リバプール【4位】×チェルシー【9位】

かからないブーストで痛み分け
先週末はなかなかダメージが残る敗戦を喫してしまった両チーム。最終盤に向けた欧州カップ戦の出場権は明暗が分かれる形で立場が固まりつつあるが、まずは目の前の試合でファンに先週から状況がよくなっていることを示したい。
序盤からボールを持つのはリバプール。チェルシーはCB以外にはマンツーマンのプレスをすることでズレを作らせないようにする。
リバプールは押し込みながらセットプレーで先制。左サイドからングモハの仕掛けで浮いたグラフェンベルフがミドルを仕留める。リバプール的には定点攻撃っぽい構図を作りつつ、チェルシー的にはングモハのマッチアップがジョアン・ペドロとパーマーといういかにもセットプレー的なミスマッチになってしまったのが苦しいところだった。
リバプールはここから一気に畳み掛けていく形。チェルシーはなかなか守備原則を崩すことができず、リバプールのCBにプレスをかけられない状況が続く。リバプールは左サイドにボールをつけながらチャンスを伺う格好だ。
反撃に出たいチェルシーは3-2-5の保持からチャンスを作る。スポット的に中央の選手のターンからチャンスを作っていくが、幅をとるWGがいないのが苦しいところ。だが、そこはククレジャがオフザボールで根性を見せることで、カーティスを振り切るシーンがしばしば。
押し返すことに成功したチェルシーは直接FKから同点。誰が触るかわからない軌道になってしまったというエクスキューズはあるものの、オンサイドでドフリーだったフォファナをマークできなかった時点でリバプール側の守備に難があった。
前から守備に行って取り戻したいリバプールだが、逆にこの姿勢がチェルシーのインサイドに余裕を持たせることに。逆にチェルシーが前への推進力を持った状態でハーフタイムを迎える。
後半、追いつかれたリバプールはハイプレスからスタート。チェルシーは前半に効いていた左サイドのオフザボールからチャンスメイク。抜け出したククレジャがネットを揺らすが、これはわずかにタイミングが早くオフサイドになってしまう。
やや押し込まれ気味のリバプールだが、インサイドに入るカーティスが徐々にマンマークの原則から外れてフリーに。中盤が浮くシーンが出てくると反撃の勢いがついてくる。惜しまれるのは恩恵を受けて抜け出す機会が多くなった右サイドからの仕上げがイマイチなこと。それでもファン・ダイクをターゲットとするセットプレーのチャンスがあるのであれば押し込むことに意義はあるといった状態だった。
勝たなければ道は拓かれないチェルシー。根性を見せていたジョアン・ペドロがボックス内で倒されるシーンもあったが、OFRのリコメンドは行われず。
結局試合はそのまま終了。交代選手も含めてブーストをかけきれなかった両チームは文字通りの痛み分けで幕を閉じた。
ひとこと
終盤のブーストはなかなか両チームかけられないことはわかっていたので、手持ちの武器でなんとかするしかなかった感。特に勝利必須だったチェルシーは。
試合結果
2026.5.9
プレミアリーグ 第36節
リバプール 1-1 チェルシー
アンフィールド
【得点者】
LIV:6′ グラフェンベルフ
CHE:35′ エンソ・フェルナンデス
主審:クレイグ・ポーソン
フラム【11位】×ボーンマス【6位】

欧州の道筋にくっきりとした明暗
アストンビラのEL決勝進出により、6位へのCL出場権がやや現実味を帯びてきたプレミアリーグ。現状で6位の座をキープするボーンマスは今節はフラムとのアウェイゲーム。ホームチームにも大逆転でのCL出場権の望みはこの試合の結果次第では残されているという状況だ。
前節はやや淡白な試合運びをしてしまったフラムだが、この日はアグレッシブ。左サイドから抜けるチュクウェゼからのクロスで序盤から主導権。非保持においてもムニスとスミス・ロウが高い位置から追いかけていき、CBにプレッシャーをかけていく。
しかしながら、勢いに乗るボーンマスは落ち着いて対応。プレッシャーをかけられたセネシはキャリーを外しながらプレスに対抗すると、サイドの奥に流れるエヴァニウソンからひっくり返すシーンも。左サイドではタヴァニアとトリュフォーの縦関係も好調。クロスをきっちりと狙って入れることができている。
