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「Catch up UEFA Champions League」~2023.9.20 UEFAチャンピオンズリーグ グループA 第1節 バイエルン×マンチェスター・ユナイテッド~

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返せども返せども背中は大きくならず

 リーグ戦では今季初のホームでの黒星を喫してしまっての連敗。前線とバックラインは離脱者が止まらず、マンチェスター・ユナイテッドはスカッド的にもコンペ的にも苦しい序盤戦を過ごしているといえるだろう。そうした中でのCLの開幕戦はバイエルンのアウェイに乗り込むという苦しいスケジュールとなっている。

 ユナイテッドはブライトン戦で行った4-3-1-2をいったん封印。オーソドックスな4-2-3-1に回帰する。立ち上がりのユナイテッドはバイエルンを攻め立てるスタートに。ペースを握ったのはプレッシングである。CFのホイルンドがCBを監視し、WGはSBを外さないように監視する。

 右のSBであるライマーは時折ラッシュフォードの背後を取ることはできていたが、そこからケインを使ってのサイドチェンジや同サイドの裏抜けはユナイテッドの中盤の守備がカット。高い位置からボールを奪うと、ユナイテッドはカウンターから素早く攻撃に転じる。序盤は勢いを持ったユナイテッドの攻撃にウルライヒがセーブをする。

 バイエルンは20分付近からライン間のムシアラのターンの前進で加速。押し返す手段を徐々に持てるようになっていく。左サイドではミンジェの持ち上がりも光っており、こちらのサイドでユナイテッドは押し込まれることに。

 するとバイエルンはサネのミドルからあっさりと先制。本人も試合後のコメントで認めている通り、このゴールはオナナのセービングの甘さがあったところは否めない。

 さらにバイエルンはすぐに追加点。左サイドでパワーあふれる持ち上がりを見せたムシアラが相手を引き付けると、フリーになったグナブリーが2点目を仕留める。

 失点を重ねることでユナイテッドの勢いはみるみる失われるように。ホイルンドへのロングボールや、エリクセンの大外移動など有効から前線のメソッドも徐々にみられないようになっていく。

 後半の頭、勢いを戻したいユナイテッドはホイルンドへのロングキックを再び軸に据えて、ダイレクトな展開を作り出していく。バタバタした流れになると、この状況を生かすようにホイルンドは加入後初ゴールを決める。

 しかしながら、バイエルンはすぐに反撃。エリア内でエリクセンのハンドを誘発すると、これをケインが決めて再びリードは2点に広がる。勢いを持続できないユナイテッド。前線の面々はガス欠気味になりダイレクトな展開には先が見えないように見えなくなる。膝に手をつくホイルンドや動きが遅くなるラッシュフォードを引っ張らざるを得ないのが、今の前線の層の薄さである。

 70分を境に下がった試合のテンションを巻きなおしたのはカゼミーロ。88分のゴールで再び1点差に迫り、勝ち点の可能性を復活させる。しかし、その可能性が持続したのはわずかに4分。エリア内でリンデロフから逃れたテルが再び2点差をキープする。

 95分に再びカゼミーロが得点を奪い、1点差に詰め寄るが反撃もここまで。追いかけても追いかけても追いつかないバイエルンの背中をユナイテッドは最後まで捕まえることができなかった。

ひとこと

 前線とIHの頭数が足りていない状況なので重ためのミス絡みの失点でリードを広げられる状況はユナイテッドにとって頭が痛かったはずだ。

試合結果

2023.9.20
UEFAチャンピオンズリーグ
Group A 第1節
バイエルン 4-3 マンチェスター・ユナイテッド
フースバル・アレナ・ミュンヘン
【得点者】
BAY:28‘ サネ, 32’ グナブリー, 53‘(PK) ケイン, 90+2’ テル
Man Utd:49‘ ホイルンド, 88’ 90+5‘ カゼミーロ
主審:グレン・ニーベリ

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