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「合格判定は出たのか?」~2025.4.23 プレミアリーグ 第34節 アーセナル×クリスタル・パレス プレビュー

目次

Fixture

プレミアリーグ 第34節
2025.4.23
アーセナル(2位/18勝12分3敗/勝ち点66/得点61 失点27)
×
クリスタル・パレス(12位/11勝11分11敗/勝ち点44/得点41 失点45)
@エミレーツ・スタジアム

戦績

過去の対戦成績

 過去5年間の対戦でアーセナルの7勝、クリスタル・パレスの1勝、引き分けが4つ。

アーセナルホームでの戦績

 過去10回の対戦でアーセナルの5勝、クリスタル・パレスの1勝、引き分けが4つ。

Head-to-head from BBC sport

Head-to-head
  • クリスタル・パレスは直近31年でアウェイのアーセナル戦での勝利は2019年4月の1回だけ。
  • アーセナルは直近6試合の公式戦でのパレス戦で勝利。合計20得点を挙げている。今季はEFLカップですでにホームで3-2の勝利を挙げている。

スカッド情報

Arsenal
  • イプスウィッチ戦で足首を負傷したブカヨ・サカはモニターの必要があるが、ミケル・アルテタは負傷があまり深刻でないことを示唆している。
  • リカルド・カラフィオーリ、ジョルジーニョ、ガブリエル・ジェズス、ガブリエル・マガリャンイス、カイ・ハヴァーツ、冨安健洋は欠場。
Crystal Palace
  • クリス・リチャーズはレッドカードによる出場停止。
  • ベン・チルウェルは病気のため出場は微妙。チャディ・リアド、シェイク・ドゥクレは長期離脱中。

Match facts from BBC sport

Arsenal
  • 公式戦直近11試合無敗(W6,D5)
  • 直近36試合のリーグのホームゲームで3敗(W26,D7)。今季の敗戦は2月のウェストハム戦だけ。
  • 先制したホームゲームでは42試合連続で無敗を継続中。最後の敗戦は2022年の元日のシティ戦。
  • ミケル・アルテタ就任以降、4月の1試合平均勝ち点は1.5で他のどの月よりも低い。
  • ガブリエル・マルティネッリはパレス戦で合計6得点でどの相手よりも多くゴールを決めている。直近6試合のパレス戦で5得点。
  • デクラン・ライスは直近8試合のエミレーツでの公式戦で7得点に関与(4G,3A)。
Crystal Palace
  • ウェストハム戦、フラム戦に続き1997年以来のアウェイでのロンドン・ダービー3連勝を狙う。
  • 直近2試合のアウェイでのリーグ戦で10失点。それ以前のアウェイ14試合より2少ないだけ。
  • アウェイゲームは14ヶ月ぶりの3連敗の危機。14ヶ月前は2連敗目がアーセナル戦で5-0での敗戦。
  • 2試合連続でのスコアレスドローになれば2021年3月以来。
  • 4枚のレッドカードはアーセナル(5)に次いで多い。

予習

第32節 マンチェスター・シティ戦

準備中

第29節 ニューカッスル戦

第33節 ボーンマス戦

今季ここまでの道のり

予想スタメン

展望

狭間に収まるアーセナル戦

 週末に開催される第34節はパレスのFAカップ準決勝進出によって、ミッドウィークに前倒し。レアル・マドリー戦から続く連戦が途切れないことを嘆くのか、あるいはCL準決勝の前の感覚が喜ぶかはその人次第といったところだろうか。

 パレスからするとアーセナル以上にこの試合の位置づけは難しいところ。明らかに今季の大目標になりそうなのはFAカップだろう。リーグの順位を1つ2つ上にあげることも大事だろうが、メジャータイトルの獲得の方が重要なはず。グラスナー監督は「おそらく2,3人の変更がある」ことを示唆している。

 パレスはシーズン序盤こそかなり下位に低迷していたが、シーズン中盤から持ち直し残留争い組との切り離しに成功。中位を確保しつつ、昨年同様にシーズン終盤に尻上がりに調子を上げている。ただし、直近ではシティ戦とニューカッスル戦を続けて5失点の大敗を喫している。

