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「FIFA World Cup 2026 チーム別まとめ」~DRコンゴ代表編~

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第1節 ポルトガル戦

プレスにフリーズしたポルトガル

 52年ぶり2回目のワールドカップ出場となるDRコンゴ。そんな大舞台から長らく遠ざかっているとは思えないほどプレミアには馴染みのある名前が並んでいるスタメンでポルトガルに挑む。

 この大会では割とマイナー国もベタ引きをしない傾向があるのだが、さすがにDRコンゴは自陣深めの守備を選択。5-3-2でポルトガルのバックラインにはプレスをかけないやり方を選択する。

 ベルナルド、ブルーノなど自在に落ちる選択をとることが多いポルトガルの面々。CHの列落ちから左右のサイドに大きな展開を使い大外レーンからクロスを入れていく。

 6分の先制点は左サイドから。ボックスに入ったジョアン・ネベスがワールドカップでは初めてとなる得点を決める。基本的にこの左サイドはポルトガルの狙い目。左サイドに流れる選手の方がどちらかといえば多かったし、低い位置でボールを触ったかと思えば次の瞬間には前線に飛び出しているヌーノ・メンデスがいるのもこちらである。

 保持に回った際にDRコンゴは手数をかけるアクション。3バックから動かしていくことを探りつつ、前線へのロングボールを織り交ぜる形。FW陣だけでなくワン=ビサカをターゲットにするケースもあった。

 基本的には保持で押し込むので、晒される機会自体は少なかったが、速い攻撃においてポルトガルの守備陣が簡単に飛び込んではかわされるという対応をやたらと繰り返していたのは気がかりな要素。ハイドレーションブレイク前の一抹の不安となった。

 ブレイク明けのDRコンゴはハイプレスを敢行。主にIHがスライドして3人目のプレス隊となることで敵陣高い位置でボールを止めにいく。

 ポルトガルの対応はなんとも言えないものだった。プレスに捕まることはないのだけども、ひっくり返せるわけでもない。確実にエリアは自陣側に押し込まれている中だけど、決定的に危ないシーンはないという状況だった。

 そんなリードをしているから許される状況は徐々にカウンターの位置と頻度の両面で危険度が増していくと揺らぐように。自陣での危ういシーンが続く嫌な予感は前半の最後の最後でセットプレーにて回収。二次攻撃でガラ空きとなったウィサがフリーでゴールを叩き込む。

 後半、ポルトガルは右サイドにコンセイソンを投入。幅をとりやすくすることで再び押し下げる局面を明確に作っていくように。

 縦に行くスピード感は出るようになったが、剥がすスキルは正直なところもう一つ。ただ、時間経過とともに徐々にDRコンゴのDFを置いていけるようになり、折り返しのクロスからチャンスを迎える。しかし、ロナウドがこの再三のチャンスを決め切ることができない。

 DRコンゴはムトゥサミーのキープ力を生かして安定したポゼッションを敢行。後半も押し込まれるばかりではない均衡した展開に。ただし、オフサイドやGKのリスタートで時間を取られるなどやや詰めの甘さは目立った。

 それでも最後まで押し込まれる攻撃には耐え切ったDRコンゴ。GKのムパシはセットプレーのクロスカットからカウンターでひっくり返すリスタートの起点となり、あわやというシーンまで作り出した。

 ポルトガルに勝ち点1でのスタートとなったDRコンゴ。久しぶりの大舞台で上々のスタートを切った。

ひとこと

 ポルトガル、ハイプレスに来た時のスピードアップの手段が欲しい。メンデス以外で。

試合結果

2026.6.17
アメリカ・メキシコ・カナダW杯
グループK 第1節
ポルトガル 1-1 DRコンゴ
ヒューストン・スタジアム
【得点者】
POR:6′ ジョアン・ネベス
COD:45+5′ ウィサ
主審:アブドゥルラフマン・アル・ジャシム

第2節 コロンビア戦

ムニョスの連続得点でコロンビアがGS突破

 第1節ではポルトガル相手に歴史的な勝利を飾ったDRコンゴ。コロンビア相手に勝ち点を取れればノックアウトラウンド進出も見えてくる。自信を持ってこの試合に臨むことになるだろう。

 試合は縦に速いオープンなスタート。展開が落ち着くと、ボールを持つのはコロンビア。DRコンゴの5-3-2のフォーメーションの泣きどころであるSBのところを安全地帯としてボールを前に進めていく。

 立ち上がりは前からのプレスにいきたい姿勢が見えたDRコンゴだったが、ルイス・ディアスが外に張るポジションを取られてしまうと、ワン=ビサカが前にスライドしていくのは厳しい。この仕組みを活用してコロンビアは後方のモヒカからボールを前に進めていく。

