
鬱憤を晴らす大量得点
開幕節ではカーボベルデ相手に得点を奪うことができなかったスペイン。同じミスを2回繰り返すことはできないという状態でサウジアラビア戦に臨む。
サウジアラビアは5-4-1での撤退が主体。当然、ヤマルにはアルハルビとアル=ドッサリーの2人がマークにつく格好に。サウジアラビアはスペインがバックパスをした際にはすかさずプレスをかけにいく。ウナイ・シモンならばあるいは?と思ったかは不明だが、GKまでプレスにいくシーンもあった。
しかしながら、さすがにスペインにとってはこの状況はお手のもの。サウジアラビアのプレスを誘引しつつ、間延びした中央のスペースにMFを下ろす形で撃退する。
微妙にラインを上げたい色気が見えていたサウジアラビアに対して、特効薬となったのは左サイドに流れたオヤルサバル。アル・アムリのラインを上げる判断は孤立してしまい、オンサイドで抜け出すと、ここからファーサイドのヤマルに正確なパスを飛ばされて失点。スペインは10分で先制。サウジアラビアはオヤルサバルに抜け出されてからはミス待ちという状態だった。
そのオヤルサバルはさらに2つの得点でチームに貢献。特に3点目を見るとわかるのだけども、すでにサウジアラビアは片側サイドへの圧縮が効かなくなっている。立ち上がりは2人でタイトについていたヤマル相手にもルーズになっていた。
スペインの保持は左サイドにはロドリを後方支援役として置くなど全体的に人数は多めなのだが、一番引力のあるヤマルは右サイド。片側は物理的にケアしなければいけないポイントが多く、もう片側は一番スペースを与えたくない相手がいるということで、サウジアラビアは揺さぶられた結果、サイドのスペースがガラ空きに。何気にポロが精度の高い対角を蹴れることがサウジアラビアにとっては厄介な状況となった。
ハイドレーションブレイク明けにもサウジアラビアの流れは変わらず。保持の局面になってもどこにボールを当てたいのかの狙いが見えないロングボールでポゼッションを捨ててしまい、再び終わりの見えないポゼッション沼に引き込まれる感じだった。
後半は試合の展開としてはフラット寄りに。オヤルサバルとヤマルを早々に引き上げたスペインは前半ほどは支配力を発揮しない展開に。それでも後半早々にファーサイドのククレジャをセットプレーから活かすオウンゴールで突き放す。
攻撃のユニットから積極的に交代を敢行したスペイン。フェラン・トーレスの裏抜けやニコ・ウィリアムスのドリブル突破など第1節では不発だった武器のキレを試すように残りの時間を過ごしていく。
受けに回る時間もいなし切ることに成功したスペイン。第1節の鬱憤を晴らすような大量得点でサウジアラビアを下した。
ひとこと
受けに回るけどもラインも上げたいという欲張りセットを早々に咎められてしまったサウジアラビア。ラインを上げようとする時のリスクヘッジの甘さは前回大会から変わっていないなという印象だった。
試合結果
2026.6.21
アメリカ・メキシコ・カナダW杯
グループH 第2節
スペイン 4-0 サウジアラビア
アトランタ・スタジアム
【得点者】
ESP:10′ ヤマル, 21′ 24′ オヤルサバル, 49′ アル・タムバクティ(OG)
主審:ラファエル・クラウス
