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「Catch up UEFA Champions League」~2023.10.24 UEFAチャンピオンズリーグ グループB 第3節 セビージャ×アーセナル~

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命運を分けた前半のラストプレー

 監督交代を経て初陣でマドリーから勝ち点を奪ったセビージャ。週末にチェルシー相手に内容に乏しい引き分けをしてしまったアーセナルにとっては嫌な相手と言えるだろう。

 セビージャの形はマドリー戦とほぼ同じ。保持では中盤が3センター気味になり、非保持においてはラキティッチが1列前に出ていく4-4-2に変形する。

 アーセナルは受け渡されるアンカーのジョルジーニョをフリーにするためのパスワークにフォーカス。いつもよりもアンカー役は中盤にとどまるケースが多かった。相棒となるのはライスと冨安のケースが半々という形で隣に立たない方は1列前のマルティネッリの内側のサポート役となる。

 冨安のパフォーマンスは淀みないものだった。左サイドの関係性自体はストレスがないものだったように思うし、トランジッション局面では深さを作るパスを前線に供給もしていた。非保持のマッチアップは当然問題がないし、上々の先発出場と言える出来である。

 その一方でジンチェンコの不在を感じる部分もあった。ジョルジーニョをフリーにするところまでは割と簡単にいくのだが、その割には時間をうまく前に送れている感じがしない。細かいスペースを繋ぐようなミクロなスペース感覚を持っている相棒がこの日のジョルジーニョにはいない感じがして、そこはおそらくジンチェンコがこれまで補ってきた部分なのだろうと思う。

 ジョルジーニョから先のパスワーク、そしてジョルジーニョをフリーにするためのパスワークの両方でアーセナルはミスが少しずつ見られるように。ラヤは毎試合必ずビルドアップで相手に渡す場面があるのは気になるところ。セビージャはトランジッションからチャンスを作っていく。

 自陣深い位置からのビルドアップの際にはセビージャはゆったりとボールを持つ。GKを絡めつつ、アンカーのスマレは最終ラインに出たり入ったりの枚数調整。アーセナルはライスが列を上げてのプレスにトライしていたが、この枚数調整のせいでなかなか前からプレスがかからなかった。

 とはいえ、セビージャのビルドアップもなかなか相手の穴を利用しての前進というところまではいかず、プレスを外して敵陣に入り込むというところまで。サイドからのSH-SBの縦関係を使ったクロスにはアーセナルが問題なく対応する。

 アーセナルのクオリティで気になったのはカウンターの精度のところ。自陣の深い位置から前線の選手がスペースがある状態で駆け上がれるシーンはちらほらあるのだが、シュートに辿り着くまでに潰されてしまう。特にサカとウーデゴールはコンディションが上がってきていない印象を受けた。

 両チームともチャンスが少ないしまった展開となった前半。終盤はややアーセナルのミスを起因としたセビージャのチャンスが多い流れに。だが、前半のラストプレーでアーセナルはこれをひっくり返すことに成功。不発が続いていたカウンターをジェズスがつなぎ、最後はマルティネッリが仕留めて前半のラストプレーで先行する。セビージャにはその前の攻撃のフェーズでオカンポス起点の攻撃がうまくいきそうな気配もあっただけに、両チームにとっては大きなワンプレーとなった。

 後半頭、アーセナルが保持をまったりと行うスタート。セビージャは前半に比べてもやや奪うポイントがぼやけている感じがあり、ずるずると自陣に下がってしまう場面が多かった。

 ライン間から無理なく前進ができるようになったアーセナル。セカンドボールをあっさり奪った流れからジェズスが左サイドを1人で切り裂いて追加点をゲットする。

 先制以降もアーセナルペース。サカとウーデゴールのややコンディションが落ちている感じは気にかかるが、それ以外は落ち着いて試合を進められていた。

 セビージャは選手交代から2トップにシフト。クロスを上げるポイントを右サイドに集約。時には左に移動したオカンポスもこちらのサイドに流れる場面も見られるように。2トップならば、相手を剥がせないままのハイクロスでもそれなりに効くこともあり、一時的に主導権を握る。

 アーセナルは4-4-2→5-4-1と段階的に後ろの枚数を増やしながら落ち着いて対応。終盤にトロサールがファンルに対応していたところから終盤は怪しさも見せたが、ライスと冨安の安定感は左サイドをプロテクト。時折危ないクロスはあったものの、ラヤを軸にアーセナルは逃げ切りに成功する。

 アウェイでの大きな勝ち点3を積み上げたアーセナル。他会場の結果次第では最短で次節にも突破が決まることとなった。

ひとこと

 スカッドは揃っているのだが、少し調子のいい選手と悪い選手のばらつきは気になるところではある。まぁ、この時期にピーキングをする必要はないので冬以降にコンディションを上げることができれば心配はないのだけども。

試合結果

2023.10.24
UEFAチャンピオンズリーグ
Group B 第3節
セビージャ 1-2 アーセナル
エスタディオ・ラモン・サンチェス・ピスファン
【得点者】
SEV:58′ グデリ
ARS:45+4′ マルティネッリ, 53′ ジェズス
主審:グレン・ニーベリ

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