 左サイドから進んでいったコロンビアは左サイドの組み立てからムニョスで仕上げるという形から少しずつチャンスを作っていく。ハメスのミドル、ディアスのカットインなどコロンビアの攻撃はわかりやすいタレントを活かすシンプルなものに終始した感があった。

 逆に言えば、もう一手敵陣から詰めていく作業が足りなかったコロンビア。ボックス付近への侵入はアタッカーの単騎性能次第という場面が続き、なかなか相手を追い込むようなパスワークを仕掛けられない。

 DRコンゴも精度という意味では難がある展開。横パスのインターセプトから敵陣に入っていく場面もなくはなかったが、ミドルゾーンでの加速から敵陣に入っていくことが不安定。仮にそこがうまくいってもマスアクのクロスなど最後の局面も雑になってしまう。

 前半の立ち上がりはコロンビアが一方的に押し込む形が続き、ハイドレーションブレイクが明けたくらいからは展開は五分五分。中央でのプレーの機会が増えるが、なかなかチャンスは増えない状況は同じ。試合はスコアレスでハーフタイムを迎える。

 後半はDRコンゴがハイプレスからのスタート。前半は引いて受ける機会も多かったワン=ビサカはインターセプトからカウンターの起点に。ただし、敵陣に入っていくフェーズの不安定感は前半と同じでコロンビアのゴールを脅かすところまでは至らない。

 試合が落ち着くと再び押し込んだのはコロンビア。ワン=ビサカにパスルートを狙われていたこともあり、ディアスが内側に入る動きに合わせて外のモヒカがフリーになるアクションから前進していく。セットプレーからディアスとアリアスが立て続けに迎えた決定機は久しぶりのチャンスだったが、これはムパシがカットする。

 終盤に試合を決めたのは選手交代。ハメスに代わってトップ下に入ったキンテーロからコロンビアは先制点をゲット。コルドバを囮に縦パスを受けたムニョスが2試合連続のゴールをゲット。終盤にリードを奪う。

 DRコンゴは以降ポゼッションから押し込んでいくが、展開的にはコロンビアの方が得点の可能性が濃い流れ。カウンターからディアスがネットを揺らす場面はあったが、ファウルやオフサイドで取り消されるシーンが続く。

 それでも逃げ切りに成功したコロンビア。2連勝で1試合を残してのグループステージ突破を決めた。

ひとこと

 ムニョス、2試合連続得点。パレスの序盤戦を思い出す。

試合結果

2026.6.23
アメリカ・メキシコ・カナダW杯
グループK 第2節
コロンビア 1-0 DRコンゴ
グアダラハラ・スタジアム
【得点者】
COL:76′ ムニョス
主審:マウリシオ・マリアーニ

第3節 ウズベキスタン戦

苦しみながら確保した30個目の椅子

 勝てばノックアウトラウンド進出が決まるDRコンゴ。プレッシャーのかかる状況での大舞台ということで、ここまで連敗中のウズベキスタン相手に勝利することができれば夢が1つ叶うこととなる。

 ウズベキスタンは3-4-3、DRコンゴは4-4-2という噛み合わないフォーメーションの中でどちらが陣形的なズレを作っていくか?というような立ち上がりだったこの試合。DRコンゴはサイドにスライドしながら相手に強くプレスをかけてくる意識はあったが、ウズベキスタンはそれをかわすように先制点を確保。角度のあるところからショムロドフが素晴らしいゴールを決める。

 DRコンゴは失点シーンでは全体的に対応に迷いを感じた。結果的にシュートを放ったショムロドフへのケアに誰がいくのか?というところに遅れが見られ、この点で言うと噛み合わないフォーメーションへの対応というこの試合のテーマに対して、DRコンゴが順応できなかった感じがある。

 保持に回ったところでもやや焦りがある感じに思えるDRコンゴ。ウズベキスタンはCBがボックス付近から動かない分、ハーフスペースのやや外が空くのだが、押し込んだ時にこのエリアをなかなかうまく使えなかった感じがした。かなり仕掛けが早く、早々にウズベキスタンが固めているボックス付近に勝負をかけているように見える。

 そのエリアを使えたのがムブクの得点シーンではあるのだけども、これは直前のファウルで取り消し。流れがよくないだけにDRコンゴからすると喉から手が出るほど欲しいゴールだった。

 さらに保持においてはサイドのズレを活用することで陣地回復に成功。非保持の時間が多い中で結果を出しているチームの共通点をこの試合のウズベキスタンも満たしているように見えた。

