Fixture
明治安田 J1リーグ 第1節
2026.8.9
東京ヴェルディ
×
川崎フロンターレ
@味の素スタジアム
戦績
近年の対戦成績

直近10回の対戦で東京Vの2勝、川崎の5勝、引き分けが3つ。
東京Vホームでの戦績

過去9戦で東京Vの2勝、川崎の5勝、引き分けが2つ。
Head-to-head
- 開幕戦での対戦は18年ぶり。2008年に川崎ホームで対戦し、1-1のドロー決着。
- 直近6試合の東京V戦で川崎は1敗のみ。うち、4試合でクリーンシートを達成。
- 直近9試合の公式戦での対戦のうち、8試合で少なくとも片方のチームが無得点に終わっているカード。
- 例外は2024年11月に山田新と谷口栄斗がハットトリックを記録した4-5の味スタでのゲーム。
- 東京Vが2000年以降に川崎に勝利した3試合はいずれも1-0のスコアライン。
スカッド情報
- 吉田泰授(左膝複合靭帯損傷、半月板損傷)
- 山見大登(左膝前十字靭帯損傷)
- 森田晃樹(左鎖骨骨折)
- 田邉秀斗(左膝内側側副靱帯損傷)
- 神田奏真(レンタル条項)
- 小林悠(?)
予想スタメン

Match facts
- 百年構想リーグでの19得点は水戸(18)と福岡(17)に次いで少ない。
- 神奈川のチームには4連敗中。
- 昇格以降、3回の開幕戦で2敗。唯一の勝利は百年構想リーグで昇格組の水戸が相手。
- 直近7試合のリーグ戦で1勝のみ。
- 森田晃樹が出場していないリーグ戦は直近5試合勝ちがない(D4,L1)。最後の勝利は2024年7月の横浜FM戦。
- 染野唯月は8月開催のJ1において13試合出場してここまでゴールがない。
- 直近6回の開幕戦で5勝。
- アウェイで迎えた第1節は5連勝中。最後の敗戦は2013年の柏戦。
- しかし、直近5試合のアウェイゲームでは4敗。
- 味の素スタジアムでの1試合平均勝ち点は2.03。等々力を含めて10試合以上試合をしたスタジアムの中でもっとも高い数字。
- 百年構想リーグにおいて東京Vは唯一シーズンダブル、かつ2試合連続でのクリーンシートを達成した相手。
- 直近2年の開幕戦はいずれもDF登録の選手が得点を決めている。
- 2025年の名古屋戦では高井幸大、百年構想リーグの柏戦では松長根悠仁がそれぞれゴール。
予習
百年構想リーグ 1st leg G大阪戦

百年構想リーグ 2nd leg G大阪戦

展望
アグレッシブな守備のバロメーター
秋春制移行元年となるJリーグ。記念すべきシーズンの開幕戦に川崎が対峙するのは東京V。相性のいい味の素スタジアムから川崎のシーズンは始まることとなる。
川崎にとって東京Vは百年構想リーグで最も戦績がよかった相手。唯一のシーズンダブルと2試合を通しての無失点を記録した。
もっとも、東京Vからすればこの2つの試合はターンオーバーをしたという見方もできる。大幅にメンバーを入れ替えており、染野は2試合を通して30分ほどしかプレーをしていない。川崎との試合においては十分に目の前の相手を倒すための準備ができていないメンバーが先発してしまったところがある。
ただ、今回の東京Vもまずはきっちりと開幕戦にフォーカスできているかがテーマにはなるだろう。大胆なターンオーバーといったことはしてこないだろうが、昨季末から今季頭にかけて主力を中心に負傷者が多発。大黒柱の森田、ブレイクした吉田、ジョーカーの山見と様々な角度からスカッドはダメージを受けている。
さらには城福監督は「何かしらのトラブルが起きた」ことを示唆。どういう布陣で開幕戦を迎えられるかが不透明な部分がある。

