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「Catch up Premier League」~Match week 34~ 2021.4.30-5.3

目次

①サウサンプトン【15位】×レスター【3位】

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■割り切りに苦戦するも…

 高い位置から積極的にプレッシングに行くのはCL出場権を確実なものにしたいレスター。サウサンプトンに対して前線から圧力をかける。サウサンプトンはアームストロングを列落ちさせながらバランスをとろうとするが、ボールロストからヴェスターゴーアがボールをロストして早々に決壊。前半からサウサンプトンは10人で戦う羽目になる。

 しかしながら、ここからのレスターがピリッとしなかった。割り切って自陣を固めるサウサンプトンにU字ポゼッションを繰り返すばかり。CBの持ち運びはろくにサウサンプトンの中盤を引き出すことが出来ず。サウサンプトンはカイル・ウォーカー=ピータースの運びから剥がす場面を作ったりなど見せ場もある程度作ることが出来た。ハーフタイムにCBを削って前線にメンバーを投下したことは妥当だろう。ロジャーズは割といつも優秀である。

 マディソンとペレスを併用することで間を突く役割と外から狙う役割を両方を置く配置にしたこともレスターにできる限りの改善だったようにおもう。しかし、ディアロの投入と共にサウサンプトンら後半に勢いを取り戻す。息を吹き返したサウサンプトン相手にレスターはファウルで止める場面が目立つようになる。セットプレーで押し込むスキを与えるとPKを与えたのは絶好調のイヘアナチョだった。

 チームを追い込んでしまったイヘアナチョだが、自らチームを救えるほど好調なのはまだ救いである。直後にエバンスの同点ゴールをアシスト。ここ数試合はエリア内だけでなく、外から揺さぶる部分でも貢献を見せているのは間違いない。10人の相手には勝ち点1は大いに不満だが、最悪の結果は回避。この1ポイントをチャンスを逸したとみるか、何とか積み上げたとみるかはこの後のシーズンの過ごし方次第となるだろう。

試合結果
サウサンプトン 1-1 レスター
セント・メリーズ・スタジアム
【得点者】
SOU:61′(PK) ウォード=プラウズ
LEI:68′ エバンス
主審:ロベルト・ジョーンズ

②クリスタル・パレス【13位】×マンチェスター・シティ【1位】

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■ついにリーチ。レジェンドがあと一歩まで押し上げる

 クリスタル・パレスは前節にわりかしうまくいった4-1-4-1にリトライ。インサイドハーフのエゼとリーデヴァルドというファンキーなコンビはマンチェスター・シティ相手にも継続である。見ていて気付いたのだが、守備においてはリーデヴァルドよりエゼの方ができるんだなと。本来のポジションは前だけど、エゼの方が無駄に持ち場を動かない。

 逆に言えばリーデヴァルドは無駄に持ち場を動いてしまうということである。マンチェスター・シティの狙い目はここ。リーデヴァルドの裏でアグエロが受けることでシティの攻撃はスイッチが入る。だが、普段はサブが多いユニットのこの日のシティはここから先に行き詰まる。スターリングやアグエロはなかなか積極的なシュートの選択ができず、チャンスを逸してしまう。

 ボールを引っかけると、クリスタル・パレスはカウンターへの移行。この辺りのスムーズさはさすがで、ザハに前を向かせる!という部分に迷いなく行けるのはこのチームの強みである。それがまた弱みでもあるのかもしれないけども。ただ、こちらもフィニッシュワークの不安定さはシティと同様。ゴールをこじ開けるには至らなかった。

 クリスタル・パレスの重いブロックを動かすのに前半は苦労したシティ。だが、ブロックの手前のボールホルダーへのケアが甘いことを後半は積極的に利用。フェルナンジーニョからの対角パスで徐々にパレスを押し下げる。

 最終的に仕上げを決めたのは今季は苦しむレジェンドのアグエロ。ラポルトを起点にジェズスがニアに走り抜けたことでラインを押し下げた間のスペースからアグエロらしい強烈なゴールをぶち込む。

 間合いがほぼなく生まれた追加点はそれまでパレスがプロテクトしていた中央をあっけなくかちわったもの。長年チームを引っ張った10番が生み出したヒビから一気にペースを握り勝利までたどり着いたシティ。栄冠まではあと一つだ。

試合結果
クリスタル・パレス 0-2 マンチェスター・シティ
セルハースト・パーク
【得点者】
Man City:57′ アグエロ, 59′ トーレス
主審:デビッド・クーテ

