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「Catch up Carabao Cup」~2023.1.10 カラバオカップ 準々決勝 マンチェスター・ユナイテッド×チャールトン ハイライトレビュー

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国内カップ戦のお手本のようなマネジメント

 FA杯は勝ち残りを決めており、ELはプレーオフラウンドからの登場、そしてカラバオカップまで重なっているマンチェスター・ユナイテッドは今もっと日程が過密なチームといっていいだろう。

 それだけに下部リーグとの対戦となったカラバオカップ準々決勝は大幅なターンオーバーを採用。特に前線はガルナチョのスタメン起用や、メイヌーの抜擢などなかなかに見どころが多いメンバーとなっていた。

 そんなユナイテッドと対峙するチャールトンは比較的割り切ったプランでオールド・トラフォードに乗り込んできた。トップを張る19歳のリーバーンへのロングボールを躊躇なく蹴り込み、ここから押し上げを図る。しかし、相手はW杯のタイトルホルダーであるリサンドロ・マルティネスと強度には絶対の自信を持つマグワイア。さらにはセカンドボールを拾う中盤もフレッジとマクトミネイとなればロングボールを軸に押し上げることを望むのは難しい。

 ラク=サキとブラケット・テイラーの両翼が前を向いてボールを持てれば少し期待感もあったが、チャールトンはそうした状況を作るところまでに至らず。苦しい状況に追い込まれながら試合を進めることとなった。

 ユナイテッドはサイドからきっちりとボールを押し下げて試合を進めていく。特に効いていたのは左サイド。独力で切り裂くことができるガルナチョと彼を追い越すことでさらにラインを押し下げられるマラシアのコンビは効果が抜群。相手のDFに穴を空けてエリア内やバイタルに突撃する中央の選手たちにチャンスメイクを行っていた。

 ユナイテッドの中央の選手たちはやや硬質な感じはするが、プレッシャーが弱まった状態でボールを持てば、積極的に裏へのパスにトライ。特にフレッジは積極的に取り組むことが出来ていた。非保持におけるフォローも光り、若い前線にとっては頼もしかったはずだ。

 先制点を決めたのは左サイドではなくアントニー。エリアの外から打ち抜く形で先制点をもたらし、押し下げるチャールトンの心をへし折って見せた。

 ビハインドを抱えているチャールトンだが、ここからなかなか出て行くことは難しく試合は前半と同じ流れに。サイドから押し下げられる状況が続き、6バックのような状況でユナイテッドの攻撃を受け続ける。

 2点目を奪うことができれば試合は決まりそうな雰囲気だが、なかなかその2点目が決まらずユナイテッドとしてはじれったい展開に。オフサイドからネットを揺らしたエランガや左サイドから切り裂きながら敵陣に侵入を繰り返したガルナチョは引き続きチャールトンの脅威になったものの、決定的な得点がどうしても決まらない。

 ミドルゾーンで食い止める機会は減った分、チャールトンは後半にボールを押し返す機会を得るようになったが、エリア内ではユナイテッドのDF陣が余裕で跳ね返し続けていた。チャールトンが2トップに移行しても特段問題はなし。中盤のボール奪取からのカウンターも放つが、ヒートンを脅かせるシュートまでは至らない。

 決着が長引いた試合の幕引きを図ったのはラッシュフォード。カゼミーロからのロングカウンターを完結させると、終了間際にもう1点を追加。ベンチから出て来た絶好調のエースがチャールトンを完全に仕留め、マンチェスター・ユナイテッドが準決勝に駒を進めた。

ひとこと

 1-0ならば何があるかはわからない!を体現するかのようにチャールトンは抵抗したが、後から出て来たユナイテッドの主力組はさすが。前線の若手にプレータイムを積ませることと結果の両立を果たしたテン・ハーグのこの日のプランは国内カップ戦の下部カテゴリーとの対戦のお手本のようなマネジメントだった。

試合結果

2023.1.11
カラバオカップ 準々決勝
マンチェスター・ユナイテッド 3-0 チャールトン
オールド・トラフォード
【得点者】
Man Utd: 21′ アントニー, 90′ 90+4′ ラッシュフォード
主審:ジャレット・ジレット

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