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「どちらの我慢を選ぶか?」~2024.2.18 プレミアリーグ 第25節 バーンリー×アーセナル プレビュー

目次

Fixture

プレミアリーグ 第25節
2024.2.18
バーンリー(19位/3勝4分17敗/勝ち点13/得点25 失点50)
×
アーセナル(3位/16勝4分4敗/勝ち点52/得点53 失点22)
@ターフ・ムーア

戦績

過去の対戦成績

 過去10回の対戦でバーンリーの1勝、アーセナルの6勝、引き分けが3つ。

バーンリーホームでの成績

過去10回の対戦でバーンリーの1勝、アーセナルの6勝、引き分けが3つ。

Head-to-head from BBC sport

Head-to-head
  • バーンリーは2020年の12月にエミレーツで1-0で勝利しており、これがプレミア17試合の対戦で唯一のアーセナル戦勝利(D4,L12)。
  • バーンリーはこの17回の対戦で9ゴールのみで、かつ複数得点がない。あるチームが一つのチームに複数得点がない記録として最多。
  • 1973年12月の2-1の勝利以降、アーセナルとのホームゲームでバーンリーは10試合未勝利。

スカッド情報

Burnley
  • ライル・フォスターは慢性的な問題を抱えており、出場が不透明。
  • チャーリー・テイラーは肩の負傷から回復し起用可能。
  • ジョーダン・ベイヤーは復帰までショート。ネイサン・レドモンドとルカ・コレオショは引き続き離脱。
Arsenal
  • 何人かの選手に復帰の可能性がある。
  • エミール・スミス・ロウ、冨安健洋、ガブリエル・ジェズス、オレクサンドル・ジンチェンコ、ファビオ・ヴィエイラはすべてウェストハム戦を欠場している。

Match facts from BBC sport

Burnley
  • 降格した21-22シーズンに並ぶ17敗をすでに喫している。
  • トップハーフにいるチームとの対戦は39ポイント中1ポイントしか取れていない。
  • 24試合のプレミアで50失点を記録しており、32-33以来のペースでゴールを許している。
  • 25得点は今季プレミアで2番目に少ない。しかしながら、ボックス外からの7得点はマンチェスター・シティに次いで多い。
  • ダビド・フォファナはデビュー戦2戦連続プレミアのホームで得点を奪う初めての選手になる可能性。
Arsenal
  • クラブ歴代初めてのその年初めてのリーグ戦5連勝を狙う。
  • 直近14戦の昇格組との試合で13勝。唯一の敗戦は5月のフォレスト戦。
  • クリーンシートを達成すれば今季2回目の連続クリーンシート。
  • コーナーキックから11得点を挙げておりリーグ最多。
  • ブカヨ・サカはキャリア初めてのプレミア4試合連続得点の可能性があるが、過去のバーンリー戦では6回すべて得点を決めていない。

予習

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予想スタメン

展望

前節の一発に結びつけることができるか

 現状での勝ち点は13。配信で再三「ブレイズよりは残留の可能性はありそう」と繰り返してきたのだが、ついに前節勝ち点ではブレイズに並ばれてしまったという苦しい状況である。コンパニの解任の可能性は聞こえてこないが、残留争いを視野に入れるとそろそろ勝ち点を積み上げたいのも確かである。

 直近の戦績を見てみると負けた4チームはリバプール、アストンビラ、マンチェスター・シティ、リバプールとトップ5に名を連ねるチームばかり、さらには直近2試合のホームゲームではいずれも勝ち点をとっているなど戦績的には侮れない点はいくつかある。しかしながら、トップハーフに対する戦績は絶望的。ブライトンにアウェイで勝ち点1を確保した以外は1つ足りとも勝ち点を取れた試合はない。

 かつては大物食いのイメージがあったバーンリー。そうでなくなってしまった要因はコンパニ就任以降のスタイルの変化によるところが大きい。2節前のマンチェスター・シティ戦が顕著ではあるが、ポゼッションを重視し後方から繋ぐスタイルはトップハーフのチームとの試合ではそうしたスタイルは上位互換に挑む形になりやすい。

 後方からのビルドアップにおける人数をバランスよく整えるという点でシーズン序盤よりも完成度は高まってきたと思うが、それでもなかなか超える壁は高い。そもそもボールを奪い返さなければポゼッション型もクソもないのである。