フラムも保持からリカバリー。スミス・ロウがいろんなところに顔を出しながら、ハイプレスの継ぎ目を作っていく。チュクウェゼや抜け出すカスターニュなどもクロスの狙いどころはとても良かった。
大きく流れを変えたのはクリスティの退場だろう。この場面よりも前からフラムにボールを握られていたボーンマスだが、退場によりさらに顕著に。これで腰を据えた攻略ができる!と思った矢先にアンデルセンが一発退場。フラムも10人となる。
後半は10人同士でどのような解決を探すかが求められているところ。結果的にスペースができている分、オープンな殴り合いに終始した感。
そうなってくるとWGに大外からの馬力があるボーンマスが優位。特に後半はライアンのいる右サイドが猛威。そのライアンが強引にこじ開けることに成功し、試合はボーンマスがリードする。
フラムは失点以降は押し返していく展開。左右のWGを入れ替えることで攻撃に打って出るが、最後の一押しが足りない状況。ラウール・ヒメネスが出てこないあたり、万全ではないのかな?と感じさせる展開となる。ボーンマスはなかなか前に出ていきにくい状況ながら時計の針を進める。
10人同士というまさかの状況をうまく利用したのはボーンマス。相手の軽率さに漬け込んで、前半に退場者を出したアウェイゲームで見事に勝ち点3を手にした。
ひとこと
アンデルセン、大きなチャンスを潰してしまい、欧州への扉を自ら閉ざしてしまった。
試合結果
2026.5.9
プレミアリーグ 第36節
フラム 0-1 ボーンマス
クレイヴン・コテージ
【得点者】
BOU:53′ ラヤン
主審:アンディ・マドレー
サンダーランド【12位】×マンチェスター・ユナイテッド【3位】

気楽なスコアレスドロー
すでに前節でCL出場権を手中に収めているユナイテッド。こちらもすでに残留を確定しているサンダーランドとの気楽な試合に挑むこととなる。
ともに4-4-2のミドルブロックを組むところからのスタートとなった両チーム。より手応えがあったのはサンダーランドの方だろう。活路を見出したのはワンツー。左サイドからタルビがボックス内に侵入するなど、かなり守備側が耐性の低さを感じさせる立ち上がりとなった。
特にカゼミーロの代わりに入ったマウントやマグワイアはかなり背中を取られるケースが多め。ライン間に相手を入れさせてしまうことがちらほらあった。
一方のユナイテッドの保持はやや3バック気味。左サイドのショウを浮かすイメージで噛み合わせを外してサンダーランドの守備に対峙する。
ジリジリとサイドから押し込んでセットプレーからチャンスを狙うユナイテッド。流れの中からはロングボールの的がいないことが不便そうに見えたが、セットプレーやクロスにおいては空中戦では優位となっており、相手より先に触れる場面が少なくなかった。
ただし、全体的に優勢だったのはサンダーランドの方だろう。ライン間のル・フェの躍動に対して、なかなかユナイテッドの方はボールの奪いどころを設定することができなかった。
それでも中盤のデュエルから少しずつ巻き返しを図るユナイテッド。代わる代わる保持のターンを両チームの間で迎えながらもチャンスができないままハーフタイムを迎えることとなった。
後半もジリジリとした展開。サンダーランドはCBのヘールトロイダの列上げなど、ややリスクをとりながらの進撃。それでも攻撃のルートはきっちりと持っており、ライン間のル・フェや左のタルビ、CFのブロビーなど勝負をかけるポイントはいくつもあった。
CFのブロビーはいつもであればずりずりとパワーを生かした押し下げが目立つところだが、この試合ではよりあっさりとしたポストから味方と繋がるケースが多め。シンプルなプレーからゴールに迫っていく。
対するユナイテッドはブロックの外から狙撃するプレーが中心。アバウトなクロスから空中戦の優位を生かしていく。終盤にはようやくボックスに手数をかけたアプローチからチャンスを作っていくが、ゴールまでには至らず。試合はスコアレスドローのまま幕を閉じることとなった。
ひとこと
なかなかブレイクスルーが生まれない拮抗した展開だった。
試合結果
2026.5.9
プレミアリーグ 第36節
サンダーランド 0-0 マンチェスター・ユナイテッド
