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「勝てばオフが増えるチーム」〜川崎フロンターレ 個人レビュー2020-GK&DF編-

今年もこの時期だね!早速いってみよう!

目次

【GK】

1 チョン・ソンリョン

 2019年はコンディションを崩し、新井章太にポジションを奪われ、終盤はベンチを温める機会も多かったソンリョン。しかし、残留をフロントが要請したということは、当然2020年も彼にゴールマウスを託すという意志は強かったはずだ。

   それに応えるように2020年はシーズンを通して安定した活躍を見せた年である。まず2019年に見られた軽率なセービングミスが激減。加えて課題だった守備範囲の広さにおいても、素早さはないものの読みの鋭さで過去のシーズンと比べれば最も広い範囲をカバーできたといっていいだろう。

    加えて、ビルドアップへの参加頻度も向上。ミドルキックに関しては一発でチャンスになるほどの鋭さはないものの、正確につなげるレンジは確実に広くなっている。

    個人的にはこういうベテランが新しいスキルを身に付けていくのは大好き。こういう選手がいれば、若手が新しいチャレンジに躊躇することもないだろう。飛び出し、ボール出しなどミスが出やすい分野においても、あからさまなミスが少ないのもソンリョンらしい。

    2021年も無事に契約延長。憲剛がいない中、年長組としての役割もより求められるシーズンになる。苦しい展開の中の後ろからチームを鼓舞したり、しんどそうな仲間に励ましの声をかけたり、頑張っている若手選手にキューブをあげたりなどあらゆる角度からチームを支えることを期待したい。

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24 安藤駿介

    2016年以来の公式戦出場は今年もなしなし。チームが年間を通じて落ち着いてGKを固定できたということでもあるので複雑なところだけど。

    おそらく縁の下の力持ち的役割をしていたのだろうが、そんなエピソードを拾うのが例年にも増して難しいシーズン。ということで毎年恒例の尺が短くなってしまう選手あるあるのアンケート読み込みタイム。

    「遠征に必ず持って行くもの」の答えが「iPod、PSP、本」なので基本的に2世代くらい前のデバイスを使っているのだろう。もしかしたらガラケーかもしれないし、まだmixiに毎日ログインしているかもしれないし、なんなら「川崎フロンターレ大好き」みたいなコミュニティを盛り上げているかもしれない。SNSでも縁の下的なチームの盛り上げ方をしてくれていると想像すると頭が下がる思いでいっぱいですね。

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2400人くらいいました。

27 丹野研太

    C大阪からやってきた今季は第2GKとしてベンチを守り続けた。唯一の出場となったルヴァンカップの鹿島戦では安定感のあるパフォーマンスを披露。いなくなった新井を彷彿とさせるいつでも準備万端感は頼もしい限りであった。

    どうでもいいことなのだが、安藤は割と「あんちゃん」と呼ばれているイメージがあるので、そこに「たんちゃん」と呼ばれるであろう丹野が入ることで呼ばれたときに間違った方が振り向く事象が頻発したのではないかなと思ったりする。

    アンケートを見る限りは温泉が好きなようなのだが、多分このご時世じゃサッカー選手は温泉どころか銭湯にも行けないだろう。なので、丹野ファンは彼に入浴剤の詰め合わせとかプレゼントするといいと思う。個人的にはLUSHのバスボムに入っている丹野を見てみたい。

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入浴後もお肌に残るラメ入りをお勧めしたい。

40 イ・キョンテ

    藤嶋の移籍に伴い、何かと最近縁のある岡山からやってきたキョンテ。ニックネームはキョンキョンなので、オールドファンにも親しみやすくなっている。ソウル出身で2020年で来日は6年目となる。

    「子どものころにもっとやっておけばよかったトレーニング」と「子どものころに一生懸命やったトレーニング」の答えが共に「なわとび」だったのはなんでだよ!といいたくなってしまったのだが、「あなたにとってサッカーとは」という問いに「永遠なる宿題」と答えていたので、なわとびもサッカー同様彼にとって永遠にチャレンジしていくものなのかもしれない。

    「異性のドキっとする香り」に「ドルチェ&ガッバーナ」と答えているので、来年はぜひ誰もが忘れているであろう瑛人の仮装でハロウィンを盛り上げてほしい。

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   移籍の時もいきなり「川崎来ない?」ってLINE来たのだろうか。

【DF】

2 登里享平

 影のMVPとよく言われているけども、もう普通のMVPではいけませんか?そうですか。ダメですかオルンガですか。というほどの活躍をした2020年シーズンであった。

   左SBのレギュラーは年間を通してがっちり確保。最終盤こそ怪我で離脱をしてしまったが、ビルドアップで困った時のボールを引き出す動きから誰がSHのパートナーでも見事に引き立てる助演男優役としての活躍まで非常に幅広く年間を通してハイパフォーマンスを見せた選手である。数年前から激推ししていた甲斐がありました。

   私が主催している年末恒例ドラフト会議でも人気銘柄。2019年日本代表ドラフトと2020年J1ドラフトで共に1巡目指名された唯一の選手。どちらも川崎サポ以外からの指名ということで、他クラブのサポーターからの評価も高い選手である。

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   また、ジェジエウ、守田と結成した「活躍するけど得点だけはとれないトリオ」の中で唯一最後までガチでゴール決められなかった人。どの試合か忘れたけど、自分のゴールチャンスが失われたことも得点シーンで悔やんでいる姿には笑ってしまった。来季こそは得点も取れるといいね!!

