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「みんなに刻み込む」~2026.5.10 プレミアリーグ 第36節 ウェストハム×アーセナル プレビュー

目次

Fixture

プレミアリーグ 第36節
2026.5.10
ウェストハム(18位/9勝9分17敗/勝ち点36/得点42 失点61)
×
アーセナル(1位/23勝7分5敗/勝ち点76/得点67 失点26)
@ロンドン・スタジアム

戦績

過去の対戦成績

 過去10回の対戦でウェストハムの3勝、アーセナルの6勝、引き分けが1つ。

ウェストハムホームでの成績

過去10回の対戦でウェストハムの2勝、アーセナルの5勝、引き分けが3つ。

Match facts from BBC sport

Match facts
  • ウェストハムはここまでのプレミアでアーセナル相手に38敗。これより敗れているのはリバプール戦(39)だけ。アーセナルがウェストハムより勝利しているのもエバートン戦(40)だけ。
  • アーセナルは直近2試合のアウェイのウェストハム戦で勝利。23-24は6-0、昨季は5-2で勝利。英国の歴史において同一相手に3回連続5得点以上を記録しているのは1957-60年におけるバーミンガム戦のウェストブロムだけ。
  • アーセナルは10月の対戦で2-0で勝利しており、勝てばシーズンダブル。過去にアーセナルはウェストハム戦で12回のシーズンダブルを達成。特定の相手にこれより多くシーズンダブルを記録しているのはマンチェスター・ユナイテッド(アストンビラ戦で16回、エバートン戦で14回)だけ。
  • ウェストハムは直近6試合のプレミアのホームゲームで負けなし(W3,D3)。ホームゲームでこれだけ無敗が続くのは2015年9月から2016年の4月でアップトン・パークのラストシーズン。
  • アーセナルは直近2試合のプレミアで開始10分以内の先制点を確保。どちらの試合でも9分に得点を記録している。3試合連続となれば2002年9-10月のリーズ、サンダーランド、エバートン戦以来。
  • ウェストハムは今季のプレミアにおけるホームのロンドンダービーで5戦全敗。過去にイングランドの歴史においてロンドンのチームが1シーズンの内にホームのロンドンダービーで6敗を記録したことはない。
  • アーセナルは今季セットプレーから27得点。ほかのどのチームよりも多く得点を決めており、そのうち17得点はCKからでこちらはシーズン記録。ウェストハムはCKからの失点が15で最多。セットプレーからの失点もボーンマス(25)についで多い(23)。
  • ブカヨ・サカはプレミアにおいてウェストハムが最も多くゴールに関与している相手(5G,4A)。この9回のゴール関与は過去の8試合のウェストハムとの対戦で記録している。
  • ヴィクトル・ギョケレシュは直近12試合のプレミア出場で9得点。この期間に限ると、シュート決定率は47%であり、初めの21試合の15%から大幅に上がっている。
  • ジャロッド・ボーウェンは直近6試合のホームでのプレミアで7アシスト。これが今季のホームでのすべてのアシスト。これよりも多くホームでアシストを記録したのはパオロ・ディ・カーニオ(9)とアイヤル・ベルコヴィッチ(8)だけ。

スカッド情報

Westham
  • ルカシュ・ファビアンスキ(背中)
Arsenal
  • ユリエン・ティンバー(鼠蹊部)
  • ミケル・メリーノ(脚)

予習

第33節 クリスタル・パレス戦

第34節 エバートン戦

第35節 ブレントフォード戦

今季ここまでの道のり

予想スタメン

展望

残留が決まれば立役者になるのは

 20年ぶりのCLファイナルにたどり着いたアーセナル。ブダペストへのチケットを手に握りしめながら、残りの3試合をロンドンで戦ってプレミアのタイトルに挑戦することとなる。

 対戦相手となるのはウェストハム。フラムと同じく大事なところでアーセナルの壁になるイメージがある相手。そして、今季は彼ら自身も残留を賭けてハードな終盤戦に臨んでいる。

 10試合勝ちがなく、絶望的だった残留争いに光を与えたのは1月17日。結果的に一騎打ちのライバルとなったトッテナムとの直接対決を制したところから少しずつ状況は良化。22節以降にそれまでの倍となる6勝を挙げて、久しぶりに熱いプレミアリーグの終盤の残留争いを演じている。

 ベースとなるフォーメーションは4-2-3-1というのに変化はないが、前半戦から一部メンバーを入れ替えたウェストハム。特に前線はカステジャーノス、パブロと冬の新戦力でセンターラインを固める形で定まってきた。チームを救うほどの救世主!というのは言い過ぎだけども、加入して即求められている働きを実直にこなすということはできている。

 攻撃の主役となるのはサイドアタッカーだろう。ボールをキャリーしてカットインから一気に入っていく形を持っているサマーフィルと、チームの勢いに関わらず前線で体を張りながら地味な仕事からスコアリングまでこなすことができるボーウェンの2人が攻撃を牽引している。

 ただ、個人的にはより流れが変わったなと感じるのは守備の方。すっかりと柱として君臨するのはマヴロパノス。苦しいチーム、残留争いのチームにはこういうDFがいると粘れる!という象徴的な活躍を見せている。首絞め事変からレギュラーを追われたトディボに代わり、ディザシをパートナーとして新たに迎え、GKのハーマンセンと共に粘り強く戦っている。

 マヴロパノスは得点源としても躍動。セットプレーのターゲットとしても重宝されており、重要な勝ち点に結びつくような得点を決めている。残留が決まれば、立役者として名を残すような働きを見せている。

