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「Catch up FIFA World Cup 2026」~2026.7.9 アメリカ・メキシコ・カナダW杯 Quarter-final フランス×モロッコ ハイライト

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こだわりのなさと引き出しの多さを感じるフランス

 ついにW杯は準々決勝。準決勝に一番乗りを果たすべくここまで順風満帆のフランスがモロッコを迎え撃つ格好の試合だ。

 立ち上がりはフランスがボールを持つスタート。4-4-2でまずは構えながら様子見というモロッコに対して、とりあえず降りるアクションからフリーマンを作りつつ、押し下げに成功。セットプレーからドフリーのウパメカノはいきなりの決定機だった。

 フランスの保持は右サイドが中心。デンベレもしくはオリーズが大外に張ることで仕掛け、ハーフスペースアタック、クロスを探りながら、PAアークの周辺での横断も画策。大外の仕掛けに陣形が引っ張られれば、ファー側のCHの右半身側のケアが甘くなるから、そこからのミドルを狙うのはフランスの常套手段。だけども、モロッコもさすがにそこは簡単にはやらせないよ!という形で先回り。

 ただ、それならそれで横断し切っちゃう!ができるのがフランスの怖さ。結局のところ、右でも真ん中でも左でも攻め筋を持っているので、相手が薄いところを使えばいいという割り切り方ができてしまう。

 ミドルゾーンでボールを奪ってカウンターに出るケースもなくはなかったモロッコだったが、全体のラインが押し下げられている分、フランスを出し抜くような形まで持っていくのはハード。ホルダーがスピードに乗るシーンが作れても、一番前に人がいないからゴールの怖さを具体的に作り出せないシーンもあった。

 フランスは逆にコネの出足が光る格好。狙いを定めたところから一気に奪い返し、逆にフランスはカウンターに出ていくこともあった。

 モロッコの保持はサラー=エディンが中盤に関与する形で後方を3-2ブロックに変形する。フランスを動かしながらミドルゾーンで加速していきたいところではあったが、モロッコが最終的に使いたい右サイド側はほぼフランスが陣形を動かさないまま対応。デンベレが時折2トップ気味にプレスをかけにいくことで中盤のCH付近にも圧力がかかっている状況だった。

 敵陣に入り込めることもなくはなかったが、そういう状況でもフランスのロングカウンターは牙を剥いてくる怖さがある。実際に右サイドからの手数をかけた攻撃をひっくり返す形でカウンターに成功したフランスはPKを獲得。絶好の先制機を迎えるが、このPKはボノがストップ。先日のPK戦では立ちながらのセーブが話題になったが、この場面では間合いを合わせて低い位置のシュートをセーブする能力の高さを見せた。

 大ピンチを防いだハイドレーションブレイク明けにモロッコは左サイドからのボール回しを少しずつ増やす形に調整。前に出てくるデンベレの背後のスペースを狙っていく。

 フランスはコネがデンベレの背後をカバーするシーンも何回かあったが、トータルで言えばデンベレが前に出ていくリスクを取る必要がないと考えたのだろう。ラインを下げてある程度モロッコにボールを持たせることを許容する形にシフトした。

 そのため、モロッコのポゼッションの機会は増加。ゴールを狙うことを考えればズレた中盤から横断するのが理想なのだけども、0-0だしカウンターの脅威に晒されにくい状態でトライができるのであればいいのかなという感じであった。

 後半も前半と同じようにフランスは右サイドからのアプローチでスタート。クンデが絞ることで大外へのパスルートを空けて、ここからデンベレとオリーズが前を向いて仕掛けにいく。後半もサラー=エディンが踏ん張る形で対応するモロッコ。カウンターにかける人数も前半よりは多くなり、悪くない後半の入りとなった。

 フランスがだるいのは右の大外の手応えがイマイチと判断した時にあっさりと捨てて次の手段に移行できることだろう。オリーズはライン間に狙いを定めて、今度は異なる切り口からモロッコのブロックを突っついていく。

 波状攻撃を行うフランスは最終ラインを壊す手前のところで攻撃の完結に成功。股を閉じるDFの手前で脇からドライブするようなシュートをコースに打ち込んだエンバペが先制点を奪い取る。波状攻撃のタームをキープしたCH陣の防波堤具合もさすがであった。

 こうなるとモロッコは前から出ていきたくなるところ。しかし、そのシフトにおいて早々にディオプが警告を受けたことでライン間は間延び。スローインからのリスタートでデンベレがまたしてもミドルでコースを打ち抜いてリードを広げる。

 2点差はセーフティと判断したフランスは選手交代からテンポとラインを下げつつ、カウンターフォーカス。モロッコの攻撃をある程度受けて守備陣にプレー機会を与えながら、バルコラやマテタからカウンターを狙っていく。

 モロッコの怖さをつゆほども感じさせなかったフランス。文字通りの完勝で準決勝一番乗りを果たした。

ひとこと

 ここで勝負したいという基本線がありつつ、効かないと思ったらあっさりと捨てられるこだわりのなさと引き出しの多さがフランスの真骨頂だと思う。

試合結果

2026.7.9
アメリカ・メキシコ・カナダW杯
Quarter-final
フランス 2-0 モロッコ
ボストン・スタジアム
【得点者】
FRA:60′ エンバペ, 66′ デンベレ
主審:ファクンド・テージョ

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