試合でのプレミア無敗(W7,D3)
  • 2016年以降初めて開幕直後の4つのアウェイゲームを負けずに消化した。
  • コーナーからの5得点はリーグハイ。
  • ベン・ホワイトはアーセナル戦での100試合出場がかかっている。
  • エディ・エンケティアはプレミア100試合目の出場がかかっている。単一シーズンでの5得点はすでに彼のキャリアハイに並んでいる。
  • しかし、彼のリーグ戦の19得点のうち、ロンドンより北で決めたのは2019年のバーンリー戦のゴールただ1つだけ。

予習

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予想スタメン

展望

故障者を既存戦力の奮闘でカバー

 ハロウィンも終わり、アーセナルにとっては悪名高い11月に突入。早速リーグカップでウェストハムに敗れた幸先の悪いアーセナルが11月のリーグ初戦で乗り込むのはプレミア屈指の難所であるセント・ジェームズ・パークである。

 ニューカッスルの今季ここまでは最高ではないが、よくやっているというところだろう。プレミアでは上位5チームの第一集団にはやや水をあけられたが、まだまだ欧州カップ戦は射程圏内だ。

 CLでは死の組といわれているグループFで堂々と5大リーグのライバルたちと渡り合っている。特に第2節でパリ・サンジェルマンを4-0で葬り去った試合はなかなかにデカいインパクトを残した。

 大型補強がはじまって2シーズン目を迎えるエディ・ハウは2つのコンペティションを並行して戦うことができるスカッドを作り上げるように注力している印象を受ける。そのために行っているのはスカッドの拡充と積極的なターンオーバーだ。

 今夏のニューカッスルの補強は質と量を両立するものだった。トナーリの長期離脱は完全に想定外だろうが、そこを覗いてもバーンズ、リヴラメント、ホールとプレミア経験がある新進気鋭の若手を軸にスカッドに深さをもたらしている。

 マンチェスター勢の連戦となったカラバオカップはいずれも大幅なターンオーバーを敢行しながら完勝。この辺りはスカッドの持つポテンシャルの高さを感じる。リーグ戦でもターンオーバーには積極的でCLの前後にはある程度プレータイムをマネジメントしながら二足の草鞋を履いている。この結果、4-3-3のフォーメーションは昨季に比べて対応可能人数が明らかに増えた。

 もっとも、スカッド運用は順風満帆というわけではない。トナーリ以外にもウィロック、ジョエリントン、ボットマンなどまとまった期間の離脱者は各ポジションにみられた。しかしながら、そうした穴を埋めているのは既存戦力の奮起。ロングスタッフは完全に独り立ち。今まではどこか平均点的なイメージを抜け出せなかった選手だが、攻守にスケールアップ。強度を軸とするニューカッスルのMFを体現できる選手となった。幸か不幸かジョエリントンが復帰してもIHでの継続した出番はありそうなので、この調子をキープしたいところだろう。

 バックラインではラッセルズが頼もしい働き。アジリティ不足と軽率なファウルが目立ったここ数シーズンと比べてパフォーマンスは良好。先読みが冴えており、駆け引きで後手を踏むケースはほぼなくなり、見事にボットマンの穴を埋めている。交代要員としてタスクを淡々とこなすアンダーソンも含めて既存戦力の躍動は重要である。

 スケールアップで言えばゴードンを外すわけにはいかない。左サイドで独力で相手のブロックを破壊することができる存在感は圧巻。シェフィールド・ユナイテッド戦のようにローブロックで組む相手を簡単に破壊する切り込み隊長となっている。移籍後のパフォーマンスは一段上でニューカッスルを背負うエースといえるパフォーマンスを見せている。

 ただこの試合に関してはあまりにも怪我人が多い。イサク、ボットマン、トナーリ、バーンズ、マーフィー、アンダーソン、マンキージョの離脱は確定でスカッド情報で触れたターゲットに加えて、出れる可能性が高そうとはいえシェアの出場可否もやや怪しい始末。どこまでスカッドが整うかは気になるところだ。

あえて狙い所を定めるならば

 ニューカッスルは基本的には実直な4-3-3で攻守のバランスがとれており、弱点らしい弱点は見当たらない。保持においては左はゴードン、右はトライアングルの関係性を使いながらの崩しを模索していく。中央にギマランイスかシェアがいれば左右に自在にフィードを飛ばしてくる。

 サイド攻撃の威力でいえばゴードンの左だが、止めにくさで言えば右もかなり厄介。ユニットの関係性は非常によく、抜け出して奥行きを作りつつ、うまくいかなかったらもう一度やり直すという形で無理をしない。ハーフスペースの裏取りといったオフザボールを生かす動きをするのはもちろん、トリッピアーのクロスやアルミロンの突破など単騎でも通用する形の武器を持っており、攻め筋が非常に多彩。

 CLで戦ったドルトムントはマンツー気味に対策することによって同サイドでの攻めを潰していたが、わずかなスキができればトリッピアーがクロスを上げることができるので、ファーサイドのクロスを警戒する形もセットである必要がある。文字にするだけでも止めるのはハード。どれだけの時間、すべてを封鎖する守備ができるのかはわからない。

 強いてニューカッスルの狙いどころになるポイントを挙げるならば、最大出力的な観点での破壊力は昨季よりも落ちること。アーセナルにもいえることだが、1試合にすべてを置いてくる90分入魂時代に比べると瞬間的な火力は怪しい。

 特にハイプレスに関してはなんとか時間を作りたいところ。ポゼッションで平定しながら攻撃の機会を減らしておきたいところ。ウェストハム戦のような安易なボールの捨て方を繰り返してしまうとニューカッスルはそれを見逃してくれない。楽をせずに後方からきっちりと動かしていきたいところ。

 また、トランジッションではサイドの奥は狙い目になる。ニューカッスルは攻めに出るときにSBが上がる形が基本になる。そのため、トリッピアーの背後をつついてラッセルズに広いスペースを守らせたり、アジリティに不安があるバーンのサイドをつついたりなど、アーセナルのWGは仕事を求められる。セビージャ戦のマルティネッリのような働きを期待したいところだ。

 昨季以上にタフなプレミアの上位争い。難所といえども勝ち点を落とすことは許してはくれない。2年連続でセント・ジェームズ・パークを攻略し、カラバオカップ敗退で始まった11月の流れを変えたいところだ。

【参考】
https://www.bbc.com/sport/football/premier-league

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