4 ジェジエウ

 5月まで冷凍保存されていた2019年とは異なり、2020年は通年レギュラーとして活躍。山根がガンガン出ていけるのはジェジエウの広い守備範囲があってこそ。ということで高い対人能力とスピードで川崎の最終ラインを年間を通して支え続けた。

    そして終盤戦ではCKのターゲットとしても躍動。名古屋戦で急に点とり始めた時はびっくりしたぜ。

    時折見せる持ち上がりもアクセントになっており、2019年よりもボールスキルは向上しているといっていいだろう。しかし、大外れの日にはミスパスの連鎖が止まらなくなる一面もあった。来季はより長いレンジのパスを見せられるといいですね。

    出ている間中いつも誰かに要求しまくるダミアンとは対照的に基本的には温厚でダーティなプレーも少なく、トラブルを起こしにくい選手。ただ、最終節の柏戦では「エ!!!イマノファウルナノ!!!!」みたいな感じで珍しく感情をあらわにしていたのがかわいらしかった。

    来季はACLだ!と早々に口にしている気合の入りようなので来季も「PKジャナイデショウ!!」とか「ノボリ、オマエテントッテナクネ!」や「トウロクメイハ『ジェジウ』ジャネェヨ!!」など敵味方、放送席などあらゆる方向に感情をあらわにしながら頑張ってほしい。

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   主張強め系マスコット。

5 谷口彰悟

 新キャプテン!もちろん、今季も通年主力として安定感のあるプレーを見せ続けたのだが、鉄人・谷口といえど2020年の殺人的なスケジュールの中ではたまに休みを挟みながらのプレーとなった。そういう意味では今季入る前に連続試合出場記録が止まっていてよかったのかもしれない。休ませるのに変なプレッシャーになっちゃいそうで。

 ややポカが目立った2019シーズンと比べるとパフォーマンスは高水準といっていいだろう。ビルドアップで左があまり使えなかったり、出しどころがわかりやすかったりなど相手チームによっては狙われるときもあった。ここは来季の課題だろう。

 基本的にはクリーンな選手なのだが、途中で退場した2019年のルヴァンカップに続いて、今年もリーグの優勝決定時には退場による出場停止でスタンドから優勝決定の様子を眺める羽目に。「谷口退場はタイトルの前触れ」みたいなノリも徐々に出てきており、ちょっとしたミサンガみたいになってますねと思ってます。

 近年、クラブから重大発表が!みたいなことになると決まってサポーターの間では谷口結婚の話題になるので、いっそのこと逆に自らYoutubeチャンネルを開設して、やたら重大発表を連発するYoutuberになってほしい。「最愛のパートナー登場!」で車屋を読んできたり、「新しい人生の門出!」とか言って銀髪に再チャレンジしたり、結婚報告を今か今かと待ちわびるファンを積極的にやきもきさせてほしい。

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1週間で戻しました。

7 車屋紳太郎

 率直に言えば、イケイケゴーゴー感のあるチームの中でなかなか波に乗り切れないままシーズンが終わってしまった印象だ。登里とはだいぶ序列に開きが出てきてしまい、CB3~4番手&LB2番手という形でレギュラー争いに絡めずにシーズン終了。

    リーグ戦出場時間1215分は初めてプロでフルシーズンを戦った2015年の2030分を大きく下回る自己ワーストになってしまった。プレスに出ていく、出ていかないの判断やコンビを組んだ前方の選手を活かす部分が不完全燃焼。実質左利き不在のCBにおいての配球は貴重なものがあるが、ポテンシャルを考えればワンポイント起用はあまりにももったいない。

   さらなる過密日程で出場時間増が見込める2021年こそはまずは与えられたプレータイムで確実に貢献し、チームの中で車屋ありというところを再度見せたいところ。またしても巻き返しを狙うシーズンとなる。

      サッカー以外にも目標に「社会人としてのマナーを身に付けたい」などと答えているので「プライベートで何か恥ずかしい思いをしたのかとか、「いつか一緒にご飯に行きたい人」に谷口の名前を挙げて「え、かまってあげてよ!!」となったりなど、結構見ている方をやきもきさせるので、来季は冠婚葬祭のしきたりをばっちり学んだり、テーブルマナーを身に付けた状態で谷口とフランス料理に行くなどプライベートも充実させたいところだ。