東京Vのスタイルの大きなベクトルは変わらないだろう。3-4-2-1のフォーメーションをベースにアグレッシブな守備をしつつ、粘りながら勝ち点を取りにいく形。
その中で最も課題になるのは得点力になる。Match factsの項においても書いたように、百年構想リーグでも少ないゴール数に苦しんだ面はあった。
その解決策もアグレッシブな守備にあるはず。「いい攻撃はいい守備から」という格言を地でいくのが東京V。ワンサイドカットで高い位置から相手を追い詰めつつ、なるべく敵陣でインターセプト。百年構想リーグのプレーオフを見る限り、鈴木がアグレッシブにパスカットに出ていけている時は相当リズムが良かった。鈴木のインターセプトは一つのバロメーターにはなるだろう。
引いて受けて粘れるチームではあるけども、攻撃までのつながりを視野に入れるのであれば、受けに回るだけでも物足りない。守備から攻撃性能を出していくところに相手を引き摺り込んでいきたいところだろう。
森田の不在が重くのしかかるのは、この守備から攻撃への切り替えの場面。瞬間的にスペースを察知し、適切な加速を促すことができるのはやはり彼。ボールを狩りにいくところは柴戸にも十分期待は持てるが、そこから攻撃に転じる一手を誰に託すかというのは大きなポイント。下がって受ける時間は出てくるだろうから、ここは森田が戻ってくるまでどのようにカバーするかになってくる。
もう1人、攻撃のキーマンとして挙げたいのはこの試合にはいない神田。川崎の最近の若手FWあるあるだけども、どっしりとした相棒がいる2トップの方が良さげ!という系譜にこの人も乗っている予感。ボックス内のタスクで覚醒できれば、染野に全て集中している負荷を取り除くことができる。
神田にとっての染野が宮代にとっての大迫になったとしたら、このレンタルは一皮剥ける大きなチャンスとなるだろう。もっとも、川崎に染野がいない問題はあるけども。
前進手段がCFの人選に影響を与える
さて、川崎である。キャンプの大枠のテーマはあまり変わっていないように見えた。攻守の一体化というべきか、長谷部監督らしいスタッツには表れにくい守備を、川崎らしい攻撃との接続でどうカバーしていくかみたいな。そういうニュアンスであると受け取った。なんとなくだけども。
百年構想リーグは多角的な面で不満だった。繋ぐことにトライしないじゃんという思いと、フリーでも繋げないじゃんというもどかしさと。攻守に方法論は変えていかなければいけない。下の記事にある大関のCHの話もその一環なのかなと思う。ボールを持っていくアプローチにフォーカスするのであれば、そういう抜本的な人員配置の見直しはトライする価値はある。できればそういうのも百年構想リーグで済ませておきたかったけど、そこは負傷者もいたので。

引いて受ける時間ができることは当然あるので、その中でチャンスをシャットアウトするアプローチは追い求めていきたい。ブラジル×日本でもそうだけども、受ける局面を減らすことと受ける局面の強度を上げていくことはどちらもトライしなければならない。
川崎の場合、ローブロックからさらに一度ラインを下げられた状態を引き起こされた時にラインを上げ直すアクションを前線がすることができないのは大きな課題。ポケットのケアにCHが出ていったら、そこからマイナスの選択肢を消しにいける誘導の仕方でもう一度保持側に崩す手間を突きつけるようにならなければならない。一回ポケットを取ればミドルが打てる!という守備をしているチームであれば、引いて受ける展開を続けることには限界がある。
ここまではシーズン全体の話。東京Vを意識する話をするのであれば、守備から攻撃に接続する彼らのリズムを切り崩せるか?がポイントになるだろう。ワンサイドカットに対して、GKを使いながら逆サイドに展開したところから運ぶということができれば、自陣での守備から立て直しを強いることができる。
GKのビルドアップへの関与、そしてSBのキャリーとそこからの展開。どちらも百年構想リーグではトライしきれなかったり、クオリティが物足りなかったりする部分である。
もちろん、後方からの繋ぎだけにこだわる必要はない。前進ができれば手段は問わない。しかし、早めに蹴るアクションの比重が上がるならばCFに影響は出てくる。終盤に得点を稼いだ持山はさすがに1トップのターゲットにするには心許なさはある。2トップならばいいのかもしれないが、今の川崎は脇坂のトップ下から始まっているところがあるので、なかなかそれを押し除けてというのは簡単ではない。
前進をCFの他で請け負う比重を上げることができるのであれば、持山がスターターでも問題はないと思う。だが、百年構想リーグ同様に早めにボールを蹴るのならば、トップにはポストプレーの安定感があるロマニッチやプレー動画で懐の深さを見せるラセルダの序列が上がることになる。東京V相手に前向きのプレスを外せるかどうかは、CFの人選のカラーにも影響を与えてくるのではないか?と個人的には考えている。
川崎は再建期だけども、今の主力はそれなりに選手としてのキャリアが集大成に向かっている年齢であるというパラドックスに直面していると思う。つまり、再建期でやりきれないのであれば、再建期が終わる前に次の再建期のサイクルがやってくるのではないか?という部分である。
きっちりと戦力化すべき選手たちを補強した冬を経て、内容に上積みを感じることができた試合が少なかったというのは、個人的には重たいものがあるように思う。この半年で足掻きが花開くようなシーズンになって欲しいと心から願っている。
【参考】
transfermarkt(https://www.transfermarkt.co.uk/)
soccer D.B.(https://soccer-db.net/)
Football LAB(http://www.football-lab.jp/)
Jリーグ データサイト(https://data.j-league.or.jp/SFTP01/)
FBref.com(https://fbref.com/en/)
日刊スポーツ(https://www.nikkansports.com/soccer/)
