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「Catch up J1 League」~2023.7.7 J1 第20節 アルビレックス新潟×ヴィッセル神戸 ハイライト

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王様不在の影響は色濃く

 札幌戦はドローで終わってしまった神戸。横浜FM追走のためにも2戦連続で勝ち点3を逃す展開だけは避けたいところだろう。

 試合は神戸がボールを前線に蹴り、新潟がボールをショートパスで繋いでいくスタート。ここは想像通りだったが、前節に引き続き神戸が高い位置から相手のビルドアップにプレッシングを仕掛けていく形なのは予想外。WGの汰木や武藤はCBに積極的にプレスをかけて、新潟の前進を阻害する。

 繋いでボールを前に進めたい新潟だが、神戸のプレスを前に蹴ってしまうことが多く、なかなか思い通りに展開が運ばない。ロングボールを蹴ってしまうと、前線は収めることができず、神戸のバックラインのエアバトルには分が悪い状況に。よって、少しずつ左右にボールを動かしながら攻め込める場所を探るようになっていく。

 神戸はボールを奪ってしまったあとは割り切って前に。大迫というターゲットを目掛けたロングボールと、サイドのスピード勝負を使い分けながら一気に勝負をかける。大崎がバックラインに入っている分、神戸が相手の1stプレスラインを超える作業はいつもよりも丁寧ではあったが、1列目を超えてからは中盤ではなくとっとと前へというスタンスはいつも通りだったと言えるだろう。

 こうした流れの中で先制点を手にしたのは神戸。プレスで齊藤と武藤が星を潰し切って先制。星の思い切ったターンが裏目に出てしまい、新潟は危険なロスト。最後は大迫が沈めて先制する。

 このゴールによって、少しずつ神戸のプレスは弱まり、リトリートで4-4-2ブロックを形成する機会が増えるように。時折プレスにも出ていくが非常にメリハリがはっきりしており、自陣でのブロック形成をきっちりと優先した形である。

 新潟は大外サイドでボールを持った際にサボらずに裏や横にサポートに入るようになっていたが、なかなか決定的な攻め手を作ることができず。この辺りは伊藤という王様を失った影響を感じる部分でもある。

 後半、新潟は中央に入り込むようなコンビネーションを増やしながら神戸に対抗するが、なかなかこじ開けられずに苦戦。神戸のシュートブロックに引っかかり続けてしまい、なかなかゴールマウスを脅かすことができない。神戸は武藤も自陣に戻るブロック守備で中央をきっちり固めている。

 反撃の武器もきっちり備えるのが神戸の嫌らしいところ。左サイドにパトリッキを入れることで手軽にカウンターで応戦。前進にコストがかかっている感じがする新潟に比べると、楽にチャンスを作ることができた。

 細かいパスコースの創出やワンタッチパスへのチャレンジなど、新潟は最後まで崩すことにトライしたが、最後までゴールを奪うことができず。大迫のゴールで逃げ切った神戸が上位追走の勝ち点3を手にした。

ひとこと

 先制点を盾にきっちり受け切った神戸のしたたかさが光る一戦だった。

試合結果

2023.7.7
J1 第20節
アルビレックス新潟 0-1 ヴィッセル神戸
デンカビッグスワンスタジアム
【得点者】
神戸:15′ 大迫勇也
主審:福島孝一郎

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