
意外性のあるWG起用がハーランドへの供給の解決策に
久しぶりのワールドカップの幕を勝利で開けたノルウェー。今回の相手はフランス戦の負けをリカバリーしたいセネガル。強敵相手に勝てばノックアウトラウンド進出はこの時点で確定する。
いきなりセットプレーからチャンスを迎えたのはノルウェー。しかしながら、序盤からペースを掴むのはセネガルの方。前線に起点を作っての横断からノルウェーを揺さぶる。ポストだけでなく、サールのようなダイレクトに背後に抜ける動きもつけるので捕まえづらい。総じてバックラインへのノルウェーのプレスの軽さから、セネガルの前線のデュエルの能力の高さを活かすような展開。長いレンジのパスワークの安定感もセネガルの攻撃を支えていた。
一方のノルウェーは列を落とすアクションからプレス回避に出ていく。だが、プレス回避の景色はあまり良好ではない。ウーデゴールの降りるアクションに呼応して高い位置をとるような中盤はいないし、セネガルがマンツーではめてきた時に、ハーランドへのロングボールも活用できず。競り合いがどうというよりはGKのニーランがあまり上手く飛ばせないのかなという感じ。ハーランドはその場に立っての競り合いよりは手前と奥を駆使するスペースへのロングボールを活かすような駆け引き(と爆発力)が持ち味なので、それを活かすほどのフィード力がなかったように見えた。
その分、電柱役として効いていたのは右のWG起用のセルロート。この人は競る使い方でOKである分、フィードの供給は安定。ディウフを引き寄せながら背後のスペースを開けて、そのスペースにリエルソンの負傷交代で入ったペデルセンが走り込むケースが多かった。
この追い越すアクションまで成立すればノルウェーの攻撃は機能。右のセルロートのロングボールからの追い越すアクションでチャンスを作ったノルウェー。クリバリのクリアミスを逃さずにペデルセンがゴールを奪う。
勢いに乗るノルウェーをなんとか食い止めて後半に望みを繋いだセネガル。ポゼッションから押し込んで打開策を狙っていくが、イドリッサ・ゲイェの強引なインサイドへの縦パスを咎められてしまい、ノルウェーは数的優位のカウンター。一番得意なパターンをハーランドが沈めてリードを広げる。
しかし、その直後にイドリッサ・ゲイェの縦パスからサールのゴールを掴むことに成功。1得点、1失点という感じのゲイェの縦パスだった。
だが、ハーランドが再びゴール。またしてもセルロートのロングボールを起点に右サイドの攻略に成功したことがゴールのきっかけ。左に流れたところを再度ボックス内で勝負を仕掛けてハーランドが仕留めた。
その後はポゼッションを増やすセネガルに対して、ノルウェーはバックパスに強気のプレスをかけることで前半のミスの再現を狙っていく。ノルウェーはクローズするのではなくオープンな展開での撃ち合いを望む格好。行ったり来たりの終盤戦の中で、交代で入ったボブを生かすような形で更なるゴールを狙う。
セネガルの後半追加タイムの得点は冷や汗をかくきっかけになっただろう。ラストプレーではフリーでサールがあわやというシーンを作り出すが、結局このシュートは枠外。試合はノルウェーが逃げ切りでGS突破を決めた。
ひとこと
後方からのフィードでダイレクトにハーランドへのロングボールを活かすことは実はできていないノルウェー。ここに繋ぐ術を確立できるかどうか。現時点ではセルロートならロングボールは機能するというのは結構面白い。
試合結果
2026.6.22
アメリカ・メキシコ・カナダW杯
グループI 第2節
ノルウェー 3-2 セネガル
ニューヨーク/ニュージャージー・スタジアム
【得点者】
NOR:43′ ペデルセン, 48′ 58′ ハーランド
SEN:53′ 90+3′ イスマイラ・サール
主審:ウィルトン・サンパイオ
