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「Catch up J1 League」~2023.9.16 J1 第27節 北海道コンサドーレ札幌×湘南ベルマーレ ハイライト

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一気に局面を進めた先制点で逃げ切り成功

 立ち上がりは浅野のカットインからのチャンスメイクでスタート。札幌は勢いを持って入った立ち上がりとなった。プレッシングにおいてもオールコートマンツーといういつものスタイルで湘南を迎撃していく。

 湘南はこのプレスに対して、馬渡を使いながら冷静に対応。フリーマンとなった馬渡からボールを前線に当てるなど、マンツーに対してボールを逃がすことはできていた。その一方で前線にボールをキープする力がなかったのも事実である。

 よって、自陣からの地道なパスよりも一気に長いグラウンダーの縦パスから大きく前進する形の方が湘南にとっては有望。特に札幌はボールをロストした直後の陣形が乱れているケースが多いので、一発で縦につけることができれば、大きく局面を進めることができる。

 逆に札幌は定点攻撃でも手ごたえを見せることができていた。バックラインがひし形になるいつもの形から、サイドを軸にボールを運んでいくと、クロスを主体にエリア内に迫っていく。左サイドは積極的な攻め上がりを見せる中村の攻撃参加、右サイドは大きなサイドチェンジの受け皿になったルーカス・フェルナンデスのアイソレーションからドリブルを仕掛けて打開を図る。

 湘南はできるだけ同サイドに閉じ込めながらの守備を志向していたが、やや閉じ込める力は弱くなっているように感じる。大きなサイドチェンジからルーカスに届ける形を多く作られる形はあまり望ましいものではなかったはずだ。

 共に存在する攻め手から先手を奪ったのは湘南。トランジッションから縦パスで攻撃のスイッチを入れたのは奥野。何度も見られた縦に一気に局面を進めるパスから最後はその攻撃に後方から追いついてきた平岡が決めて試合を動かす。

 後半の頭は非常にオープンな展開で両チームともゴール前のシーンが増えていた立ち上がり。平岡にはこの日2点目を決めるチャンスが訪れたが、ネットを揺らすことができない。

 縦に早く中盤がないような展開が続く後半。気になったのは積極的にプレスに出ていく湘南の中盤を割とあっさり札幌がかわしていたこと。湘南のフィルター性能が足りないのか、あるいは札幌の剥がしが絶好調なのかはわからないが、とにかく湘南は中盤の守備網を簡単に通過される場面が増えた。

 終盤になるにつれて湘南はラインをさげつつ、札幌にボールを持たせる形で対応。左右のWBを軸にクロスを使いながら札幌はゴールに迫る。湘南も88分にカウンターから決定的な2点目を決めるチャンスがあったが、ホルダーに対して周囲のサポートの動きが全くかみ合わず、チャンスをフイにしてしまう。

 それでも終盤に大野をバックラインに追加するなど、降りかかる札幌の攻撃に対して後方をテコ入れすることで解決を図った湘南。辛くも逃げ切り勝利に成功し、残留争いにおいて大きな勝ち点3を手に入れた。

ひとこと

 湘南にとってなによりも勝利が重要なのは確かだが、やはりちょっと中盤の守備性能の低さは気がかりである。

試合結果

2023.9.16
J1 第27節
北海道コンサドーレ札幌 0-1 湘南ベルマーレ
札幌ドーム
【得点者】
湘南:42’ 平岡太陽
主審:今村義朗

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