 ペースを取り戻した要因は基本的にはメンバーが固まったことだろう。前半戦は猫の目のように変わっていたバックラインはリチャーズ、グエイ、ラクロワが1stセットとして固定される。彼らの特徴はハイラインに非常に強いこと。前に出て行って潰すことに長けているリチャーズや背中を取られてもリカバリーできるスピードを持っているラクロワといった面々はラインを高く維持する助けとなっている。

 プレミアは中位から下でもスピードがあるアタッカーを揃えているリーグだが、DFがハイラインをキープするスペックを持っていることは希少。この点でパレスは中堅クラブの中では特異点といえるだろう。

 前線はマテタ、サールの獅子奮迅の活躍に3月付近から復調したエゼが遅れて並びようやく歯車がかみ合った感。狭く立ってライン間を狙い撃ちするこの3人で攻撃が機能することで一気に攻撃を進めていく。背負えるマテタとサールやエゼの推進力の組み合わせはこの形が作れれば強い。

 幅取り役として前線で得点に絡んでくるのは右のWBのムニョス。大外を豪快にオーバーラップし、ラストパスやシュートを長いレンジで狙うことが出来るWBは中に起点ができるチームにおいて大きな推進力になる。

 これらの攻撃の武器を司るのはウォートン。彼も今季前半には苦しいシーズンとなったが、シーズン終盤にようやくスターターとして定着。パフォーマンスも右肩上がりで前線とワイドを使える司令塔がパフォーマンスを上げていることはFAカップ制覇に向けた明るい材料だ。

 大きな目標があるため、基本的には意識は後ろ。しかし、勝ちがないという悪い流れは切っておきたいというのはグラスナーの思惑として確実にあるはず。狭間に入ったアーセナル戦をどのような立ち位置としてとらえるかは注目だ。

プレスの雲行きを悪くする

 パレスに関してはまずは彼らの強みをひっくり返すことが出来るかが攻略の糸口になる。まずはライン間の前線3枚をきっちり抑えることができるかだ。外を広げるポゼッションよりもまずはこの3枚に当てるイメージがある。外を使うのはそのあとのフェーズだ。

 どの3枚も縦パスのレシーバーになれるというのは厄介だが、まずはここを使う意識が高いならば基本的にはライン間をきっちりと閉めてしまえばいい。ライン間を圧縮し、中盤とバックスで挟み込めるようにすれば、起点は潰すことが出来る。一人でターンする意識が高いエゼのところは特に狙い目になるだろう。真ん中を抑えれば、ムニョスが高い位置を取るための時間は消えるはずだ。

 ボールを奪ったら使いたいのはサイドの裏。WBのネガトラは遅いので、まずは前線が開きながらWBの背中のスペースに入り、CBを外に出て行く手間をかけさせたいところ。前に強いというパレスの守備の基本線をサイドに逃がすことでまずは潰したい。

 ちなみにパレスのCBに対してあえて手前を使って釣りだすアクションを誘発するのもありだろう。狙い目にしたいのはグエイ。退場したM23ダービーなど前に出て行く間合いを図りかねている試合がちょこちょこ見られる。

 前からのプレスをビルドアップできっちりとぼやかすことが出来れば、CBの潰しの雲行きが怪しくなる。アーセナルはGKを絡めたビルドアップでパレスの前線を手前に引き寄せつつ、ワイドのCBの対応に迷いを与えたい。後方にレギュラーメンバーがいなくても成り立つという点で強さを見せているのが今季のアーセナル。この試合でも強みを発揮したい。

 メンバーの運用が困るのはパレスだけでなくアーセナルも同じ。ポイントになるのはイプスウィッチ戦の中盤をパリ戦の試験運用として合格とするかどうか。

    OKであればアンカーはパリ戦に起用できないトーマス一択。これを骨組みとして周りを組んでいけばいいはず。おそらくはライスのアンカーでパリ戦の目途は立ったと予想するので、ここはトーマスが先発すると予想する。大一番を前にCL出場権を確実にする70ポイントに王手をかけたい。

【参考】
https://www.bbc.com/sport/football/premier-league

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