Fixture
明治安田 J1百年構想リーグ 第14節
2026.5.2
FC東京(2位/7勝5分1敗/勝ち点29/得点24/失点11)
×
川崎フロンターレ(5位/5勝3分5敗/勝ち点20/得点18/失点22)
@味の素スタジアム
戦績
近年の対戦成績

直近5年間の対戦でFC東京の3勝、川崎の8勝。
FC東京ホームでの戦績

直近10戦でFC東京の2勝、川崎の8勝。
Head-to-head
- FC東京が勝てば2008年以来の川崎戦シーズンダブル。
- FC東京はダブルを達成した2008年以来初めての川崎戦連勝。3連勝になれば史上初。
- 直近9回の味スタのFC東京戦で川崎は8勝。無得点は1回もなく、この間に29得点を挙げている。
- ただし、5月開催に条件を絞れば味スタのクラシコはFC東京が連勝中、2023年と2018年に勝利を挙げている。
スカッド情報
- アレクサンダー・ショルツ
- 常盤亨太
- 長友佑都
- バングーナガンデ佳史扶
- 北原槙
- 長倉幹樹
- 小柏剛
- フィリップ・ウレモヴィッチ(前節負傷交代)
- 大島僚太(?)
- 丸山祐市(?)
- 家長昭博(右腓腹筋肉離れ)
- 谷口栄斗(左ハムストリング肉離れ)
- 大関友翔(左足関節捻挫)
- 山市秀翔(右鎖骨下静脈血栓症、右胸郭出口症候群)
- 紺野和也(左ヒラメ筋肉離れ)
- 小林悠(左ヒラメ筋肉離れ)
予想スタメン

Match facts
- 直近9試合のリーグ戦で無敗(W6,D3)
- 今季初の連勝中。4連勝になれば2021年7月以来約5年ぶり。
- 直近3試合は全て3得点以上。この間に11得点を決めている。
- 今季挙げている7勝のうち、味の素スタジアムでは2勝のみ。リーグ唯一の敗戦も味スタの柏戦。
- 今季ビハインドを経験した試合は3回だけで町田と並んで両リーグ最小。
- 佐藤恵允は今季ここまでのスプリント回数が280回で東の選手で最高回数を記録している。
- 敗れれば今季初の連敗。
- GWに連敗を喫すれば2018年以来。この時も浦和に敗れた後にFC東京に負けている。
- 先制した4試合はここまで全勝。
- 得点の18のうち、立ち上がり15分と終盤の15分で13得点を決めている。
- エリソンは直近2試合で得点なし。ここまで3試合連続で得点を決められなかったことはない。
- 味の素スタジアムのクラシコにおける直近6つの得点のうち、3得点は山田新が決めたもの。
予習
第10節 横浜FM戦

第12節 水戸戦
準備中
第13節 柏戦
準備中
展望
ポジトラの鋭さはリーグ随一
東地区の百年構想リーグの優勝争いはFC東京と鹿島の一騎打ち。彼らにとっては優勝に向けてひた走るために、苦手な味スタでのクラシコを乗り越えなければいけない。
現在、FC東京は3連勝中。前節は今季唯一の敗戦を喫した柏を日立台で下し、アウェイでの無敗をキープしている状況。Match factsの項で述べたように、現状このチームはホームよりもアウェイの方が勝ち点を稼いでいる。直近3試合はいずれも3得点以上と、非常に調子がいいのも特徴だ。
基本的なフォーメーションは4-2-3-1。前回対戦では長倉とヒアンが2トップ気味に振る舞っていたが、現在は長倉が離脱していることもあり、トップ下に佐藤龍之介が入るような組み合わせとなっている。
ベースは前回の対戦と同じ。保持のカラーは強いチームで、後方からは稲村とショルツ(前節不在のため川崎戦の出場は不透明)を軸にボールを動かしている。個人的にはGKのスンギュもパスワークに淀みなく組み込めるようになっているように感じる。
ハイプレスに対しても相手を引きつけながらショートパスでの前進を敢行。CBは幅を取りながらポゼッション、CHは低い位置に下がり、時には最終ラインに入って3バックを形成することもある。局面が落ち着いていればCBから長いレンジでMFの背後やCBの裏にボールをつけていく。ここ数試合は高がスターターから外れている分、やや長めのレンジでの勝負パスが増えている。
保持の際に移動が多いのはどちらかといえば右サイドで、佐藤恵允が外側の低い位置まで顔を出すこともある。逆に室屋はビルドアップに関与せず高い位置を取り、前線やCH、トップ下を絡めた複数枚のパスワークから抜け出すアクションを狙っていく。調子のいいチームにありがちな傾向だが、選手が移動した時のバランスがよく、FWが低い位置に下がった時には室屋や常盤が高い位置に入っていけるなど、重心が下がりっぱなしにならない。
相手がハイプレスに来た場合はマルセロ・ヒアンに向けて放り込むロングボールを逃しどころに。単なる逃しどころではなく、きっちりと収めて時間を作り、速攻の起点にできるのがヒアンの強み。トランジッション色が強いカウンター合戦においても、2人の佐藤との3人でのアタックは非常に鋭い。総じて前向きに矢印を出せる局面においては滅法強く、ポジトラの強度でいえば鹿島よりもシャープなのが今のFC東京だと言えるだろう。
非保持においては4-4-2の守備ブロックが基本線。圧殺するようなハイプレスを繰り出す頻度は多くはないが、サイドにスライドしながらスペースを消すのがうまく、柏のように枚数をかけて崩そうとするチームに対してもスマートに対応していた印象だ。
ただし、高いラインを破られた際にカバーできるようなフィジカルに長けたCBはいない。このあたりは鹿島との違いになるだろう。ハイラインをカバーするスンギュの飛び出しもやや不安定で、柏戦では2回ほど飛び出したものの触れず、あわやというシーンを招いてしまっている。
ボックス付近で勝負されれば脆さは出る一方で、反撃に出れば陣地回復も見込めるし、サイドに追い込む高い位置からの守備は苦手ではない。マイナスのパスを出させれば、そのパスを合図にラインを上げて再びボールをハントする陣形を整えることもできる。
苦手な局面をきっちり覆い隠し、勝負できる局面ではシャープさを発揮。虎視眈々と鹿島の取りこぼしを待っているのが今のFC東京だ。
浦和戦と向き合う必要性
川崎が向かい合うべきはFC東京以前に、浦和戦の自分たちである。あの試合においては、オーソドックスな3-2-5への移行を見せる相手に対して解を出せずに苦しんだことが、代表的な課題として挙げられる。
当然、FC東京側も浦和戦は見ているはず。あの試合を踏まえれば、まずは伊藤周辺から突っつこうという発想になるだろう。広がった稲村が川崎の2トップの外でボールを受け、伊藤に出てくるかどうかの迷いを与え、遅れて出てきたところを内外2つのルートで攻略するイメージだ。
外循環からハーフスペースを狙うか、あるいはインサイドのCHのうち、川崎のCHがカバーできない方を狙い撃ちする。山原が遅れて出ていった際のカバーに橘田が動けばインサイド、動かなければハーフスペースという二択になる。