スタジアム・オブ・ライト
主審:スチュアート・アットウェル
ブライトン【8位】×ウォルバーハンプトン【20位】

立ち上がりに飲み込んで欧州を手繰り寄せる
降格の正式決定直前付近からかなり淡白な内容が目立ってきたウルブス。まだまだCLが射程圏内のブライトンに対してどこまで食らいつけるかが問われる展開。
しかしながら、そのポイントはあっという間に終了。1分でブライトンが先制ゴールをゲット。左サイドからオーバーラップしたデ・クーパーからのクロスをヒンシェルウッドが沈めてゴール。ノープレッシャーでのヘッドで開始直後に試合を動かす。
さらにはセットプレーから追加点。ファーサイドに構えたダンクがそのままネットを揺らして10分も経たない状況のまま2得点を挙げる。
スコアが序盤から一方的に動いた展開だったが、あまり試合への変化はなし。ブライトンの保持に対して、ウルブスが前から妨害するようなアクションは見られず、バックスへのハイプレスは据え置き。ミドルゾーンからボールを奪ってすぐに背後のヒチャンにボールを送るなど、単発での反撃の素振りは見えてはいたものの、精度とシャープさは不十分。
ボールを持ちながら攻め続けるブライトンはWGが幅を取るアクションとインサイドに絞るアクションを使い分けながらウルブスの出力が上がらないプレスを攻略。横幅を自在にコントロールしながら敵陣に自在に入り込む。ボックス内の対応の緩さもブライトンのチャンスをさらに色濃いものにしていた。
はじめの2つのゴール以降、試合は動かないままハーフタイムに。ブライトンの2点のリードで試合は後半を迎える。後半もポゼッションはブライトン。左右に広がるWGから幅を使って攻めていく。
ウルブスは少ない機会から反撃を敢行。交代で入ったウォルフェはオーバーラップから鋭さを見せる場面もあるが、基本的にはヒチャンのスピードを生かした一発裏抜けに頼る場面が中心だった。
概ね順調だったブライトンだが、三笘が太ももを押さえての負傷離脱は想定外。最終盤を迎えるブライトンと日本代表にとって暗い影を落としてしまったことも事実だ。
攻撃の核を失ったことでウルブスは少しずつ攻める時間を増やしていく。マネ、ウォルフェ、ヒチャンがいた左サイドを中心にブライトンのゴールに迫っていく。
しかし、ブライトンは保持から落ち着きを取り戻すとミンテがとどめの3点目をゲット。文字通りの完勝で6位争いに食らいつく勝ち点3を手にした。
ひとこと
ウルブス、立ち上がりがあまりにも脆過ぎた。
試合結果
2026.5.9
プレミアリーグ 第36節
ブライトン 3-0 ウォルバーハンプトン
アメリカン・エキスプレス・コミュニティ・スタジアム
【得点者】
BHA:1′ ヒンシェルウッド, 5′ ダンク, 86′ ミンテ
主審:ジョン・ブルックス
マンチェスター・シティ【2位】×ブレントフォード【7位】

ドクが完勝への道を拓く
前節、アウェイでの引き分けにより、アーセナルに後手を踏むこととなったシティ。この試合が終わったタイミングで1日だけ消化試合が並ぶこととなる。まずは2ポイント差に詰め寄って明日のアーセナルにプレッシャーをかけたいところだろう。
序盤からアグレッシブな姿勢を見せたのはブレントフォード。高い位置からプレスにいくことでシティのポゼッションを制御。ハイテンポな状況を作り出すことでシティが落ち着いてボールを持つ状況を阻害する。
シティはやや面食らった立ち上がり。左右のWGを生かしながら押し下げていきたいところだが、特に右サイドのセメンヨはルイス=ポッターを簡単に片付けられないなということを感じさせる立ち上がりだった。
保持において、この日のブレントフォードはロングボールを中心とする形。左右に流れるチアゴやシャーデとの縦関係など、お馴染みの形がてんこ盛り。収めきれなかった場合はそこからスムーズにハイプレスに移行していく。
だが、20分に差し掛かるところで試合はシティが一方的に押し込む形に。これ以降はブレントフォードはカウンターも満足に打つことができない。
中心になるのはやはり左右のWG。特に左のドクはカットインからオライリーのランに合わせる形か、縦に進んでマイナスのクロスのパターンを組み合わせることでブレントフォードを翻弄。
