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「Catch up Premier League」~2021.12.4 プレミアリーグ 第15節 ウォルバーハンプトン×リバプール ハイライト

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■しつこさ×ミラクルボーイの掛け合わせ

 プレミアリーグのレベルが上がっているなと感じる自分が感じる理由の一つは中堅チームのレベルが高くなっていることである。代表格はここ数年のレスターであり、ウェストハムであるのだが、今季で言えばウルブスも侮れない存在である。

 この試合もその中堅チームの侮れなさをリバプールが存分に味わう結果となった展開だった。互いに前線からのプレスは控えめで攻守の切り替えは比較的少ない。その分、中盤とバックスの戻りが遅れることが少なく、堅い守備陣を攻撃側がどげんかせんとチャンスにすら辿り着かない!という流れだ。

 両チームとも後方の選手たちの努力のもと、非常にゴール前のシーンが少ない試合となった。チャンスらしいチャンスが生まれたのは28分のアレクサンダー=アーノルドのエリア内の侵入まで待つ必要があった。やはり、強固なブロック守備を壊すならばSBからである。

 中は固めてあるという前提があるので、ゴールを奪うにはまずは外を壊さないといけない。外を壊すという部分ではやはりリバプールの方が上。ウルブスは中央の最終ラインの強度は高かったが、DF-MF間のスペースは空いていたので、リバプールはまず縦パスを入れてライン間でのパス交換で前を向く選手を作り、中に相手を誘導した後で外に展開することができる。この外から壊すスキルはリバプールの方が上。

 ウルブスもヒチャンやトラオレでヨーイドン!はできるものの、リバプールのバックスの戻りが早く、陣地回復後にもう一度サイドから崩しきれないといけない状況に陥ることが多かった。前半終了間際にアイト=ヌーリがアレクサンダー=アーノルドを出し抜いたタイミングが一番ゴールに近づいた瞬間だろうか。

 後半はリバプールがさらに攻勢を強める。中央からのプレスを強化してショートカウンターを狙う形もバリエーションに入れた形。とはいえなんと言ってもしつこく狙っていたのはサイドの裏。WB-CBの切れ目の部分とボールサイドの逆側(=逆サイドのCBの背後)からの斜めのランを合わせてサイドを壊してから内側に折り返すパターンをしぶとく続ける。

 リバプールのこの執拗な最後からの裏の攻撃にウルブスの守備陣は体を投げ出して対抗。ウィリアム・サの飛び出しが失敗し、ジョッタが無人のゴールに向かったシーンはまさしくリバプールのしつこさが実ったシーンかと思ったが、ここはコーディが最後の砦となり死守する。

 前半よりもかなり苦しい展開になるウルブスだったが、ロングカウンターが出せるトラオレがいる限りは希望の光が消えないのは大きかった。

 4-2-3-1にフォーメーションを変更したリバプールの意地が実ったのは終盤も終盤の94分のこと。ファン・ダイクのフィードを大外からトラップひとつで中に進路をとったサラーがまずはお見事。中で合わせたのは絶対数こそ少ないが、やたら価値の高いゴールを生み出すオリギ。

 最終盤でようやくこじ開けたリバプール。同じく手強い中堅に屈したチェルシーを交わし2位に浮上した。

試合結果
2021.12.4
プレミアリーグ 第15節
ウォルバーハンプトン 0-1 リバプール
モリニュー・スタジアム
【得点者】
LIV:90+4′ オリギ
主審:クリス・カバナフ

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