 加えて、守備ブロックの強固さが往年より低下しているのも確かである。コンパニが志向するスタイルとは異なるため、放出はやむを得なかったという事情もあるかもしれないが、ミー、ポープ、ターコウスキといった面々は今でも現役でバリバリプレミアで活躍中。特にポープやターコウスキはガッチリレギュラーと言っていい立ち位置である。それだけ強度の高い戦力を手放したということの裏返しだ。

 そうした選手がいた頃は失点も少なかったが、今はそうではない。自分たちの良さを見せるための我慢という前段階ができていないのが今のバーンリーである。

 希望があるのは後方が踏ん張ることができれば前方のアタッカー陣に望みをつなぐことができること。2列目のSHはボーンマスほどとは言わないが、充実の面々。特に目を引くのは19歳のオドベールである。当初このポジションのレギュラーはエスパニョールからやってきたコレオショ(彼も19歳である)だったが、負傷離脱以降はこのオドベールがメインで代役を勤めている。

 当初はスポット起用ゆえのジョーカー気質なのかなと思ったが、フルタイム起用に切り替わっても破壊力は十分。左サイドで彼に1on1を仕掛けさせることができれば、高確率でボックス内に迫ることはできるだろう。

 加えて前線も好調。アムドゥニやフォスターは左右に流れながら前線にロングボールを引き出すことで起点として働くことが可能。サイドアタッカーを助けることができる。

 そしてフラム戦で鮮烈なデビューを飾ったのはD.D.フォファナ。チェルシー発のストライカーはウニオン・ベルリンへのレンタルを経て、冬にバーンリーにレンタルで加入。フラム戦ではチームを助ける2ゴールで勝ち点奪取に貢献している。

 前線には一発を放つことができる選手がいるのがバーンリー。しかしながら、ここまでの勝ち点を見る限りその一発をポイントに結びつけることができていないというのも確かだろう。

得点から流れに一気に乗るイメージで

 ターフ・ムーアというアウェイゲームとはいえ、油断大敵という大原則を踏まえても、比較的楽観的な見立てを打ち出せる試合ではある。リバプール戦ではロングボールで起点を作りながら、自分たちの時間帯を作ることができてはいたが、これはクアンサーとアレクサンダー=アーノルドという右サイドのユニットを狙い撃ちにできたことが大きい。今のアーセナル相手にロングボール一撃で時間を作るのは相対的にはより難しいと考えられる。

 ダイレクトにCBとデュエルするのではなく、サイドの裏に2トップを流すやり方であればより可能性は見えると思うが、ウェストハム戦ではこの点でキヴィオルが見事な絞りを見せて得点機を回避。サリバが釣り出される形というアーセナルの直近の失点パターンを克服できたのは非常に心強い。

 バーンリーの非保持は4-4-2ベースだが、押し込まれれば6-2-2のような形になることもしばしば。マンチェスター・シティ戦などはこの形がベースになっており、アーセナル戦でもこの時間が続くことが多い。サイドの深い位置からの細かい攻略が求められるウェストハム戦と似た流れになる可能性は十分にある。この辺りは前節のレビューで述べたようにどれだけ粘り強く我慢ができるかがキーポイントになるだろう。ちなみに若干亜流ではあるが、フラム戦ではCHに入ったベルゲがDFラインに非保持で入る5-4-1も見せてはいた。

 ただし、バーンリーはなるべく高い位置でボールを奪いたいという意識を持っているチーム。クリスタル・パレス戦のように「相手を手前に引き出す」というフェーズで我慢をしてもいいだろう。

 手前に引き出すことができれば、サイドに展開することで後方のブロックが整う前に攻撃を仕掛けることはできる。リバプールは大外のアレクサンダー=アーノルドから裏抜け一発でシュート機会を作ることで十分にチャンスを量産することができていた。大外からのクロスではなくとも、ミドルゾーンでの加速が駆使できればアーセナルも得点のチャンスは十分にできるだろう。

 バーンリーは今季のクリーンシートは第18節のフラム戦だけ。リーグ戦ではほぼ必ず失点をしていると考えると、得点を取ることで流れを良化させることを意識したい。ここから週2試合のゲームが入ってくるアーセナルのスケジュールを踏まえると、今まで以上にメリハリを意識した戦い方でバーンリーをきっちり叩きたいところだ。

【参考】
https://www.bbc.com/sport/football/premier-league

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