③ブライトン【17位】×リーズ【9位】

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■今日は仕上げもウェルベック

 リーズの前からのプレッシングがブライトン相手に通用するか?という部分がこの試合における第一の注目ポイントである。結果から言うと、ブライトンのボール保持がリーズのプレッシングを上回った試合といってよさそうである。

 リーズの守備は方向をうまく規定することで予測を立てつつ、相手のビルドアップを袋小路に追い込むパターンが多い。しかし、ブライトンは前線の動きを非常に活発にすることで、リーズの守備陣に対してついていくか?それとも受け渡すか?の選択を迫るのが上手かった。特に左のCFのウェルベックはこの部分で効いていた。

 それでも点が入らないやん!というのがブライトンの常なのだが、この日はその部分もリーズがエスコート。PA内とは思えないアリオスキの強引なタックルで、PKという最上級の得点機会をブライトンに与えてしまうことに。さすがにここはグロスが仕留めることに成功する。

 リーズの攻撃はフィリップスの不在が尾を引いており、撤退の早いブライトンに対して手早く縦横に展開することができない。したがって、敵陣に押し込んでからの人数の多いブロック守備をさばかなければいけない状況が頻発。いつもに比べて相手ゴールに迫る機会を得ることができなかった。ブライトンもそれをひっくり返し相手ゴールに迫るが、いつものようにシュートは枠をポンポン外れていく。

 終盤に試合を決定づけたのはウェルベック。崩しは完璧だが、ゴールは決まらないというここ数試合のうっ憤を晴らす追加点で勝負あり。17位のチームは最近尻に火が付いて勝利を挙げがちだが、ブライトンもその例にもれず。一方のリーズは2失点目の後のビエルサがめちゃめちゃ椅子に八つ当たりをしていたように、フラストレーションがたまる試合となってしまった。

試合結果
ブライトン 2-0 リーズ
アメリカン・エキスプレス・コミュニティ・スタジアム
【得点者】
BRI:14′(PK) グロス, 79′ ウェルベック
主審:クリス・カバナフ

④チェルシー【4位】×フルハム【18位】

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■前線がきっちり仕事、視界良好なチェルシー

 残留に向けたわずかな望みにかける意気込みを感じる立ち上がりだった。フルハムは前から積極的なプレッシングをかける。チェルシーのビルドアップをせき止めるにはまずはバックラインへの圧力から!という定石通り、序盤から前線は高い位置での守備を行う。

 しかし、チェルシーはこれを10分も経たずにひっくり返す。キーになったのはこの日CHで起用されたマウント。やや動きが少なめな前線の組み合わせを補うように顔を前線に出す役割から先制点をアシストする。

 先制点を取られたが、フルハムのプレスは悪かったわけではない。マウントを高い位置に上げるのはチェルシーにとって一長一短。相棒のマウントとの距離が遠くなることで、ビルドアップにおけるギルモアの負荷が高く、フルハムのプレスが効く場面も多かった。

    加えて、カウンターの際はフィルターとなるCHの片方が留守になることもしばしば。普段よりも少ないタッチで今季序盤のような軽さを見せるフルハムの攻撃はチェルシーに対して効果的。推進力のあるザンボ=アンギサとオフザボールの動きにキレを見せるロビンソンを軸にチェルシーを脅かす場面もあった。

 しかしながら、得点が入らない状況が続くと徐々にフルハムの攻撃はトーンダウン。オフザボールの動きが減り、チェルシーのDFラインの揺さぶりが甘くなっていくと、だんだんと一撃必殺の裏パスを引っかけることでカウンターを食らうようになる。

 決定的だったのはチェルシーの追加点。ヴェルナーの技ありのラストパスからハフェルツが試合を決める決定的なゴールを奪う。ヴェルナーは前節に続き止まって受ける状態から仕事をしてみせた。

 CLを考慮し、メンバーを落としつつ結果を得る両にらみに成功したチェルシー。4位争いのライバルたちにプレッシャーをかける勝利を挙げることに成功した。

試合結果
チェルシー 2-0 フルハム
スタンフォード・ブリッジ
【得点者】
CHE:10′ 49′ ハフェルツ
主審:ケビン・フレンド

⑤エバートン【8位】×アストンビラ【11位】

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■エースの不在をダイナミックに乗り切る

 多国籍の外国人選手や監督が流入してもプレミアらしさというものは脈々と受け継がれているんだなと感じることが出来る試合だった。とにかくトランジッションが多く、ボールがひたすらピッチを行ったり来たりするダイナミックな展開になった。

 エバートンはこういう展開はそもそも得意である。とりわけ、前でボールを収められるキャルバート=ルーウィンと間延びしたピッチを気持ちよく泳ぐことが出来るリシャルリソンは優秀。前節ミスをしまくっていたコンサは今節もキャルバート=ルーウィンに上からぶん殴られるような仕打ちを受けていた。かわいそう。

