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「Catch up Premier League」~2021.11.20 プレミアリーグ 第12節 アストンビラ×ブライトン ハイライト

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■『ジェラード流』ではないけれど

 スミス監督を解任し、リバプールのレジェンドであるジェラードを監督して招聘したアストンビラ。初陣の相手となるのは難敵であるブライトンである。

 ジェラードが率いていたレンジャーズはボール保持の色が濃い目と誰かのツイートで見かけた気がしたが、この試合のアストンビラにも同様の変化が見られた印象。特にグリーリッシュがいなくなってから心がけていた直線的にゴールに向かう動きは少なく、ゆったりとボール保持をしながら敵陣に向かう動きを見せる。

 相手となるブライトンも保持をゆったりするチームなので、試合は攻守の切り替えが少ない落ち着いた展開の試合となった。アストンビラの中で役割が変わったなと思ったのはマッギン。今季は絶好調で特にゴール前の仕上げのところで活躍を見せていたが、この試合ではやや落ち気味になりながら最終ラインを手助けする役割に重きを置いていた。

 サイドにおける細かいタッチの連続での打開チャレンジもスミス時代には見られなかったもの。前政権下ではグリーリッシュを追い越す動きでサイドに変化を付けていたが、この試合ではサイドに多角形を形成することで打開を狙っていた。

 しかし、サイドからの崩しやボール保持のメカニズムの成熟度だけでいえばブライトンに一日の長があった。特にククレジャ、ランプティの両WBの攻撃での貢献度の高さは特筆すべき部分がある。ターゲットとキャッシュも当然悪くはないが、よりスペースがある状態でのプレーの印象の方が強い選手であり、まったりとした保持での崩しに適応するにはある程度時間を要すると思う。ワトキンスやブエンディアなど、この日ワイドで使われた選手のカラーも崩しが詰まった一因として考えられる部分である。

 ただ、ブライトンもエリア内にボールを届ける段階でアストンビラに阻まれてしまい、チャンスらしいチャンスまでたどり着くことが出来ない。ここは本職の9番を頭から使っていない影響だろう。

 すると終盤に好機をつかんだのはアストンビラ。ジェラード流らしい保持からの崩しではなく、むしろ従来のアストンビラらしい直線的なカウンターの形から先制点をゲット。豪快にネットを揺らしたワトキンスのミドルで一歩前に出る。ニアに抜けることでシュートコースを作ったエル・ガジが隠れた殊勲者である。

 さらに追加点を奪ったのはミングス。火力不足のブライトンに対して、最終ラインと前線の要が違いを見せつけたアストンビラ。スタイルの成熟はまだ先になるだろうが、先立つものがあれば旅路もいくばくかは楽になるはず。初勝利を初陣でつかんだことにひとまずジェラードも胸をなでおろしているだろう。

試合結果
2021.11.20
プレミアリーグ 第12節
アストンビラ 2-0 ブライトン
ビラ・パーク
【得点者】
AVL:84′ ワトキンス, 89′ ミングス
主審:アンソニー・テイラー

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