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今年も「好きな芸能人(男性)」と「好きな芸能人(女性)」の二冠達成。

13 山根視来

 エウシーニョいなくなってしまったけどどうするねん症候群に陥った2019年を経て、2020年ようやく川崎が巡り合えたベストRSB。あーでもないこーでもないとマギーニョと馬渡を筆頭に試行錯誤を繰り返していた2019年が嘘のように、「ずっといましたけど?」くらいのすまし顔で平然とプレーする様子は非常に頼もしかった。

 リーグ戦出場時間は2700分を超えて、堂々のチームトップ。全く固定できなかったポジションにおいて1年にして確固たる地位を作り上げることに成功した。オフザボールの動きが非常に豊富であり、試合を重ねることに連結も向上。体力も無尽蔵で、終盤にPA内に突っ込んでいき、貴重な得点を決める後半でのしぶとさはまさしく湘南魂といったところだろう。

 トラップの大きさや少ないタッチでのプレースキルなど要改善点はあるが、そこは伸びしろ。エウシーニョを超える在籍期間を目指して川崎のRSBとして長年君臨し続けてほしい。

 この名前で生まれてしまった以上、ミスった時に「やーーーまーーーねーーー」といわれるのはどうしても避けられない宿命である。なので、どうせなら相手選手とぶつかるたびにジャンガジャンガを披露して、審判がカードを出しづらい空気に持ち込んでほしいところである。

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   こっち。

15 イサカゼイン

 「2020年はどうやら幅取る系のサッカーをやるらしい!でも右のワイド的な選手いないじゃん!じゃあ、きっと出番あるのでは!!」と開幕前に予想したものの大爆死。出場どころかベンチ入りすらありませんでした。なんでや。どうもSBとして育成していくようなので、2番手のマテウスすら出番がない状況を考えると仕方ない部分はある。

 実は英語を話せない系ハーフというウエンツ瑛士系の一面もあれば、結婚の決め手は「一生一緒にいれること」という三木道山的な一面もあるイサカ・ゼイン。座右の銘は「コツコツが勝つコツ」という韻踏みパンチラインが生み出せそうなところを考えるとラップもできるかもしれない。

 小池徹平の隣でギターを弾きつつ、R-指定にフリースタイルで挑めるSBという世界初のジャンルにたどり着けるかもしれない。そんな俺の成長を見てくれや才能も全部含めて。

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17 ジオゴ・マテウス

 正確なロングキックを蹴れるという前評判に偽りなし。今季の指針にもぴったり合うブラジル人を引っ張ってきたなというのが率直な感想である。SBの中ではおそらくクロスの質は一番高く、プレースキックも担当。アシストを演出できる右足からのキックはチームにとって貴重な武器になるはずだった。

 しかしながら、レアンドロ・ダミアンとエウシーニョという圧倒的な2人を除けば、近年の川崎のブラジル人はいずれもフィットに時間を要している。マテウスもまた例外ではなく、開幕からしばらくメンバー入りが難しい日々が続いていた。

    その隙に音速で山根が地位を固めてしまったためにさらに出番から遠ざかることに。5人交代制というルール変更も彼にとっては向かい風で、山村、守田、車屋と最低2ポジション以上をこなせるマルチロール勢揃いのバックスの控えの中でSB専業のマテウスに1枠割きにくくなってしまうのは仕方のないところである。

    日本で活躍するスキルは持った選手なのだが、もう日本ではプレーしないのだろうか。対人守備での軽さはややあるものの、キック精度は折り紙付きでJでも活躍は十分可能。笑った顔が少し堺雅人にも似ているので親しみやすさもピカイチ。SBに困っているそこのあなた、マテウスの獲得いかがでしょう?

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 本誌がつかんだ契約交渉の様子

26 神谷凱士

 出番がなかった大卒その2!182cmというサイズに加えて左利きでCB、SB、ボランチもできるマルチ性が魅力!だったのだけども!ベンチ入りにも間に合わなかったぜ。というかこれで「かいと」って読むのかよ。

 ビルドアップに自信があるレフティーのDFということでプレーが見れる日を今か今かと待っていたのだが、その時は2020年ではなかったようである。大卒は2年目が勝負というのが一般的にも近年の川崎的にもトレンドなのは間違いない。なので2021年は早くも勝負の年である。

 讃岐に双子の弟がいて、こちらはすでに2020年にJデビュー済み。お兄ちゃんも早く後を追いたいところだ。

 アンケートを見てみると「自慢」「尊敬する人」「家族の自慢」の3項目に「親戚にオリンピック選手がいます」と答えるなどめっちゃオリンピックマウントを取ってくるので、三笘や田中がオリンピックに出た暁には自分のことのように自慢する可能性もある。

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   近頃おすすめの双子。

   つづく!

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