 勝たなければいけないというところで焦りが見えたDRコンゴは得点がないままハーフタイムを迎えることとなる。

 後半、DRコンゴはより展開を制御。保持に腰を据えた展開に前半よりも持ってくることが出来ていた。しかしながら、アタッキングサードの連動の甘さやアバウトなボックスへのアプローチに変化はなし。なかなかゴールに近づいているとは言い難い流れだった。

 さらには一度ウズベキスタンにボールを持たれると取り戻すところにはかなり苦労。腰を据えて敵陣に押し込むという点にも安定感が少し足りていないという状況だった。

 その状況を変えたのはフサノフのPK献上だろう。厳しい言い方をしてしまうと、何もないところからPKを与えてしまった感があった。

 このPKでウィサが同点ゴールを決めたところで流れは大きく変化。安定して押し込むことが出来ていたフェーズにおいて、ファウルで攻撃を止めてしまうなどウズベキスタンは完全に主導権を失うことに。

 押し込むことができたDRコンゴはマイェレのつま先が勝ち越しゴールを確保。これで完全にムードを引き寄せると仕上げは再びウィサ。糸を引くようにコントロールされたシュートは決勝トーナメント進出を確実にする一撃。苦しみながらも悲願を達成したDRコンゴがノックアウトラウンドの30個目の椅子を手にした。

ひとこと

 得点が綺麗に流れを決めたと言える試合だった。

試合結果

2026.6.27
アメリカ・メキシコ・カナダW杯
グループK 第3節
DRコンゴ 3-1 ウズベキスタン
アトランタ・スタジアム
【得点者】
DRC:68′(PK) 90+1′ ウィサ, 78′ マイェレ
UZB:10′ ショムドロフ
主審:フェリックス・ツバイヤー

Round 32 イングランド戦

新興国の希望をイングランドのエースが握り潰す

 ウズベキスタンを下し、ノックアウトラウンドの椅子を確保したDRコンゴ。イングランドとの一戦は国の歴史に残る挑戦ということになる。

 そんなアンダードッグ的な立ち位置とは裏腹にこの試合のDRコンゴはポゼッションからスタート。イングランドは簡単にボールを持たせる気はなく、高い位置から追っていたのだが、GKのポゼッション参加とCBのキャリーでイングランドのプレスを撤退させていく。

 すると、オフザボールからあっさりと先制点を確保。対角パスからサディクのフリーランでスペンスを乱すと、そのままシペンガがゴール。ピックフォードもニアを閉じきることができないままあれよあれよとイングランドは失点までたどり着いてしまった。

 その後もDRコンゴはポゼッションからイングランドを揺さぶることに成功。そもそもボールを持って腰を据えた敵陣の攻略に入るというところまでなかなかイングランドはたどり着くことができない。

 ボールを持つことができてもなかなか効果がある動きが見られないイングランド。右のマドゥエケにボールを集めるが、対面のマスアクになかなかアドバンテージを取ることができない。むしろ、突破だけで言えば後方のスペンスの方が切れ味もあった。それでも抜き切らないクロスからチャンスを作る形で修正したのは良かったとは思う。

 サイドからつっつくよりは強引にインサイドのケインの上下動から起点を作る方が有望なイングランド。あわやPKというシーンも出てくるなど、かなり効き目はあった。しかし、どこが効きそうかを整理したところでハーフタイムまでかかってしまった感があった。終盤にはチャンスもあったが、ムパシのファインセーブでDRコンゴがリードをキープする。

 後半もまずはポゼッションから揺さぶるDRコンゴ。イングランドはハイプレスからこれを咎めて自分たちのポゼッションを取り返す。

 イングランドは早々に左右のWGを入れ替えて攻撃のテコ入れを敢行。サカはトラップミスが見られるなどこちらもマドゥエケ同様にすんなりフィットとはいかなかった。

 それでもハイドレーションブレイク明けにさらに修正を加えた4-3-3でイングランドは同点ゴール。右サイドにナチュラルに抜け出したのは多角形の構造ゆえという感じ。SB起用されたライスの抜け出しからケインがゴールをゲット。難しいヘッドを簡単そうに決めるのはエースの矜持だろう。

 さらにケインは逆転ゴールも。パスを受けたところからそのままコースを作り出して強烈な一撃をお見舞いする。

 鮮烈な逆転劇でDRコンゴの希望を潰したイングランド。エースの活躍で苦しみながらもトーナメント初戦突破を果たした。

ひとこと

 これぞエース!というケインの働きだった。

試合結果

2026.7.1
アメリカ・メキシコ・カナダW杯
Round 32
イングランド 2-1 DRコンゴ
アトランタ・スタジアム
【得点者】
ENG:75′ 86′ ケイン
DRC:7′ シペンガ
主審:アドハム・マハドメ

総括

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