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「Catch up Premier League」~2023.1.1 プレミアリーグ 第18節 トッテナム×アストンビラ ハイライト

ジリジリした展開を動かしたミス

 前節、上位陣で唯一引き分けになってしまったトッテナム。暫定では4位をユナイテッドにとって変わられており、この試合で勝ち点を落とせばCL出場圏外に転落してしまうことになってしまう。普段以上に勝ち点を落とせない一戦である。

 立ち上がりは互いに隙あらばプレスにいくが、あまりハマりは良かったとは言えない。トッテナムはケインが同サイドに追いやりながらプレスのスイッチを模索するが、オルセンを活用するビラのビルドアップに対してなかなか同サイドに攻撃を制限しきることができない。どちらのチームも互いのフォーメーションの噛み合わせの悪さのところから前進していった。

 ただし、中盤より後方のプレッシングの出足は前節よりも良好。特にタンガンガに代わってスタメンに名を連ねたロメロの潰しは効いていた。よって、前節よりは前線のプレスはハマらないながらも、相手に主導権を持っていかれずに済んだと言えるだろう。

 だからこそ、トッテナムのバックラインの警告を次々にもらった振る舞いは余計。前半のうちにCB3人が全員イエローカード持ちというスペイン戦の日本みたいな状態になっていた。

 アストンビラもプレスに行っていたが、こちらは中盤のケアを放置したためほとんど実効性がないものに。よって、すぐさま撤退に切り替え。アストンビラはトッテナムと比べてもより低い位置でブロックを組むことを優先する形になった。

 したがって、試合はトッテナムのボール保持を主体として進むことになる。非保持では撤退上等のアストンビラはトッテナムのWBについていく形でSHが下がる形で対応する。下がってOKという判断をしたアストンビラはカウンターの厚みがなかなか出ない状況に苦しむ。彼らのチャンスはワトキンスの一発の抜け出しなど、フィニッシュまでが見える裏抜けになることが多かった。

 アストンビラの撤退守備のフェーズで目立っていたのはカマラ。サイドからの攻め込みに対してのカバーリングが見事。保持においてもボールの落ち付け所として機能しておりとてもよく効いていた。逆にトッテナムは保持で打開の策を見出すことができない。ソンの降りる動きとケインの出所がバレてしまうワンツーの2つはどちらも十分な武器とはならず、クルゼフスキ不在が重くのしかかる展開に。

 スコアレスで迎えた後半、いい入りをしたのはホームのトッテナムの方だ。CBがワイドから持ち上がり攻撃参加。プレッシングが機能しての即時奪回とアストンビラのゴールに迫っていく。

 しかし、それを台無しにしてしまったのが悪い流れからの失点だ。ビラはミドルシュートから先制点をゲット。このミドルの処理をロリスがミスし、こぼれ球に真っ先に詰めたワトキンスが根性で繋ぎ、最後はブエンディアが仕留める。トッテナムは前節と同じく、後半の頭の不要なミスから失点をするという展開に。これで公式戦は10試合連続で先制点を献上していることになるようだ。

 前節のトッテナムはここから取り返したが、この日はジリ貧。ロングカウンターからのチャンスがないこともなかったが、つなぎの精度が悪く、ビラのDFラインの裏をかくことができない。バックラインを5バックに増員し、安定感を増したビラを打開するのに十分な攻撃を見せることができなかった。

 すると、アストンビラは追加点を決める。ケインの降りる動きを咎めたところからカウンターで反撃。マッギンのラストパスを抜け出して合わせたルイスが仕留める。試合を決める2点目を許したトッテナムはこれで終戦。5枚の交代枠こそ使い切ったものの、ここまでほぼ使わなかった選手だらけでは望みをつなぐのは難しい。逆転勝利が多いトッテナムだが、この日の彼らにはビラを跳ね返す力は残っていなかった。

ひとこと

 これだけジリジリした展開において先制点は超重要。それだけに後半の早い時間にミスで失点したトッテナムは自分の首を締めるような試合運びだった。

試合結果

2023.1.1
プレミアリーグ 第18節
トッテナム 0-2 アストンビラ
トッテナム・ホットスパー・スタジアム
【得点者】
AVL:50′ ブエンディア, 73′ ルイス
主審:ジョン・ブルックス

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