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「Catch up Premier League」~2022.9.17 プレミアリーグ 第8節 トッテナム×レスター ハイライト

■バカ試合は前半だけで十分

 サンチェスが先にスライディングして置いた足にジャスティンが引っ掛けてPK。そのPKをロリスがストップし歓喜するが、ゴールラインから早く動いてしまい蹴り直しに。再びPKスポットに立ったティーレマンスがネットを揺らすというカオスな立ち上がりがこの前半を象徴していると言えるだろう。キックオフから前半の最後まで落ち着かない状況が続く試合だった。

 先制点の後、トッテナムはすぐにやり返す。降りていくトップの選手から、サイドを変えて深い位置まで侵入すると、そこからクロスを上げてレスターを殴り続ける。セットプレーの流れからクルゼフスキが右サイドのペナ角からファーに上げたクロスをケインが叩き込んで追いつく。

 レスターのセットプレー対応はなかなかに落ち着かずにバタバタ。ニアのストーンが機能しない問題は相変わらず。トッテナムの2点目はセットプレーにおけるこの問題をついたもの。ニアに入るダイアーのヘッドは見事だったが、ニアのボールに届かせようともしないデューズバリー=ホールの対応はまずいだろう。

 中盤がない落ち着きが展開にかまけて、このまま高い位置からプレスをかけて試合を決めたいトッテナム。しかしながら、ジャスティンの立ち位置を捕まえられず、ファエスの縦パスやウォードのキックなどで前に進まれてしまいトッテナムは押し込まれる。

 トッテナムはここからのリカバリーが難しい。レスターはトランジッションが上々。トッテナムが幅を取りながらのビルドアップができないこともあり、降りて受けにいくCF陣に狙いを定めたレスターはネガトラから波状攻撃を仕掛けることに成功する。

 真骨頂は同点ゴール。ウォードの驚きの切り返しからハイプレスを回避して前線にボールを送ると、マディソンのスーパーゴールが炸裂。驚異的な繋ぎとフィニッシュというアクロバティックな形から試合を振り出しに戻す。これもまぁカオス。

 同点で迎えた後半は早々に試合が動く。レスターの連携ミスをベンタンクールが掻っ攫い、一気にゴールをゲット。トッテナムがいきなり先行する。

 ここからはカウンターを中心としたソンのゴールラッシュ。ラインブレイクから、美しい軌道のシュートでゴールを重ねあっという間にハットトリックまで持っていく。トッテナムのお得意のパターンでようやくソンがトンネルから抜け出した格好だ。

 レスターは反撃したいところだが、WBの交代による手当てと5-3-2というシステム変更でコンテに手堅く修正をかけられてからは手も足も出ない形になってしまった。

 前半はバカ試合の様相を呈していたが、後半のトッテナムはバカ試合から卒業。3点目をきっかけに手堅い守備固めと鋭いカウンターを備えたソリッドなチームに変貌してみせた。

試合結果
2022.9.17
プレミアリーグ 第8節
トッテナム 6-2 レスター
トッテナム・ホットスパー・スタジアム
【得点者】
TOT:8′ ケイン, 21′ ダイアー, 47′ ベンタンクール, 73′ 84′ 86′ ソン
LEI:6′(PK) ティーレマンス, 41′ マディソン
主審:シモン・フーパー

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