
埋まっているようで埋まらない5レーン
開催国としてパラグアイ相手に上々のスタートを切ったアメリカ。オーストラリアに勝利すればメキシコと同じく、1試合を残してグループステージの突破を決めることができる。
序盤からボールを持つのはアメリカ。前節と同じくロビンソンを前に押し出す形で変形する3-2-5からポゼッションを敢行。オーストラリアはバックラインにはプレスをせず、アメリカのCBには自由にボールを持たせていく。
フォーメーション的にはオーストラリアの優先事項はひとまずはアメリカの攻撃において5レーンを埋めて相手に自由を与えないことだろう。しかし、5つのレーンを埋めていても細かい駆け引きでのスペースメイクからギャップを作ることができる選手がいるのが今のアメリカの強み。マッケニーはファジーなポジションからボールを引き取っての反転やワンツーでの位置の取り直しから一気に縦に進んでいく。彼が主に顔を出す右サイドでは、なかなかオーストラリアの守備が捕まえられない展開が続く。
アメリカは左サイドからの襲撃から先制。レーン的には埋められていても壊されるという意味でこの日のアメリカにおいてマッケニーと双璧だったのはバログン。スピードで相手をちぎることができる動きからオーストラリアのDFラインを乱し、一気にゴールを陥れる。
以降も一方的な保持からオーストラリアにはチャンスを与えないアメリカ。右サイドから先に動いて相手に対応をさせ続けることで試合を支配する。保持においてもロングボールから陣地回復は簡単ではない状態だった。
ハイドレーションブレイク明けもペースを握ったのはアメリカ。左サイドでもロビンソンの抜け出しから引き続きチャンスを作っていく。
43分には追加点をゲット。わずかなラインの上げ下げで相手を揺さぶり切ったアメリカがリードを広げるゴールを手にする。
後半、覚悟を決めてハイプレスに出ていくオーストラリア。ひっくり返すことでアメリカのアタッカーのスピードが映える立ち上がりに。セカンド回収も含めて十分に優位を見せることができていた。イランクンダの裏抜けなど、逆にオーストラリアが支配を狙っていこうとする局面においてはリチャーズがスピードを生かした対応で封殺を続ける。
しかしながら、時間の経過とともに少しずつアメリカの支配力は低下。オーストラリアは高い位置での守備からスムーズに攻撃に行く場面が増えていく。裏を狙うアメリカの走力も低下傾向にあった。
それでも最後の局面は体を張って防ぎ続けたアメリカ。オーストラリアにあと一手を許さないままクローズに成功。見事な逃げ切り勝利でグループステージ突破を決めた。
ひとこと
実力の違いを感じる90分だった。
試合結果
2026.6.19
アメリカ・メキシコ・カナダW杯
グループD 第2節
アメリカ 2-0 オーストラリア
シアトル・スタジアム
【得点者】
USA:11′ バージェス(OG), 43′ フリーマン
主審:フェリックス・ツバイヤー
