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「EURO2020ハイライト」~Group E Match day 2 スウェーデン×スロバキア~ 2021.6.18

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■2試合連続のクリーンシート。塩漬け+PKで王手

 スロバキアにとってはまたとないグループ突破の大チャンス。初戦でポーランドを下したことにより、グループの本命であるスペインと戦う前に決勝トーナメント進出の権利を得る可能性が出てきたのである。

 しかし、この日のスロバキアは苦戦した。それもそのはず。スロバキアの今節の相手はスウェーデン。彼らの思想はとりあえずリトリートして守備のブロックを組むことが最優先。自らスペースを明け渡すようなポゼッションをしてしまい、スロバキアに反撃の機会を与えてくれたポーランドとは異なる。

 スペイン戦と異なり、スウェーデンはまずは高い位置からスロバキアの攻撃を止めにかかる。しかし、それは取り切るためではなくあくまでテンポを遅らせるため。その後のリトリート時のゾーンDFを安定して迎えるためにまずは初手でスロバキアを止める。ポーランド戦はボールを奪取して即座に加速できたことで攻撃機会を得ることができたスロバキア。この試合ではそもそも初手で封じられる。スウェーデンの望むペースでリトリートすることでスロバキアは保持時のチャンスの芽を摘み取られてしまった。

 スペイン戦よりもボール保持の時間が増えたスウェーデン。絞るフォルスベリとシンメトリーにイサクが変形する形で3トップに変形する。その分、LSBのアウグスティンソンが高い位置を取る。後方は残りのDFラインが3枚。もはやEUROでは親の顔より見ているお馴染みの3-2-5変形である。

 スロバキアはこれに対して選手の質を重視したマークを敢行。楔が入るフォルスベリとイサクのところをまず重点的に守る。特に警戒を強めたのはフォルスベリ。SHのコッセルニークを低い位置まで下げてフォルスベリについていかせることに。スロバキアもスウェーデン同様、全体の重心を下げながら対応。攻守の切り替えが少ない展開となった。

 ドゥダ、ハムシークが前を向く状況を作りたいスロバキアだが、後半も展開は変わらず。スロバキアは保持においての起点を作れないまま時間を過ごすことになる。

 しかし、スウェーデンの方は徐々に活路を見出していく。前半に比べてスロバキアのDF-MFのライン間がコンパクトさを維持できなかったこと、そしてフォルスベリへのマークが甘くなってきたことで段々と押し込む時間が長くなってくる。

 フォルスベリがフリーになったことでラインの裏と逆サイドへの横断を使いながら徐々にスウェーデンがペースを握りだす。押し込んだ状態を作ったことで先制点を得たスロバキア。PK奪取は押し込んだ状況が続いたからこそだろう。これをフォルスベリが決めて先行する。

 その後、反撃に転じるスロバキアだが結局スウェーデンをこじ開けることができず。未だにオープンプレーでは得点も失点もないスウェーデン。手堅い守備と1つのPKでスロバキアに代わりグループEの突破に向けて有力なポジションに躍り出た。

試合結果
スウェーデン 1-0 スロバキア
サンクトペテルブルク・スタジアム
【得点者】
SWE:77′(PK) フォルスベリ
主審:ダニエル・シーベルト

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