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「タイトルに続く地獄の扉」~2024.12.18 カラバオカップ 準々決勝 アーセナル×クリスタル・パレス プレビュー

目次

Fixture

カラバオカップ 準々決勝
2024.12.18
アーセナル
×
クリスタル・パレス
@エミレーツ・スタジアム

戦績

過去の対戦成績

 過去10回の対戦でアーセナルの5勝、クリスタル・パレスの1勝、引き分けが4つ。

アーセナルホームでの戦績

 過去10回の対戦でアーセナルは5勝、クリスタル・パレスは1勝、引き分けが4つ。

予習

第14節 イプスウィッチ戦

第15節 マンチェスター・シティ戦

第16節 ブライトン戦

今季ここまでの道のり

予想スタメン

展望

回帰で上昇気流に乗る

 CLのフォーマットが変わったことによる日程の過密化が騒がれているけども、実はここまでの日程は昨シーズンとほぼ一緒。大きな変化があるのは1月以降になる。

 特に、2試合新たに組み込まれた1月のCLはアーセナルにとっては日程を圧迫する要因になるだろう。仮にこのカラバオカップの準々決勝を勝ち上がったとしたら1月は国内外の3つのカップ戦とリーグ戦を並行して戦うことになる。おそらくカラバオカップの準決勝の1st legがFA杯の3回戦の前に入り、1月もすべてのミッドウィークが埋まることになるだろう。ドバイに行くどころではない。ロンドンで十分な回復をするのも望めない日程である。

 そういうわけで本当の地獄はここから。そういう意味ではこの準々決勝の勝利はタイトルへの道に続く地獄の扉を開くことと言い換えてもいいかもしれない。

 対戦相手はクリスタル・パレス。週末とのリーグ戦も合わせてここからのアーセナルはホームとアウェイでパレスと連戦をすることになる。

 昨シーズンの終盤はグラスナー旋風といってもいい支配的な3-4-3でアグレッシブさを見せて、一躍時のチームとなったパレス。しかしながら、今のチームはそうした支配的なスタイルとは無縁。高い位置から相手を制限して、ハイラインで仕留め素早く攻撃に転じるサッカーはすでに棚上げになっていると見ていいだろう。

 しかしながら、ここに来てパレスが調子をあげていることはきっちりと述べておきたい。前からのプレスの位置を下げつつ、後方に人数をかけてブロックを組み、攻撃では3人のアタッカーを軸にロングカウンターを狙っていく。ホジソンじゃん!って思うだろう。俺もそう思う。

 だけども、各セクションのレギュラーが定まったことにより、シンプルに強くなっているのもまた確かなのだ。前線は誰が相手でもそれなりに背負えるマテタを軸に、お馴染みのエゼ、そしてイスマイラ・サールの3トップ。カラバオカップをレギュラーで臨むのであればこの3人が出てくるだろう。ちなみにエンケティアはカウンターでブレーキをかけまくって序列をとても下げている。

 個人でも強力な3人だが、マテタのキープとサールの抜け出しを合わせたスピーディーな形はシンプルで止めるのがハード。特にサールの抜け出しは直近でもかなりの数のチャンスメイクに関与している。

 この前線の動きにWBの攻め上がりが間に合えば厚みも増す。右のムニョスはフィニッシュまで入っていくことが出来るスキルを持っている選手。ちなみに彼は週末のリーグでの対戦では累積警告で出場停止となっている。

 CBの並びも安定してきたのが大きい。ラクロワ、グエイ、チャロバーの3人でようやくアンデルセン退団後の後ろの面々が揃った感がある。特に週末のリーグ戦ではラクロワの対応が冴える場面が多々あり、コンディションは上がっていると見ていいだろう。

 このプレビューはパレスの起用されるメンバー次第では全くあてにならないものにもなるが、たぶんその場合は週末に当てになるはずなのでその時用と思って許してほしい。

サバイバルレース、スタート

 とにかくスカッドはクタクタだし、ここを乗り越えると向こう1ヵ月以上は週2で延々とプレーすることが確定するので、程度はともかくメンバーの入れ替えはマストだろう。出たメンバーで何ができるかを考えたいところ。ジェズス、スターリング、ジョルジーニョ、キヴィオル、ヌワネリは出番が来るだろうし、ティアニー、ニコルズ、ルイス=スケリー、ヘヴンまで出番があるかはコンディション次第というところだろう。

 基本的にはバックスにはプレスはかからないはずなので、CBは自在にボールを持つことが出来る。その分、アンカー役とされる選手にはボールは入りにくくなるだろう。なので、まずは1stプレスラインを越えるようにボールを運ぶトライをすること。個人的にはここはキヴィオルに期待したいところだ。

 仮にパレスの前線がレギュラー仕様であるならば、キヴィオルにとっては非保持においても大きなチャレンジになる。カウンター局面での判断の悪さで失点する場面が目立つシーズンとなっている。強敵が出てきた場合にはきっちりと試金石にしてほしい。

 ジョルジーニョがアンカーであれば個人的にはSBは極端に絞らなくてもいいように思う。ティアニーに外を回らせたいのであれば、それをやるトライをしてもいいのではないだろうか。IHにビルドアップで貢献できそうなメリーノがいればというニュアンスだけども。

 ただし、単に大外からクロスを上げるだけではジェズスのCFの場合は高さがないので難しいことにはなる。なので、クリーンな抜け出しでクロスを入れる際に目の前に壁がない状態を作りたい。

 今の左サイドにはアタッキングサードにおける型がもう少し欲しいのは事実なので、ティアニーの抜け出しからの折り返しが刺さればオプションとして活用できるかもしれない。ビルドアップ関与は期待できない分、終盤の左サイドの活性化の武器になれるかがリーグ戦やCLで序列を上げるためのポイントになるだろう。

 キヴィオルとティアニーを例に出したが、ほかの選手も基本的には求められることは似ている。個人やユニットの中でプレミアのクラブ相手に何ができるかの提示。それが普段のリーグ戦と陸続きであればあるほど、序列が上がる近道がみえるという感じだろう。

 過密日程が控える1月も含めてここからスカッドの生き残りの競争は激しさを増すと考えられる。3月になればコンペティション的な遊びも少なくなるため、起用されるメンバーは怪我人を除いて16-18人程度になるだろう。このコアメンバーのレベルをどれだけ引き上げるかが後半戦のカギになる。国内カップ戦におけるプレミア勢との一戦はその点で重要な意味を持つことになるだろう。

【参考】
https://www.bbc.com/sport/football/premier-league

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