ただし、マイナスのクロスに関してはブレントフォードのMF陣が延々と先回り。ミドルシュートの寄せも見事で、セットプレーの脆さを除けばラストのところをやらせなかったという評価もできる前半だった。
後半も頭からシティは押し込んでいく。左右のWGを軸とする形は同じ。左サイドのドクを当てにしつつ、右サイドに流れるチェルキによって逆サイドからのバリエーションを増やしていこうというアプローチで入る。
ブレントフォードはロングボールを軸にスタートしていくが、後半は少しずつポゼッションの要素を増やしての前進も。左サイドから奥を取っていきたいところだが、決め手を作ることができない。それでも保持の時間ができたことで少し呼吸ができている感があったシティだった。
だが、いけると思ったところで行かせてくれないのがシティ。ショートコーナーからぽっかりと空いたドクの素晴らしいシュートが決まって先制。後半半ばに試合を動かす。
ブレントフォードはワッタラを右サイドに置くことで右サイドにも起点づくり。ここから背後へのランであわやという場面を作り出すなど、効果はそれなりにあった。
しかし、結果を出したのは右サイドは右サイドでもシティ側。前半はやや手を焼いていたルイス=ポッターとのマッチアップを制したセメンヨからのクロスを混戦の中で押し込んだハーランドが追加点。リードを広げる。
終盤には交代で入ったマルムシュがゴール。あまり活躍ができていない中で迷いなくシュートのイメージまで持ってプレーできたのはとても良かった。
前半は苦戦しながらも後半は見事な勝利。シティがアーセナルにプレッシャーをかける3ポイントを手にした。
ひとこと
今のドクにあそこから足を振らせるとああなってしまうなという先制点だった。
試合結果
2026.5.9
プレミアリーグ 第36節
マンチェスター・シティ 3-0 ブレントフォード
エティハド・スタジアム
【得点者】
Man City:60′ ドク, 75′ ハーランド, 90+2′ マルムシュ
主審:マイケル・サリスベリー
ノッティンガム・フォレスト【16位】×ニューカッスル【13位】

1ポイントの上積みで目標に届く
ELではビラに逆転負けを喫してしまったが、残留は確実に近づいているフォレスト。早ければ今節にも決まる残留に向けて、ホームでニューカッスルをきっちり叩いておきたいところだ。
立ち上がりはニューカッスルがボールを持つスタート。フォレストは4-4-2と5-4-1のハーフのような形。基本は右のバクワがWB気味に見える一方で、左のネッツにも高い位置へ出ていく自由は許されている感があった。
ただ、ニューカッスルが焦点にしていたのは、どちらかといえばインサイド。トナーリが大きく動きながら、アンダーソンらフォレストの中盤に揺さぶりをかける。アウォニィが中盤の仕事に追われることで、フォレストはニューカッスルのバックスにプレスをかけられなくなる。
サイドから圧力をかけて押し下げるニューカッスルは、ワンサイドゲームに持ち込むことに成功。フォレストはなかなか持ち直すことができない展開が続く。
時間経過とともに、フォレストはようやく落ち着いてボールを持てるように。CBの並びの変更や最終ラインの列落ちからリズムを整えると、アンダーソンがサリーした右サイドから進撃。バクワがバーンに優位を取る場面もあるなど、ゴールに迫っていく。
しかしながら、ニューカッスルもファストブレイクで対応。ヴォルテマーデとオスーラの2人でシュートまで持っていくが、こちらもゴールを決めることはできず。試合はスコアレスでハーフタイムを迎える。
後半は互いに保持からペースを掴んでいきたいスタート。前半にいい流れを残したフォレストの方が、ややいい入りのように見えた。
しかしながら、後半の戦いは「相手の中央ブロックをいかに割っていくか?」という様相に。互いに中央ブロックが脆く、強引に相手CFにこじ開けられてしまったり、あるいは奪った後のワンプレー目が雑だったりと、両チームとも不安定さを見せる。そうした局面をGKがカバーする流れが多かった。
とりわけそうしたシーンが目立ったのはフォレストの方。セルスの後半のタスクはかなり多く、苦しい場面が頻発するように。
