MENU
カテゴリー

「CLを戦えるチームになったのか」~2024.4.14 プレミアリーグ 第33節 アーセナル×アストンビラ プレビュー

目次

Fixture

プレミアリーグ 第33節
2024.4.14
アーセナル(1位/22勝5分4敗/勝ち点71/得点75 失点24)
×
アストンビラ(4位/18勝6分8敗/勝ち点60/得点66 失点49)
@エミレーツ・スタジアム

戦績

過去の対戦成績

 過去の10回の対戦でアーセナルの6勝、アストンビラの4勝。

アーセナルホームでの戦績

 過去の10回の対戦でアーセナルの8勝、アストンビラの2勝。

Head-to-head from BBC sport

Head-to-head
  • 直近6試合のプレミアリーグでの対戦では2020年11月のビラの3-0を除いた5試合で全てアーセナルが勝利している。
  • ビラは今季の12月の対戦ではマッギンのゴールでの1-0でアーセナルを下している。
  • ビラは92-93,20-21に続くプレミア3回目のアーセナル戦シーズンダブルを狙う。

スカッド情報

Arsenal
  • ユリエン・ティンバーが唯一の確実な欠場者。
Aston Villa
  • ドウグラス・ルイスは累積警告による2試合の出場停止。マッティ・キャッシュ、クレマン・ラングレ、エミリアーノ・ブエンディア、ジェイコブ・ラムジー、ブバカル・カマラは負傷欠場。

Match facts from BBC sport

Arsenal
  • 2024年のプレミアでは11戦10勝を挙げており、勝利した試合はいずれも2得点以上。かつ、この間の失点は4つのみ。しかしながら、そのうち3つはエミレーツで喫したもの。
  • 2024年に獲得可能な33ポイントのうち31ポイントを確保しており、ポイントを落としたのは3月31日のエティハドでのシティ戦のみ。
  • 14のクリーンシートは他クラブよりも5つ以上多いリーグハイ。クラブの1シーズン記録は15-16に記録した18。
  • ブカヨ・サカは直近11試合のプレミアの出場で11ゴールに関与(9G,2A)。もう1得点をリーグ戦で決めれば、95-96に23得点を決めたイアン・ライト以来、初めての1シーズンに15得点以上決めたアーセナルのイングランド人選手となる。
  • レアンドロ・トロサールは今季のリーグ戦で8得点を決めており、キャリアハイに並んでいる。うち4得点は途中出場から決めており、これより多く交代で決めているアーセナルの選手は16-17に6得点を決めたオリビエ・ジルーのみ。
Aston Villa
  • 昨季の勝利数に並んでおり、昨季の勝ち点にはあと1ポイント。
  • 9戦のうち8敗を経験して以降、ロンドンでの直近9試合でのリーグ戦では負けがない(W6,D3)。首都でのリーグ無敗記録としてはクラブハイ。
  • 直近最後のアウェイゲームはシティに敗れたが、アウェイでの連敗は2023年5月以降経験がない。
  • 直近7試合のリーグ戦のうち、5試合で10分間以内での繰り返しの失点を記録している。先週土曜日のブレントフォード戦では9分間の間に3失点を喫した。
  • オリー・ワトキンスは今季18得点を記録しており、クラブ記録である12-13のクリスティアン・ベンテケの19得点にあと1つで並ぶ。

予習

第30節 ウォルバーハンプトン戦

第31節 マンチェスター・シティ戦

第32節 ブレントフォード戦

今季ここまでの道のり

予想スタメン

展望

ややスローリーなテンポに変化

 バイエルンとの激闘は2-2のドロー。悪くはないが、ミスも出てしまい完ぺきとはいえない結果を持ち帰ってきたというのが個人的な感想である。今節の相手はアストンビラ。カンファレンスリーグでリールに勝利を挙げてから中2日でエミレーツに乗り込んでくる。

 基本的にはシステムは前回の対戦とほとんど同じである。4-4-2がベースとなりながら、保持においては3-2-5のような形に変化。左右のSBのキャラクターの違いが大きく異なり、アシンメトリーな役割を担う。右のコンサは明らかにCBの色が濃いし、左のモレノやディーニュは外側を攻め上がる担当の香車型のSBである。

 よって、バックスはLSBを除く3枚とマルティネスを含めた4枚が基本線。バックスはトーレスとマルティネスのプレス耐性が高く、前者は配球バランスがよく、後者は鋭いフィードを飛ばすことができる。特にパウ・トーレスはいるかいないかで大きく完成度が異なってくる。彼がいなければ見える縦パスのルートは大きく変わってくる。

 バックラインからは刺すような縦パスを入れることで、前線にボールを届ける。当然メインターゲットとなるのはワトキンスである。彼に縦パスを差し込んで急加速。ここからスピードに乗って一気に仕留めていく形が得点パターンとなる。

 中盤では出番が増えてきたティーレマンスもまさしく楔の達人と言っていいだろう。序盤戦は出遅れてしまったが、シーズン半ば以降は出番を増やすと、中盤からの縦パス製造役として存在感を発揮する。