 そうなると、グリーリッシュのいないアストンビラにとっては後手を踏む展開になりがちに。かと思いきやこの日のアストンビラの抵抗はお見事。ハイプレスでエバートンの保持に真っ向から勝負する。その結果、ハイプレスからワトキンスがホルゲイトのミスを誘い先制点をゲットする。しかしながらすぐさま攻撃を返すエバートン。CKからファーサイドでフリーになったキャルバート=ルーウィンが叩き込んで見せた。

 だが、内容的にはアストンビラの方が上積みがあったように見えた。エバートンのプレッシャーを長いボールで幅を使いながら回避していなしつつ、間のスペースをつく動きも。ワトキンスのポストはもちろん、後半に目についたのはトラオレのトリブル。間の管理が甘いエバートンの守備の隙間で暴れまわった。勝ち越しゴールはこのトラオレのドリブルでの横断がエル・ガジの決勝ゴールをおぜん立てした。

 徐々にキャルバート=ルーウィンとリシャルリソン頼みの前進でレパートリーがじり貧になったエバートン。エース不在の状況が長く続いたアストンビラは前進の引き出しの部分でエバートンを上回った。真っ向勝負の結果は両者の内容を正確に反映したようにおもう。

試合結果
エバートン 1-2 アストンビラ
グディソン・パーク
【得点者】
EVE:19′ キャルバート=ルーウィン
AVL:13′ ワトキンス, 80′ エル・ガジ
主審:シモン・フーパー

⑥ニューカッスル【16位】×アーセナル【10位】

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■収穫と不安の伴う勝利

 ビジャレアルに敗れ、ついに尻に火がついてしまったアーセナル。少しでもビジャレアル相手に役に立つエッセンスをニューカッスル相手のこの一戦で習得しておきたいところである。

 試合開始直後にその収穫は見られた。それはダビド・ルイスのフィード。マルティネッリへの逆サイドへの対角のパスはトーマス以外に局面を大きく動かせる展開がなかったアーセナルにとっては待ちに待った大きな武器。先制点もルイスのパスに合わせた同サイドのベジェリンの抜け出しで相手のラインを押し下げた状況からだった。が、その頼みのルイスは負傷。辛すぎるだろうが。

 ビジャレアル戦で見られた中盤の間延びは相変わらずで、非保持時においてのドリブルはニューカッスルの反撃の手段になっていた。アーセナルとしてはセバージョスがサイドに流れるものの、攻撃面でのその恩恵を十分に受けることができない状況のままで守備のデメリットだけをもろに受けることになった。

 マルティネッリ自身の好調とオーバメヤンにゴールが生まれたことはプラス材料。しかし、左サイドの連携とネガトラはこの試合でも怪しいし、プレスに関してはほぼ参考にならなかった。最大の収穫であるルイスは負傷。勝利はうれしいが、やや不安も残るものになった。

試合結果
ニューカッスル 0-2 アーセナル
セント・ジェームズ・パーク
【得点者】
ARS:6′ エルネニー, 66′ オーバメヤン
主審:マイク・ディーン

⑦トッテナム【7位】×シェフィールド・ユナイテッド【20位】

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■繰り返される対ノースロンドンへの過ち

 立ち上がりからトッテナムが押し込む展開になった。相手のプレッシャーが弱い最終ラインは左右に振りながらシェフィールド・ユナイテッドを自陣に釘付けにする。トッテナムのバックスはこの部分で優れているとは思えないが、彼らにもこれだけ余裕があれば、自在に左右に振れるくらいのスキルはある。

 ただ、出ていったら出ていったで苦しいのがシェフィールド・ユナイテッドの現状。自陣での引きこもりにしびれを切らし、中盤が飛び出してしまうことが逆に陣形に穴をあけてしまうという同じノースロンドンであるアーセナル戦でやらかした失態の焼き直しである。

   先制点は大外を噛ませて中盤でフリーになったロチェルソを起点としたもの。最後はオーリエが裏に走るベイルへのロブパスという珍しい形でフィニッシュ。時間はかかってしまったが、完璧に崩した得点となった。

 苦しくなったシェフィールド・ユナイテッド。しかも、押し込んだら押し込んだでいいかといわれるとそういうわけでもないのが彼らのの辛いところ。仮に押し込むところまで行ったとしても結局やり切らなくてはひっくり返されてしまう。むしろ、そっちの方がトッテナムの得意分野。見慣れない1点目の形とは逆に、あっさりと取ることが出来た2点目は彼ららしいロングカウンターが刺さった形である。