その勢いに乗って先制したのはニューカッスル。中央を割る2本のパスから一気に縦に速く進むことに成功した攻撃を仕上げたのはバーンズ。74分に大きなゴールを決めてリードを奪う。
しかし、フォレストを敗戦から救ったのはアンダーソン。88分にボックス内へ侵入すると、見事なクラッチシューターぶりを発揮。大きな同点ゴールを引き寄せ、勝ち点1をもたらす。この後のウェストハム×アーセナルの結果を受け、フォレストはプレミア残留を果たすこととなった。
ひとこと
ギブス=ホワイト抜きでもフォレストのアタッカーはそれなりにオープンに打ち合うことができる。
試合結果
2026.5.10
プレミアリーグ 第36節
ノッティンガム・フォレスト 1-1 ニューカッスル
ザ・シティ・グラウンド
【得点者】
NFO:88′ アンダーソン
NEW:74′ バーンズ
主審:ポール・ティアニー
クリスタル・パレス【14位】×エバートン【10位】

ファイナル決定のパレスがエバートンの壁になる
見事にカンファレンスリーグの決勝に駒を進めたクリスタル・パレス。クラブ史上初の欧州ファイナルを前に残りシーズンで弾みをつけたいところ。対するはこちらは来季の欧州へのルートが見えているエバートンである。
序盤からボールを持つのはエバートン。列を下げ気味に振る舞うパレスに対して、立ち上がりはミッドウィークの有無がダイレクトに展開に効くような形に。
セカンド回収も含めて優位に立ったエバートンが押し込んでいくと、セットプレーから先制。ニアフリックからフリーになったターコウスキが落ち着いたシュートでリードを奪う。
失点してからボールを持つことを許されたパレス。こちらもすぐにセットプレーからリチャーズがチャンスを迎える。
エバートンがうまく受けられたかは微妙なところ。もう少しカウンターから運び切れると良かったが、全体の重心が後ろすぎる影響か、なかなか縦に速い攻撃は刺さらない。WBを軸にパレスがきっちり押し下げた影響だろう。
パレスは流れに乗って同点に。サイドからの攻撃にラインを下げすぎた影響で二次攻撃のチャンスをもらったサールが見事なゴール。公式戦20点目を決める。
エバートンは終盤にセットプレーから反撃に出るが、ネットを揺らすところまでは至らず。試合はタイスコアでハーフタイムを迎えることとなった。
後半の立ち上がりはストライカーのチャンスの応酬でスタート。鎌田からのクロスでフリーになったストランド=ラーセンのシュートは枠を捉えず。返す刀でカウンターからチャンスを得たエバートン。ベトが冷静にこれを沈めてリードを奪う。
以降もペースはほんのりエバートン。速攻ベースでデューズバリー=ホールにチャンスがあったりなど、大きなチャンスも含めてゴールに向かっていく機会は多かった。
それでも一方的なエバートンペースといえないのは鎌田を抑えることをエバートンが軽視していたから。後半頭のチャンスメイクにも貢献した鎌田からボックス内へのルートが通っているうちはパレスにもチャンスがある展開だった。
77分の同点ゴールは左サイドから。ミッチェルからのクロスを仕留めたのはマテタ。サールのゴールの時もあったエバートンのゴール前の緩さがぶり返し、シューターに十分なスペースを与えることに。
終盤戦は非常にオープンな展開に。マテタ、デューズバリー=ホールなど完全に抜け出してのチャンスもあったが、要所でシュートは枠を捉えず。試合はドローのまま決着することとなった。
ひとこと
パレス、思ったよりも全然体が動くなという感じだった。
試合結果
2026.5.10
プレミアリーグ 第36節
クリスタル・パレス 2-2 エバートン
セルハースト・パーク
【得点者】
CRY:34′ サール, 77′ マテタ
EVE:6′ ターコウスキ, 47′ ベト
主審:トーマス・ブラモール
バーンリー【19位】×アストンビラ【4位】

あまりにも勿体無い自滅
ELでは逆転での決勝進出を果たしたアストンビラ。休む間もなく中2日で迎えるターフ・ムーアはハードではあるが、後ろに控える残り2つのリーグ戦を考えると、まずはここを勝利して5位以内の座を確実なものにしたいところだろう。
だが、序盤から勢いに乗っていたのはホームのバーンリー。ハイプレスでアストンビラの保持を阻害すると、右サイドへのファストブレイクから攻撃でも活路。チャウナのスピードを活かす抜け出しや、その抜け出しをフリに使った右サイドに流れるハンニバルからのチャンスメイクを行う。