川崎としては、できれば稲村を2トップの監視下に置きつつ制限をかけたい。伊藤と山原はそれぞれSBとSHを監視し、インサイドに強引に差し込まれたパスを橘田でハントできれば理想だ。稲村は非常に配球力に優れたCBだが、やや強引にインサイドへ通そうとして失敗するケースもある。そうした場面を能動的に誘発することが、川崎の守備の理想と言えるだろう。
もちろん、ハードルは高い。第一に、高い位置からプレスに出ていく場合は後方での同数守備をある程度許容しなければならない。浦和戦でスイッチを入れられなかった要因の一つは、CBが同数での迎撃に不安を抱えていた点にある。加えて、その相手がすでに等々力で結果を残しているマルセロ・ヒアンであれば、心理的なハードルも無視できない。
仮に後方で同数を受け入れたとしても、前線のプレスを外されるリスクは常に残る。まずは1stプレス隊がCBやGKを捕まえ、ある程度パスルートを限定すること。その上でSHがインサイドのマーカーをスムーズに受け渡し、外へ圧力をかけに出ていく連動が求められる。
後方の守備にも課題はあるが、まずは前から押さえにいくアクションを能動的に仕掛けられるかどうかが重要になる。そこが改善されないのであれば、前節はただの無駄な敗戦だったと結論づけざるを得ない。浦和よりもはるかにスムーズなパスワークを持つFC東京を相手に、SH周辺のスペースを埋めながらどのように高い位置から圧力をかけていくかは大きなポイントとなる。
保持においては、サイドへの圧縮圧力が高いチームが相手となるため、複数枚での崩しに終始しているときっかけを掴めないまま終わる可能性もある。FC東京対策としては、ダイレクトに中央をこじ開けにいく意識が必要だろう。可能であればインサイドのCBとのマッチアップで優位を取れるFWを配置したい。少ない手数での完結を考えればエリソンの方がイメージしやすいが、前述の守備メカニズムの実装という観点ではロマニッチの方が設計しやすいという難しさがある。
それ以外で勝負になりそうなのは個人の間合いの部分。FC東京の守備者はかなり早い段階からボール奪取に出ていく傾向があり、その判断も比較的カジュアルだ。その結果、あっさりと逆を取られる場面も少なくない。
脇坂のように相手の逆を取ることに長けた選手が、どれだけ目の前の相手を剥がせるか。スピードやパワーとは異なる部分で優位を作ることができれば、好調の上位を撃破するきっかけが見えてくることになるだろう。
【参考】
transfermarkt(https://www.transfermarkt.co.uk/)
soccer D.B.(https://soccer-db.net/)
Football LAB(http://www.football-lab.jp/)
Jリーグ データサイト(https://data.j-league.or.jp/SFTP01/)
FBref.com(https://fbref.com/en/)
日刊スポーツ(https://www.nikkansports.com/soccer/)