 この試合でのシェフィールド・ユナイテッドはCL争いに後方から食らいつくトッテナムの引き立て役に。終盤はいなしつつ、トッテナムにとってはベイルのハットトリックなどメモリアルな勝利を決めることが出来た試合となった。

試合結果
トッテナム 4-0 シェフィールド・ユナイテッド
トッテナム・ホットスパー・スタジアム
【得点者】
TOT:36′ 61′ 69′ ベイル, 77′ ソン
主審:アンドレ・マリナー

⑧ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン【19位】×ウォルバーハンプトン【12位】

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水浴びまでに決着はつかず

 5-3-2で後ろを重めに入ったウェストブロム。入りはそこまで悪くなかったように思う。WBを使って左右の振りはできており、幅を使いながらも前進も悪くなかったし、ピッチの中央においてはディアーニュとペレイラがドリブルで進むこともできていた。

    後ろを重くする意味がどこまであったか?といわれると微妙なので、30分過ぎの交代も理解できないものではないが、前半に交代するチームという額面通りに受け取るほど、この日のウェストブロムがうまくいっていないわけではなかったように思う。ちなみにアジャイは今日も軽率。蹴りだせばいい場面で無駄にキープをして、決定的なピンチを迎えていた。

 一方のウルブスの方が苦戦が如実に。トラオレのロングボールが最も有効な攻撃の手段ではあったが、それ以外の部分がなかなか見えてこない立ち上がり。次点で輝いていたのはヌーリのカットインからのチャンスメイクだろうか。したがって武器が左サイドに集結していたウルブス。だが、それぞれの武器はどこか独立しており。左サイドの連携から1+1が3になるような状況は生み出せていなかった。

 そんな中で入った右サイドをつかった連携から先制点を得ることが出来たのはこの試合の後ろに向けた光明になりうる。オタソヴィー、ヴィチーニャという今季出場機会が少ない選手からシルバへのフィニッシュは今後報われてほしい要素が詰まっている。

 ウェストブロムはすぐに追いつく。左の大外から最後はディアーニュ。せっかくとった先制点をあっさり捨てたことが自明な緩い対応になってしまったウルブスにとっては非常に残念だった。

 試合はどちらのものになっていくか?というのはわからない状況で迎えた終盤だったが、ここに来てやってきたのは豪雨。水こそ浮き上がってこないが、ボールは止まるしスライディングは水浴びみたいになってしまい、スポーツとして一変してしまっている。

 終盤はボールをどこまで遠くに蹴り飛ばせるかという別の競技に終始していた感のある一戦。若干勝負どころではなくなってしまったかもしれない。

試合結果
ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン 1-1 ウォルバーハンプトン
ザ・ホーソンズ
【得点者】
WBA:62′ ディアーニュ
WOL:45+2′ シルバ
主審:ポール・ティアニー

⑨バーンリー【14位】×ウェストハム【5位】

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■『もっとパワー』を退けたハマーズ

 ここにきてザ・バーンリーというパワーこそサッカー的な手法が輝きはじめ、終盤戦に存在感を発揮し始めたバーンリー。だが、この試合ではロングキックのパターンがハマらずに苦戦し、前進もままならない状態に。

 逆にこの長いボールを使った前進をバシバシ決めていたのは相手のウェストハムの方。アントニオの推進力でいったん行けるところまで行ってみるやり方は効果がバツグン。バーンリーに対して機会でも崩しの質でも上回る状態になっていた。

 パワーで上回られてしまったらどうするか?とバーンリーに問えば、おそらく『もっと強いパワーで頑張る』と返ってくるだろう。先制点のPKを得た場面のウッドの脅威的な粘りはまさに執念。長いボールをスペースに出すことによって、落下点に先に入り込み有利なポジションをとるウッドのスキルはさすがで、前節のハットトリックの好調の流れが継続していることがうかがえる。

 ただ、この根性論で何とかならなかったのが守備。もといアントニオである。まずはクロスに合わせるパワーの部分であっという間に違いを見せて追いつくと、2点目はスペースでの駆け引きで完全に出し抜いたものだった。

   行き来する展開を支配するにはうってつけのアントニオの存在がもたらす部分は大きかった。ウッドが根性でこぎつけた先制点の場面以降も、機会と質で上回り続けたウェストハムが順当な勝利を収めた。

試合結果
バーンリー 1-2 ウェストハム
ターフ・ムーア
【得点者】
BUR:19′ ウッド
WHU:21′ 29′ アントニオ 
主審:アンソニー・テイラー

  おしまいじゃ!

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