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「Catch up UEFA Champions League」~2023.8.22 UEFAチャンピオンズリーグ プレーオフ 2nd leg PSVアイントホーフェン×レンジャーズ~

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またしても忘れたころのルーク・デ・ヨング

 タイスコアでホームでの2ndレグを迎えたPSV。レンジャーズとの本戦の1枠を争う最後の90分に臨むことになる。

 ボールを持ったのはPSVの方。レンジャーズは1stレグに比べると、高い位置からのプレッシングに対しては慎重。4-2-3-1をベースにサイドと中央をバランスよく配置し、キック&ラッシュのスタイルは控えめとなっていた。

 押し込まれる機会が多い分、レンジャーズはSHが奮闘。右サイドのシフエンテスの抜け出しや、左サイドのマトンドの反転など、自陣の深い位置からもボールを敵陣に運んでいた。中央ではデセルスも裏抜けのアクションを見せるなど、前線の動きは立ち上がりから活発だった。

 PSVはレンジャーズの2トップの外にビルドアップ隊を立たせる形で大外からパスワークの循環を狙う。レンジャーズはSHやSBのサイドへのスライドでの対応が遅れることもあったが、大きな懸念にはなりにくかった。3-2-5気味の可変から動かしていきたいところだが、レンジャーズの同サイドへの圧縮に対してなかなか有効打を打てない状況が続く。

 それでも1stレグのように徐々にレンジャーズが前に出ていく時間を削っていくと、PSVは左サイドから変化をつけた攻撃を見せるようになる。例えば、デストのインサイドのドリブルでCBのゴールドソンを釣りだして外のラングからのクロスで決定機を作るなどは3-2-5らしい見事なつっかけ方だったといえる。

 すると、左サイドを軸とした攻撃は前半のうちに結実。ラングを中心に左サイドから組み立てていくと、最後はフェールマンの折り返しからサイバリがゲット。前半のうちに流れを掴む先制点を手にする。

 後半、デセルスのポストからダイレクトな展開で逆転を狙うレンジャーズ。PSVも後半頭は勝負時と踏んだのだろう。ハイプレスから決め切る形でエネルギーを使っていた。

 試合の大きな流れを決める1点を決めたのはPSV。右のティーゼからファーのルーク・デ・ヨングにクロスを送り、最後はサイバリが2点目をゲット。重要なゴールで点差を2点に広げる。

 レンジャーズも交代で入ったラマースのラインブレイクから追撃。72分のミドルなど、試合全体を通してもラマースはいいジョーカーとして機能した感がある。

 しかしながら、1stレグと同じく行けると思った矢先にレンジャーズに立ちはだかったのはルーク・デ・ヨング。セットプレーからあっさりとゴールを奪い、再び2点にリードを広げる。

 このゴール以降、レンジャーズが再び流れを取り戻すことはなかった。最後の5失点目はゴールドソンの心の折れるようなミスで完全に終戦。終わってみれば大差がついたこの試合。ホームで地力を見せつけたPSVが本戦の切符を手にした。

ひとこと

 忘れたころのルーク・デ・ヨングがホームでもアウェイでも炸裂したのはなかなかに恐ろしい。

試合結果

2023.8.30
UEFAチャンピオンズリーグ
プレーオフ 2nd leg
PSVアイントホーフェン 5-1 レンジャーズ
PSVスタディオン
【得点者】
PSV:35′ 53′ サイバリ, 66′ ルーク・デ・ヨング, 78′ フェールマン, 81′ ゴールドソン(OG)
RAN:64′ タヴァルニエ
主審:サンチェス・マルティネス

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