その勢いのまま先制点を決めたバーンリー。右サイドのチャウナの折り返しで横断すると、大外をフリに使ったウゴチュクのミドルのこぼれをアンソニー。ボックス内での対応が全体的に緩かったアストンビラにシャープさで差をつけてリードを奪う。
以降もやや寝ている間のある守備が目についたアストンビラ。スポット的ではあるが、右サイドからのファストブレイクの対応には手を焼くこととなった。
アストンビラは失点以降は落ち着いてボール保持ができるように。3-2-5気味を基本として、そこからバークリーの列落ちなどで変化を加えながら少しずつバランスを崩していく。
最初は外循環に終始していたアストンビラの保持だが、時間経過とともにボックス内への飛び込みに時間差をつけるなど、アタッキングサードの攻略に手応えを掴むように。ワトキンスがネットを揺らしたシーンはオフサイドではあったが、直後のセットプレーからバークリーが同点弾をゲット。前半のうちに追いつくことに成功した。
後半も展開は同じ。基本的にはアストンビラがボールを持つ形。バーンリーはスポット的にサイドからのリカバリーをかけていくが、頻度としてはアストンビラが上。バーンリーが後半立ち上がりからプレスをかけてきたことをひっくり返すように、擬似カウンターのような形からの加速でバーンリーを追い詰めていく。自陣への戻りが間に合わない状態が続くバーンリーは前半以上に冷や汗をかく展開となった。
アストンビラはロングボールから一撃で勝ち越し。ロングフィードから抜けたワトキンスの仕事で逆転に成功する。
このままいけば順当に押し切れるはずだったが、自陣でのビルドアップでキャッシュのロストからフレミングに同点ゴールを献上。これでバーンリーが息を吹き返すように。勝てそうなムードが一変して、相手と組み合うような形になるのはサンダーランド戦と同じ。その試合では結果的に勝利をしたが、この試合では勝ちきれないまま勝ち点を落とすこととなった。
ひとこと
あまりにももったいない自滅だった。
試合結果
2026.5.10
プレミアリーグ 第36節
バーンリー 2-2 アストンビラ
ターフ・ムーア
【得点者】
BUR:8′ アンソニー, 58′ フレミング
AVL:42′ バークリー, 56′ ワトキンス
主審:アンソニー・テイラー
ウェストハム【18位】×アーセナル【1位】

首の皮一枚で優位をキープ
レビューはこちら。

首位争いと残留争い。ともに異なるレイヤーで壮絶な争いを見せている両チームによるロンドンダービーだ。
序盤からボールを持つのはアーセナル。アンカーの位置に入ったルイス=スケリーから左サイドのトロサール、カラフィオーリへの展開が効いており、ギョケレシュも含めた縦横の揺さぶりからチャンスを作っていく。
押し込むところを確保したアーセナルはセットプレーからチャンス。アーセナルはクリティカルなチャンスを次々作るが、ハーマンセンとマヴロパノスの2人によって水際で失点を防がれる。
保持ではロングボールにフォーカスしていたウェストハム。しかしながら、アーセナルのロングボール対応は盤石。早めにワン=ビサカを高い位置に置くなどの工夫を見せていくが、結局のところ競りかけるポイントを見つけることができなかった。
流れが変わったのはウェストハムが左サイドからポジトラのルートを確保できたところからだろう。ディウフとサマーフィルを活用した陣地回復からウェストハムは少しずつチャンスを作っていく。前に出ていけるとわかった時の人数の掛け方にはこの試合のウェストハムの背負うものの大きさを感じる。
アーセナルは少しずつ圧力に屈するシーンが出てくるように。長いボールが軸になると、序盤のような縦横を使った押し下げを効かせることはできずに苦戦。ただし、ウェストハムの唯一のチャンスだったカステジャーノスのヘッドもラヤに防がれ、試合はスコアレスでハーフタイムを迎える。
後半、アーセナルはカラフィオーリの負傷交代の影響で中盤とバックスを再編。まずは落ち着きながらポゼッションで押し下げていく。
