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「Catch up U-23日本代表」~AFC U-23アジアカップ 2024.4.25 準々決勝 日本×カタール~

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落ち着きの右サイドから数的優位での反撃構築

 五輪出場に向けて負ければ終わりのトーナメントに突入。負けたチームには即パリへの扉が閉ざされるという準々決勝で日本が立ち向かうのはカタールである。

 立ち上がり、様子見のロングボールから日本は先制点をゲット。細谷に向かったロングボールをきっかけにファドララのバックパスミスを拾った山田が左足を一閃。ミドルシュートを撃ち抜いてあっという間に先行した。

 追いかける立場になったカタールは前からプレスにくる。だが、完全なマンツーと言えるかどうかは怪しいところ。2トップが日本のCBに対してプレスのスイッチを入れるが、WBがWGを監視する形で後方では数的優位を確保した状態で前だけプレスにいく。

 むしろ、日本の4-4-2の方が守備時に後方の同数を受け入れているように見えた。それを利用したのかカタールのCBは特にプレッシャーがかかっていない状況でも前にボールを蹴っていく。

 ロングボールは序盤はあまり効いていなかった感じのカタールだが、それでも繰り返していく。すると関根めがけたロングボールから起点を作って同点に。左右に揺さぶったところから、右サイドからの完ぺきなクロスをアルーラーウィーが押し込んで試合を振り出しに戻す。

 しかしながら、カタールにはアクシデント。GKが細谷へのキックで一発退場に。これで5-4-0で引きこもることを決めたカタール。日本はこの数的優位がすぐに有利に働くことはなく戸惑いながら崩しの手段を見出せない展開に。試合自体もファウルが嵩み、カタールの思うように時間を進められる展開となった。

 後半、藤尾を入れて4-4-2に移行した日本。カードをもらっていたとはいえ、松木を下げたというのは大勝負と言えるだろう。

 ハーフタイムを経て日本は攻略の仕方をそれなりに整理したようだった。崩しは右サイドが中心。山田のインスイングのクロスと縦に進む関根のマイナスのグラウンダークロスを使い分けながら勝負を仕掛けていく。関根は高さ勝負のクロスを上げても意味がないことがわかっていたのか、クロスを入れる前に中を揺さぶってからということが徹底できたのはとても良かった。後半早々のカタールのセットプレーのゴールは日本を動揺させるものではあったが、右サイドの崩しの落ち着きは非常に頼もしいものだった。

 サイドだけでなく藤田は中央を除くことをしていたが、レシーバーはCFが反転してシュートを狙うレパートリーのみ。より狭いスペースで前を向いてラストパスを出せる荒木待ちという感じだろう。

 カタールは以降もガーベルに合わせるセットプレーを作り続けるが、さすがに徐々に前に出ていく意欲が減退。背後を守る形にシフトする。

 素晴らしいプレースキックでの得点が刺さっていたカタールだったが、日本はこれをやり返すことに成功。山本のCKを木村が押し込むことで試合は同点となった。

 なおも攻勢に出る日本は左サイドに平河を投入。ただし、大畑とあまり繋がれている感じはなかったので、カタールは複数枚当てればそれだけで事足りる様子。やはり、右の関根のクロスがメイン。細谷がラインを引っ張ってスペースを作ったところを藤尾に合わせるという形はとにかく効いていた。藤尾もまた細谷と同じくシュートが枠をとらえなかったのだけども。

 平河、荒木といったアタッカーのゲームチェンジャーの投入をだいぶ引っ張ったこともあり、日本は後半に押し切ることができずに延長戦に。延長戦ではライン間の荒木を使った攻撃構築が攻め手に。ライン間で前を向いた荒木からのラストパスにスピードに乗った細谷が仕留めてゴール。眠れるエースの2024年初の得点でついに日本はリードを奪う。

 カタールは4-4-1にシフトして高い位置からの攻撃を増やしていく。しかしながら、その分日本もスペースがある状況に。スピードが必要なところは急いで高い位置に自らサポートに出ていき、落ち着かせるところは落ち着かせるという見事なゲームメイクだった。

 仕上げは内野。こぼれ球を詰めるところに立って4点目を手にして試合を決定づける。

 一時期はどうなることかと思われた試合だったが、最後は課題の前線の得点力が蘇ることで救われた日本。ベスト4にコマを進めて、悲願の五輪出場まであと一歩だ。

ひとこと

 バタバタしそうな展開でも落ち着いて攻撃を組み立てる日本の右サイドには感服した。

試合結果

2024.4.25
AFC U-23アジアカップ
準々決勝
カタール 2-4 日本
ジャシム・ビン・ハマド・スタジアム
【得点者】
QAT:24′ アル・ラーウィー, 49′ ガーベル
JPN:2′ 山田楓喜, 67′ 木村誠二, 101′ 細谷真大, 112′ 内野航太郎
主審:ハンナ・ハットタブ

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