 懸念としてわかりやすく挙げられるのは前線の交代カードの少なさだろう。エバートン戦で希望をつなぎとめる決勝点を決めているウィルソンはともかく、サイドアタッカーの手段の少なさはつらいところ。今季のパフォーマンスで言えば、ボールを持っている時よりもボールが止まった後の小競り合いの方が印象に残っているアダマ・トラオレが交代の一番手というのは心もとない。スケジュールに余裕があるとはいえ、ファーストセットのまま走る必要があるのは苦しい。

 また、前節の負け方も非常に気がかり。アウェイとはいえ、先制されてからは根こそぎ持っていかれるようなパフォーマンスを見せてしまった。サイドでの守備の緩さ、ハーフスペースの管理の甘さ、ボックス内での軽率なファウル。同じパフォーマンスをこの試合でしてしまえば、一気に残留争いが決着する可能性すらある。

 同じ都市のライバルを蹴落としての逆転残留のためには、まずは前節からパフォーマンスの立て直しは急務。我々と同じように彼らにとっても重要な試合となる。

信頼ゆえのポジションレス

 今季最後のミッドウィークのゲームを終えて、準備期間が少ない中で迎える試合はこの週末が最後。それでも中4日(マンデーナイトから土曜の夕方に試合をするシティと同じ間隔)でのロンドン連戦となれば、スペイン帰りの中2日だった先週よりはプレッシャーは軽減される。

 きっちりとこのゲームにフォーカスしやすい環境なのも大きい。先週と異なり、次のミッドウィークのことを考える必要はなく、この試合をできれば多い点差で勝ち切るということだけに集中すればいい。

 この2週間は比較的理想的な過ごし方ができたように思う。先週末のリーグ戦は負荷を抑えることができていたし、CLの2試合も緊張感を持ちながらも負傷者には無理のない運用ができた。ハヴァーツの復帰は見送られ、ウーデゴールは途中から。1st legではベンチからだったサカは2nd legでも早めの交代で目いっぱいまでは引っ張らなかった。週2を負傷者抜きで無理やりやりくりする必要があった時期とは状況は変わってきている。

 ウェストハムと戦う上では粘り強く戦っていくことが求められる。4-2-3-1でハイプレスに出てくることは稀。アトレティコやフラムと比べても、さらに前から追うということはせず、中央のガードを固めながら相手に動かされることを良しとしない守り方をしてくるチームだ。

 となると、やはりサイドのユニットでの崩しはキーになるだろう。当然右サイドのサカを軸とした崩しは戦えるポイントの筆頭となる。

 大外での1on1でブレントフォード戦のような緩さを見せてくれれば楽なことこの上ない。フラム戦のようにここで作った優位をあとはどのように生かすか?にフォーカスすればいいだけの話になる。

 ハーフスペースを埋めるアクションが遅い試合もそれなりにあるのがウェストハム。ディザシとディウフの間のスペースがやたらと広がり、そこから相手の侵入を許してクローズに失敗した試合はいくつかある。直近のブレントフォード戦でもややここをどのように埋めるかは整理ができていないように見受けられる。

 アーセナルとしては右サイドのCB-SB間からハーフスペースに突撃する選手をまず用意し、相手のリアクションをうかがう。そのまま放置であればここからクロス。カバーが出てくるのであれば、おそらくCHになるだろうから、出てくればCHが元いたスペースにもう1人を用意し、そこからミドルやクロスを上げていきたいところ。

 今はサカのコンディションが信頼できる水準なので、敵陣ではある程度ポジションレスに動いても、許される状況になっている。多くの場合は相手の陣形が下がり切っているので、カウンターに関してもガブリエウとサリバが時間を稼いで、ライスがその間に戻るというスキームで何とかなる。まずは右から突っつくというスタンスで崩しを狙っていきたい。ハーマンセンがイケイケモードになる前にスコアを動かせれば理想。とはいえ相手には攻撃の交代ユニットが限られていることを踏まえれば、じれることはない。90分で勝てるような試合運びをしたい。

 非保持においてはやはり両翼にどのように対応するか。守備に忙殺させてしまえば、CFにボールを収められない限りはさすがのサマーフィル、ボーウェンといえども苦しい展開にはなるはず。攻撃で相手の攻撃を抑制するようなループに持っていきたい。

 自陣に入り込まれた場合はアーセナルから見て左のハーフスペース裏に抜けるように空中戦で飛び込んでくるソウチェクに警戒をしたい。CBから逃げながらボックス内に落とす形を持っているベテランMFが活躍する形が整えば、空中戦に自信があるアーセナルのDF陣だろうと冷や汗をかくことになるだろう。

 シティ戦の敗戦から再びタイトルレースにポジティブな空気を持ってくることができたのは、まぎれもなく目の前の1試合ずつを丁寧に戦ったから。「まだ終わっていない」という言葉が口先だけのものではないということをここまでは示すことができている。

 だが、ここで躓いてしまえば、この2試合のリーグ戦で見せたメンタリティを覚えているのはほんのひと握りのアーセナルファンだけになってしまう。自分はわがままなので、このチームは強いし、戦えるんだということを自分だけでなく、多くのプレミアファンに刻み込みたいという欲望がある。

 そのためにはタイトルが必要なのはいうまでもない。ただでさえ難しいアウェイのプレミアで残留争いが絡むのであれば、タフな展開になることは想像に難くない。それでもこのチームであれば進んでいける。そのことを多くのファンに思い出させた今のアーセナルなら難しい試合を乗り切れるはずだ。

【参考】
https://www.bbc.com/sport/football/premier-league

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