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「昇段試験」~2026.9.19 J1リーグ 第8節 川崎フロンターレ×鹿島アントラーズ プレビュー

目次

Fixture

明治安田 J1リーグ 第8節
2026.9.19
川崎フロンターレ(7位/3勝3分1敗/勝ち点12/得点13/失点9)
×
鹿島アントラーズ(8位/4勝0分3敗/勝ち点12/得点14/失点13)
@Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu

戦績

近年の対戦成績

直近5年間の対戦で川崎は8勝、鹿島の5勝。

川崎ホームでの戦績

過去10戦で川崎の7勝、鹿島の2勝、引き分けが1つ。

Head-to-head

Head-to-head
  • 直近6回の対戦で鹿島は川崎に5勝。それ以前の28回の対戦と同じ勝利数。
  • 川崎は鹿島との公式戦15試合の連続得点記録の後、百年構想リーグで2試合連続無得点を記録している。
  • 川崎は過去にホームの鹿島戦で連敗したことはない。
  • 直近3試合の川崎ホームの公式戦における鹿島の勝利はすべて2点差。

スカッド情報

川崎フロンターレ
  • 小林悠(?)
  • 大島僚太(?)
  • デリキ・ラセルダ(コンディション不良)
  • ペドロ・ホマーノ(前節負傷交代)
  • ラザル・ロマニッチ(左足底腱膜損傷)
  • 宮城天(ハムストリング)
  • 大関友翔(代表活動)
鹿島アントラーズ
  • 樋口雄太(右腓骨骨折)
  • 安西幸輝(左膝前十字靭帯損傷)

予想スタメン

Match facts

川崎フロンターレ
  • 公式戦5試合未勝利の後、直近5試合の公式戦で4勝を挙げている。
  • 勝てば2025年9月以来1年ぶりのリーグ戦3連勝。
  • 国立開催を含むホーム扱いの公式戦では現在3連勝中。この間に10得点を挙げており、1試合で少なくとも3点を記録している。
  • 水戸戦でのクリーンシートは公式戦で12試合ぶりの無失点。
  • マルシーニョは今季ここまで4得点。2試合連続ゴール中で今季勝利した3試合ではいずれも得点を記録している。
  • マルシーニョはあとリーグ戦あと2得点でレナトの通算記録である46得点に並ぶ。
鹿島アントラーズ
  • 昨年7月以来のリーグ戦3連敗
    • 昨季はこの3連敗のあと、シーズン終了まで無敗を記録した。
  • 7試合での失点数は13。トップハーフの中では最も多い失点数。2025年の同時期では3であり4倍以上に増えている。
  • 神奈川のチーム相手には直近7戦無敗で6勝を挙げている。
  • 2020年以来のACL参戦。6年前はプレーオフでメルボルン・ビクトリーに逃し、以降国内での公式戦で5連敗を喫している。
  • レオ・セアラはここまでリーグリーダーである8得点。14本の枠内シュートの半分以上を得点につなげている。
  • 早川友基はここまでセーブ率が51%で自己ワースト。MVPに輝いた2025年はリーグトップのセーブ数を記録し、セーブ率も78%で最高数値だった。

予習

第5節 水戸戦

第6節 浦和戦

第7節 神戸戦

ACLE 第1節 ニューカッスル・ジェッツ戦

展望

軌道に乗せて迎えたい代表ウィーク

 水戸遠征での勝利でついに今季初めての連勝を達成した川崎。1年ぶりとなる3連勝のために越えなければいけないのは鹿島。前監督が率いるチャンピオンチームが代表ウィーク前の最後に川崎に立ちはだかる関門となる。

 鹿島はミッドウィークのACLでは勝利をしたものの、リーグ戦では3連敗の8位。開幕4連勝の貯金をだいぶ吐き出す形になってしまっている。予習した感じだと確かに内容的には難しい側面もある。なお、質問箱の詠み人知らずの情報によると「勝っている時期もこんな感じだったぜ!」とのことである。

 端的に言えば今の鹿島は個人能力は依然として高いチーム。その一方で2025年及び百年構想リーグに比べると攻撃の連動性にやや欠けている形になってしまっているようにも見える。特にオフザボールにおける動き出しにおいてはかなり顕著。

 前線が降りればその背後に誰かが走る。サイドにボールがある時は追い越すアクションやハーフスペース突撃のフリーランがある。自陣からの組み立てから敵陣でゴールを陥れるところまで、鹿島は連続的にこの構造を突きつけることで勢いを持ってゴールに迫ることができていた。

 もちろん、今でもチャンスが作れていないわけではない。松村の大外での1on1や2トップのポストを柴崎の縦パスやテヒョンのフィードと組み合わせれば、十分に守備の陣形を揺さぶることができる。浦和戦は負けこそしたが、決定力さえ平均レベルのものを出せていれば、勝ちまで持ってこられる内容だった。相手次第ではチャンス創出の量はこれでも十分に担保できる。

 しかしながら、何人かのデュエルの勝敗が攻撃の成否に結びつく傾向が強くなったのも確かなように思う。そういう意味では少し昨年とテイストは異なっている。

 個人的にはSB事情が苦しかったのかなと思う。走力で相手を上回ることができる濃野の移籍と、低い位置から高い位置まで幅広いフェーズで貢献できる安西の負傷は特に大きなダメージ。より前線の素材での解決に回帰しているのはこのポジションの影響が大きいように思える。

