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「Catch up Premier League」~2023.4.23 プレミアリーグ 第32節 ニューカッスル×トッテナム ハイライト

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あっという間の5得点、ニューカッスルがスパーズの4バックを一蹴

 トッテナムにとっては重要な1週間の幕開けだ。ここからニューカッスル、マンチェスター・ユナイテッドとの連戦。彼ら自身はもちろん、ブライトンやリバプールといったCL争いのフォロワーたちにとってもCL出場権争いを混沌に巻き込んで欲しいという願いが込められた一戦になるだろう。

 大一番に送り出した4バックはステッリーニなりに熟考を重ねてのメンバーなのだろう。しかしながら、「3バック慣れしているCBとポロとペリシッチのSBで4バックが成り立つのか?」というスタメン表を見た瞬間に感じる疑問にあっさりとぶつかってしまう。

 5バックのチームが4バックに移行する際に最も苦しむのは横の受け渡しである。ニューカッスルは序盤はそこを徹底的についてきた。その主役となったのはジョエリントン。1点目は左サイドから斜めのカットインで多くのトッテナムのDFの足を棒立ちにさせて、2点目は斜めのランでCBの背後をとり、あっさりとラインブレイクを決めて見せた。

 トッテナムはとにかく奪われてからのカウンター対応でディレイでズルズル下がる場面が目についた。1失点目の動きもそうだし、3失点目のサールの動きもそうだろう。あれだけプレッシャーがなければマーフィーはまるで練習のようにリラックスして右足を振り抜けたはずだ。

 息をつく前にあっという間に安全圏のリードを奪ったトッテナム。そのため、プレッシングの強度はそこまで高くなかった。ラインを下げる様子もなかったため、トッテナムは右サイドから背後を狙う形でチャンスを狙っていく。

 しかしながら、トッテナムがチャンスを作ろうとすると、ボールを奪われた後にその期待値の3,4倍くらいクリアなチャンスをニューカッスルに作られてしまう。イサクの4点目は完全に3バックのノリで立つトッテナムの守備陣がぽっかり開けた「透明な3バックの左」のポジションから裏抜けしたものだった。

 そして、ダイアーが縦パスをソンに強引につけたことでショートカウンターを誘発し、イサクはさらに追加点をゲット。ステッリーニが4バックを諦めて5バックに移行するまでにかかった時間は23分。この間にトッテナムは5つもの失点を喫することとなった。

 5バックに移行した後も最終ラインの人数こそ揃ったが、ミドルゾーンでのプレスの空転ぶりには歯止めがかからないトッテナム。ショートパスからスペースを作られてファウルで後手を踏む。ニューカッスルがギアを下げても、ペースが引き戻されることはなかった。

 ロリス→フォースターという不穏な交代からスタートした後半も試合は緊張感からは縁が遠い展開に。それでも意地を見せなければいけないトッテナムは左サイドの裏抜けからチャンス。抜けたケインに対して、シェアが雑な対応をしたせいであっさりと出し抜かれてしまい、追撃弾を許す。

 リードをしているチームにとって、一度緩んでしまったネジを巻き直すことは難しいのだろう。強度が上がらないニューカッスルはここから徐々にトッテナムの攻撃を受け止める時間が増えるようになる。

 受ける場面が増えてきたことでネジを巻き直したいニューカッスル。最善の策はやはりフレッシュな交代選手を入れることだろう。その効果はテキメン。交代早々にアルミロンとウィルソンが仕事を果たし、試合は再び5点差になる。

 この得点でトッテナムの交戦ムードは鎮火。残り時間は結果に対して心を整える時間に。チャレンジャーのトッテナムを一蹴し、CL出場に向けた足場固めに成功したニューカッスルだった。

ひとこと

 4バックをこのスカッドでやるのはあまりにもステッリーニは無謀すぎた。

試合結果

2023.4.23
プレミアリーグ 第32節
ニューカッスル 6-1 トッテナム
セント・ジェームズ・パーク
【得点者】
NEW:2′ 9′ マーフィ, 6′ ジョエリントン, 19′ 21′ イサク, 67’ウィルソン
TOT:49′ ケイン
主審:デビッド・クーテ

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