
30分で輝くスター
すでに首位通過を決めているアルゼンチンと敗退が決まっているヨルダンのカード。結果的にも熱戦になった逆側のカードと比べると、コンペティティブな意味合いとしては薄めの試合。それでもヨルダンにとっては大いなる挑戦となる試合だ。
メッシがいないせいかこの日のアルゼンチンはいつもよりも前からのプレスにジリっと進んでいくようなアクションが多め。ヨルダンは安全に直線的なロングボールを選択することでプレスから逃げる。
よって、試合はアルゼンチンのポゼッションがベースに移行する。ヨルダンの5-4-1の守備ブロックの前でのポゼッションを敢行。LSBのタグリアフィコとCHのパレデスの列落ちから後方が重めの陣形を敷く。
メッシがいなくてもアルゼンチンの攻撃の狙い目は同じ。ライン間に3-4人のアタッカーを入れつつ、前を向いて背後を狙う選手への裏抜けのラストパスを狙っていく。メッシがいなくても攻撃はスムーズに流れているのはさすがアルゼンチンという感じだ。
押し込むアルゼンチンはロ・チェルソのFKで先制。飛ばない壁の先のコースはGKも反応することができず。ヨルダンの壁を作る連携がどうなっているかが気になる場面だった。
失点してから少しずつポゼッションを増やしていくヨルダン。左右に散らしながらチャンスを探っていく。先制したこともあり、アルゼンチンのプレスはそこそこという感じであったが、ボールを持ててもブロックを崩すのは至難の業。サイドからCBのキャリーでサイド攻略を狙うが、ボックス内にアプローチすることはできないままだった。
アルゼンチンは苦しむヨルダンをよそにPKで追加点。前半のうちにリードを広げることに成功する。
後半はアップを始めるメッシに注目が行きつつ、前がかりのヨルダンをアルゼンチンがプレスで撃退。高くなったラインに対しては、ラウタロが絶えず駆け引き続けて決定機やオフサイドながらネットを揺らす場面も出てくるように。
しかし、ヨルダンは後半の早い時間に一矢報いることに成功。内外内の流れるようなパスワークでアルゼンチンの陣形を伸縮させると、アルターマリがゴールを決める。
メッシの投入とともにヨルダンのバイタル管理は一段と警戒度が引き上がった印象。ヨルダンは防衛で手一杯となり、なかなかここから前に出ていく意欲を燃やすことは難しそうな状況だった。
そのメッシはこの日もゴールをゲット。またしても壁の作りが甘かったヨルダンの隙を見逃さず、30分のプレータイムで観客を沸かせることに成功。アルゼンチンの全勝でのグループステージ突破に花を添えた。
ひとこと
スターたる所以を発揮したメッシだった。
試合結果
2026.6.27
アメリカ・メキシコ・カナダW杯
グループJ 第3節
ヨルダン 1-3 アルゼンチン
ダラス・スタジアム
【得点者】
JOR:55′ アルターマリ
ARG:19′ ロ・チェルソ, 31′(PK) ラウタロ・マルティネス, 80′ メッシ
主審:イシュトヴァン・コヴァーチ