アーセナルは少しずつ押し下げていくことでウェストハムの守備陣形も5-4-1でフラットに変化。プレスラインは下がるが、スペースは消す方に。アーセナルは押し下げながら地道に守備ブロックを削るような攻撃を仕掛けていく。
流れを変えたのは交代選手。ウェストハムはパブロの投入から一気に縦に進んでいくきっかけを掴む。77分のマティアス・フェルナンデスの大チャンスは紛れもなくこの試合最大のチャンスだったが、ラヤがまさしく1点もののセーブでチームを救う。
窮地を脱したアーセナルは右に入ったウーデゴールのタメからスペースを得たトロサールが値千金の先制点をゲット。アーセナルが土壇場で前に出る。
終盤は最後のカードとなったウィルソンの大暴れでアーセナルは息の根が止まりそうになる。しかしながら、95分のゴールシーンはVARからのレコメンドによるOFRでなんとか取り消し。文字通りアーセナルが首の皮一枚のところで優位をキープすることに成功した。
ひとこと
見終わったあと、足がぴくぴくした。
試合結果
2026.5.10
プレミアリーグ 第36節
ウェストハム 0-1 アーセナル
ロンドン・スタジアム
【得点者】
ARS:83′ トロサール
主審:クリス・カヴァナー
トッテナム【17位】×リーズ【14位】

出し抜ききれない一騎打ち
前日のウェストハム×アーセナルの結果により、リーズは晴れてプレミア残留が確定。トッテナムも普段であれば願わないはずのライバルの勝利を祈っていたかもしれない。いずれにしても、残留争いのライバルを出し抜くという意味では、大きな一歩を踏み出したい一戦だろう。
序盤からボールを持つのはトッテナム。リーズは5-4-1のような形で相手にポゼッションを許容する。デ・ゼルビのチームは直近の戦い方と似た傾向。中央に縦パスを差し込みながら相手を動かすポゼッションというよりも、早めにサイドへ預けながらの打開を狙っていく。
狭いスペースに差し込んで動かすことができない分、このチームはオフザボールの運動量でカバーしている印象。特に大外からインサイドへ入っていくフリーランで、相手にギャップを作っていく。
押し下げられたリーズは、なかなか前進の機会を作れず苦戦。ただし、前へ進めたタイミングではセットプレーからチャンスあり。トッテナムの守りが甘いファーサイドに構えるターゲットをCKやFKで狙う形からゴールへ向かっていく。
ただし、そうした場面は散発的。基本的にはトッテナムが押し込む展開がメイン。テルは1on1で勝負する場面を生かして突破まで持ち込めていたし、相手のチャンスの方が多かったセットプレーでも徐々にアドバンテージを握る。二次攻撃では後方から詰めていくポロやパリーニャが圧力をかけ、ゴールへ向かっていく。
リーズはアーロンソンのスピードを生かす形での突破を狙う。キャルバート=ルーウィンがPKのような形で倒された場面はわずかにオフサイド。もしオンサイドであれば、さまざまな角度から試合の流れを変えかねないジャッジだった。
大ピンチをしのいだトッテナムは、後半立ち上がりにセットプレーから先制点を奪うことに成功。CKの跳ね返しを素晴らしいミドルで押し込み、試合を動かす。
さらには右サイドのコロ・ムアニの突破からクロス。リシャルリソンに決定機が訪れる。しかし、このチャンスを決めることはできず。仕留め切ってリードを広げるには至らない。
それでもリードは落ち着いてキープできていたトッテナム。だが、自陣での軽率なテルの対応でPKを献上。このPKをキャルバート=ルーウィンに仕留められ、試合は振り出しに戻る。
保持で取り返したいトッテナムだが、リーズは殴り合いで対抗。交代で入ったヌメチャとニョントが馬力を前面に押し出しながらゴールへ迫っていく。
両チームともゴールを目指すオープンな展開となったが、試合はこれ以上ゴールが生まれないまま決着。トッテナムはウェストハムとの勝ち点差を1広げることに成功した。
ひとこと
先制点の流れから追加点を決めておけばという形でホームで勝ち点を落とすケースが多いトッテナムだった。
試合結果
2026.5.11
プレミアリーグ 第36節
トッテナム 1-1 リーズ
トッテナム・ホットスパー・スタジアム
【得点者】
TOT:50’ テル
LEE:74‘(PK) キャルバート=ルーウィン
主審:ジャレット・ジレット
今節のベストイレブン

