
ガラスの天井をついに打ち破ったスイス
ベスト8の椅子はあと1つ。どちらも準々決勝へのチャレンジ権は喉から手が出るほど欲しいはず。アルゼンチンへの挑戦権を得るための90分のガチンコ勝負だ。
そのお題目に相応しい試合の立ち上がり。アグレッシブなプレスの掛け合いからガッツリとミドルゾーンで組み合う格好。
プレッシャーを剥がそうというアクションが目立ったのはスイスの方。アンカー気味に入るジャカなど、相手の基準点を微妙にズラすアクションを入れつつ、対角パスで外からコロンビアを押し下げていく。前線に飛び出すフロイラーを捕まえるのに、コロンビアは少し苦労しているように見えた。
コロンビアは相対的にはよりダイレクトな展開を好む格好。中盤のプレスバックでスイスのサイドからの進撃を防ぐと、そこから縦に速い攻撃で反撃。アリアスの守備からのキャリーはなかなか目を見張るものがあった。
コロンビアの攻撃の起点となるのは両翼。特に左サイドのルイス・ディアスはロングボールのターゲットにもなりながら前進を試みる。
序盤はボールを持つ時間はスイスの方が多かったが、徐々にコロンビアもポゼッションにシフト。スイスは無駄に抵抗せずに4-4-2でラインを下げ、全体の陣形をコンパクトにキープする。コロンビアは攻撃終了からボール奪取のサイクルを敵陣で回しながら進めていく。
スイスは押し込まれながらもゴールキーパーからのリスタートなど即時奪回の圧力がかからないシーンを迎えれば、保持からもう一度セットアップができるというのが素晴らしいところ。ボールを持つところのとっかかりができればインサイドとアウトサイドのバランスよくボールを前に進めていく。
ゆったりとした保持の中で時に縦に進むシャープさを見せる両チーム。特にコロンビアの守備陣は速攻対応にかなり集中していたように見えた。
均衡した展開の中で後半にボールを持つのはスイス。ジャカを軸に左右に散らしながら勝負を仕掛けていく。後半頭の主役はエンドイェ。オンザボールもオフザボールも両面で左サイドの攻撃を牽引。交代で入ったソウもインサイドのターゲットとしてポストプレーを冷静にこなす。
押し込まれていたコロンビアだったが、60分が過ぎたところからカウンターの応酬ということでガッツリと組み合う形となる。押し合い勝負となっていたが、スイスの方がサイドの攻撃のシャープさで上回っており、敵陣でのプレータイムは長いまま。
それでも両GKの活躍もあり、均衡した展開をこじ開けるスーパースターは現れず。試合はスコアレスのまま延長戦に突入する。
延長戦でも組み合いとなったこの試合。サイドでの抉るアクションはコロンビアにも復活し、後半よりは展開はフラット。ボックス内で互いに相手を外すシーンも見られたが、ゴールは決まらず。中でも115分にキンテーロが迎えたチャンスは正真正銘のGKとの1on1。絶対に仕留めたい場面だった。
PK戦までもつれた試合を制したのはスイス。8強のラスト1枠を手にして、ガラスの天井を打ち破ることに成功した。
ひとこと
全体的にはややスイスが優勢だった感。コロンビアも堅実に粘り強く戦えるチームだったが。
試合結果
2026.7.7
アメリカ・メキシコ・カナダW杯
Round 16
スイス 0-0(PK:4-3) コロンビア
BCプレイス・バンクーバー
主審:イヴァン・バートン