 左のSBは大森を緊急補強。左のユニットは裏を取られまくる守備に課題があり、ACLを見据えた選手層以外の点でも補強に動くのは理解できる。

 もう1つ気になるのはCB陣とGK。鬼木監督のサッカーはCBが広い範囲をカバーし、GKがカウンターを中心に分が悪いピンチをセービングで防ぐことが前提となっている。

 植田はロングボールの競り合いでも勝ちきれないことが多く気になるところ。狙い撃ちというほどではないけども、普段の彼は連戦連勝が基本なので、そこと比べてしまうと物足りない。傑出度が際立っていた故の物足りなさという意味では早川にも同じことが当てはまる。テヒョンが復帰したところで空気が変わるかと思ったが、対人守備に関しては彼もどちらかといえば悪い流れに引っ張られているパフォーマンスに終始しているように思える。

 単純な話だけどもオフザボールで攻撃の先回りができている時期の方がシュートまで持っていくことができる可能性は高い。今でも相手を壊すことができる破壊力は持っているが、成功率的な意味での精度はやや下がっているはず。そこと後方ブロックの強度不足が掛け合わさったことで、優勝シーズンと比べると物足りなさを感じてしまうのだろう。

 ビルドアップに関しては新加入のマテウス・ブエノの上積みが欲しいところ。テヒョンや柴崎のような個人スキルと紐づく前進ができている一方で、構造を活かしたビルドアップにおける中盤やバックスの存在感は薄い。

 ACL組がつらいのは単純な試合体力もさることながら、試合をやりながら修正する暇もなかなか取れないこと。この点では週1のチームとはわけが違う。勝利をしながら改善をしていくことが理想であるはず。すぐに多くのことが解決するのは難しいかもしれないが、勝ちながら一つずつ上積みをしていくという鬼木スタイルの軌道に乗せて代表ウィークを迎えたいと考えていることだろう。

鍵を握るのはあのSB

 川崎の守備の戦い方としては前節のプランを応用する形が有望。ライン間を締めつつ、持たせたいCBをはっきりさせる。水戸と同じく鹿島も持たせるのであれば右のCB側なので、同じような取捨選択の仕方でライン間の管理とプレッシングを両立させたい。

 ただし、テヒョンに時間を与えすぎれば松村への対角フィードという逃げ道がある。中央を締めることと、テヒョンのキックに自由を与えないことは両立したい。

 無論、前提として鹿島の前線に守備陣がめためたにやられてしまえばどうにもならない。松村と対峙するサイド(右が主戦だが、左も可能性がある)や、レオ・セアラを始めとする前線のポストプレイヤーは厄介。個人的には裏抜けを絡めてくる田川とチャヴリッチがいると一段めんどくささが上がる。

 一気に裏に行かれることを防げるのであれば、CHの挟み込みの活用でセカンドボール勝負に持っていくことができる。守備陣はまずはきっちりとついていくこと。連携したオフザボールが組まれたらそれでも厳しいが、そこは今年の鹿島が調子が出ないという流れが継続することを祈っていきたい。チャヴリッチと鈴木をサイドに使って、ひたすら川崎SBとの高さのミスマッチを活用するみたいな方が川崎目線では少しつらいかもしれない。

 ビルドアップにおいては個人的には低い位置から相手の出方次第で択を変えることができるかが重要なように思える。もちろん、今季の川崎のいい部分である、CBが深さを作りながらCHが段差を作って中盤でフリーになる選手を作る作業自体は続けていきたい。

 その一方で鹿島の前線の守備は2列目がインサイドに絞るアクションをしたり、あるいはSH(鈴木優磨であることが多い)が外切りのハイプレスを敢行したりなど、内側のユニットに圧力をかけるケースが多い。

 ニューカッスル・ジェッツのRSBはインサイドに絞ったところではプレスの餌食になって失点したが、アウトサイドの正位置に立てば、あっさりと大外からキャリーできるケースもあった。

 インサイドにポイントを作ることができる川崎もニューカッスル・ジェッツと同じくインサイドのスペース管理に重点を置かれる可能性がある。その時には当然SBが大外からビルドアップに貢献できるかが重要。特に鈴木優磨がSHを務めることが多い山原のサイドでキャリーができれば、鹿島の狙いを外すことができる。

 個人的にはこの試合のキーマンを指名するとしたら山原だと考えている。水戸がひたすら狙い撃ちにしたように鹿島は左サイドの守備ユニットに明らかに難を抱えているチーム。特に抜け出す選手に誰がついていくか?の整理が不明瞭で、誰も管理していない選手がこのサイドからポンと抜け出す形を作られることも少なくない。

 川崎は伊藤が裏にボールを引っ張るタイプではない分、山原がその役割を担いたいところ。伊藤が降りる動きで対面のSBを内側に引っ張り、大外レーンから山原が抜け出してフリーで駆け上がる。これができれば理想的だ。

 ビルドアップでは中央とSBキャリーの二択を突きつけ、アタッキングサードでは山原のフリーランが決め手になる。これが鹿島の守備には刺さると個人的には考えている。

 連勝で順位も1桁にジャンプアップ。間に多くのチームがいる(優勝争いにおいては非常に重要な要素だ)とはいえ首位の町田の背中も朧げながら見えてきた。アジア大会の出場権争いにこの段階で加わる資格がこのチームにあるのか。対戦相手の強度も含めて、鹿島戦はいわゆる昇段試験のようなイメージで臨む一戦となる。無縁だった上位争いに加わるチャンスを是非ともモノにしたい。

 

【参考】
transfermarkt(
https://www.transfermarkt.co.uk/)
soccer D.B.(
https://soccer-db.net/)
Football LAB(
http://www.football-lab.jp/)
Jリーグ データサイト(
https://data.j-league.or.jp/SFTP01/)
FBref.com(
https://fbref.com/en/)
日刊スポーツ(
https://www.nikkansports.com/soccer/)

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