 ただ、シーズン序盤と比べると引きつけてからの急加速という一連のプレーは少し減っているように見える。どちらかというと、保持からじっくりと前進していき、押し込む流れの中で点を取りに行くとか全体的にスローリーな展開を好む頻度は増えた。

 推測でしかないけども、これは後方からスピードアップできるパウ・トーレスの出場機会が安定しなかったこと、試合のテンポを上げることが過密日程によって難しくなっていること、ワトキンスの相棒にディアビではなくMFをおいており、よりゲームメイク色を濃くしていきたいことなどが理由として挙げられる。そういう意味ではどんな相手でも自分たちのペースに巻き込んでやる!という開幕当初の雰囲気は少し変化したように思う。自分たちがじっくり試合を進めつつ、隙があればそこに侵入するというようなイメージにスタイルが変容しているのが昨今のアストンビラである。

 展開が遅くなったことで負荷が増えたのは右のWGのベイリー。遅攻によるブロック攻略はベイリーを中心とした右サイドから。ここでの連携がアタッキングサードでの新しい肝になっている。当然、ここのユニットの攻撃の威力が増していることもアストンビラがスローリーなテンポを許容できる理由の1つだろう。

後ろを意識しながら目先の結果を出すという難題に挑む

 この後にバイエルンとのリターンレグが中2日で控えているとなると、どこまで強度にふるかというのは悩ましいところだと思うが、少なくともこの試合を中2日で迎えるビラに対してはアーセナルの方がコンディションは有利だろう。ビラは主力をきっちり投入し木曜にリールを下したばっかりだし、アーセナル以上に代えにくい選手が多い。

 そんなビラを相手に頭から畳み掛けるプランも当然あるだろう。4-4-2プレスをベースに立ち上がりから押し下げていくとか。パウ・トーレスに関しては深追いしなければ捕まえるのが難しく、FWが単独で追えば中盤が間延びすることになる。後方にマルティネスもいるので捕まらずに逃げられる可能性もそこそこにある。出ていくのであれば、中盤も含めてコンパクトさを維持したまま。

 アーセナルが真っ先に警戒しなければいけないのはワトキンスである。動きながらボールを収めつつ、自らがカウンターの完結役にもチャンスメーカーにも慣れるストライカーの存在はCBをターンオーバーしたいアーセナルの頭を悩ませることとなるだろう。ワトキンスとアーセナルのマッチアップの優劣はハイプレスに出ていくかどうかの材料にもなりうる。CBを捕まえる意識を持つのだとしたら、きっちりCHがプレスについていくこと、そしてバックラインがマルティネスが蹴るロングボールでバラバラにならないことが重要になる。

 もちろん、ワトキンスは定点攻撃でも脅威になる。彼へのパスコースを寸断するにはパウ・トーレスだけでなく中盤のティーレマンスもケアし続けないといけない。前を向かせないようにコンパクトに対応したい。

 よりアップテンポにならない状態となっても個人的にはOKかなと思う。カマラがいないとなると、撤退守備におけるバックスの枚数調整が起用にできるわけではない。後ろに重い守備を採用する可能性はあるが、その際はシティ戦のようにラインを動かしていくパスワークに後手を踏むこともある。より時間がかかるアプローチかもしれないが、解決策は見つけられるのではないかなと思う。ちなみに、直近のブレントフォード戦では大きなサイドチェンジから大外の抜け出しを許してのクロスから繰り返しの失点を許している。幅を使って攻めるイメージは持っていてもいいと思う。

 ビラからするとロングカウンターを機能させようとするとディアビの起用から守備の機能面が下がる可能性もあるし、中盤で守りながら前に出ていくダイナミズムを見せることができるルイスも出場停止。押し込まれるフェーズにおける手札にはそれなりの制約がかかっている状態になるはず。

 アーセナルからすると、どこまでメンバーの入れ替えを行うかは悩ましいところ。バイエルンはリーグ戦ではもう優勝は絶望的な上に、対戦相手は下位のケルン。CLまでのスケジュールが1日長い上に主力の大幅な入れ替えが想定される。

 個人的には3月のリーグ戦のように序盤に主力を起用して得点差をつけて、試合のテンション自体をスローダウンさせたいところだが、まだリーグ戦でやることがあるビラが相手であればそこまで簡単にことが運ばない可能性の方が高い。気になるのは左のSBの人選。当然ここもバイエルン戦を見据えなければいけないが、この試合においてもこちらのサイドはストロングポイント。キヴィオルでリベンジか、ジンチェンコで押し込む局面を重視するか、あるいは冨安なのか。この2試合のマネジメントには注目したい。

 CLの合間の強敵というスケジューリングはいかにも強豪チームの4月のスケジュールという感じ。この日程を乗り越えることができるかどうかはアーセナルが本当の意味で「CLを戦えるチームになったのか?」が試されることになる。後ろの日程を意識しながら目先の試合で結果を出す。とてつもない難題だが、今年のアーセナルであればトライする価値のある壁だと思う。

【参考】
https://www.bbc.com/sport/football/premier-league

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次