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「Catch up Premier League」~トッテナム編~ 2026-27 season

トッテナム、26-27シーズンの歩み。

目次

第1節 ブレントフォード戦(A)

完成度の差を見せつけたブレントフォード

 ウェストハムとのしばき合いとなった残留争いを制し、今季もプレミア生活を続行できることとなったトッテナム。開幕戦はブレントフォードのホームスタジアムで迎えることとなった。

 序盤からボールを持つのはブレントフォード。トッテナムは前からプレスをかけていきたいところではあったが、ブレントフォードは落ち着き払ってこれを回避。むしろ、プレスにくるところを前進のきっかけにしようとしていた感。ケレハーまで絡めたポゼッションにはそれくらいの余裕があった。

 特に左サイドには手応え。ムーアを引き寄せながら背中を取るというところはかなりパーフェクトにできており、ルイス-ポッターのポジション調整能力は抜群。低い位置だけでなく、高い位置ではシャーデの外を回るところを見せており、全くもって見事だった。

 そのルイス-ポッターが先制点のフィニッシャーに。右サイドからのワンツーでハーフスペースの裏に飛び込んだサンガレからの折り返しを見事に仕留めてみせた。

 追いかけたいトッテナム。まずはロングボールの前進からという感じではあるが、少しターゲットには苦心していた感じ。どちらかといえばセネシの縦パスからテルとリシャルリソンの2枚が近い位置でのコンビネーションをかます方が有力だった。

 ポゼッションの時間自体は少し増えたトッテナム。だが、ブレントフォードはローブロックも安定感。ペナルティアークに沿うように外に外に追いやっていく。バイタルとハーフスペースの裏のケアの両立のバランス感覚は見事だった。

 ややロングボールが効かずに苦しい時間もあったブレントフォード。しかし、相手のロングボールを跳ね返したところから追加点。リシャルリソンへのロングボールをカットしたところから前進し、最後はキンスキーが弾いたところをヤネルトが押し込んで見せた。

 トッテナムに時折保持を譲りながらも完全に要所を押さえたブレントフォード。2点のリードでハーフタイムを迎える。

 後半も立ち上がりから左右のサイドで押し込むブレントフォード。終始手応えがあった空中戦から最終的にはカヨーデが試合を決めるゴールを叩き込む。

 トッテナムは左サイドからハイラインを破るなど、反撃のきっかけがないこともなかった。だが、保持の機会が少なくともどちらかといえばチャンスが多かったのはブレントフォード。自陣での守備対応の怪しさがなかなか目をつぶれる状態にならなかったのは、今後を見据えても怖いところではある。

 2回ほどクリティカルに抜け出したムーアもケレハーが見事にシャットアウト。クリーンシートをキープしたブレントフォードがトッテナムを寄せ付けずに開幕戦を制した。

ひとこと

 現段階での完成度には差がある状況だった。

試合結果

2026.8.22
プレミアリーグ 第1節
ブレントフォード 3-0 トッテナム
G-techコミュニティ・スタジアム
【得点者】
BRE:12′ ルイス-ポッター, 33′ ヤネルト, 49′ カヨーデ
主審:マイケル・オリバー

第2節 ニューカッスル戦(H)

中盤の構成力で差をつけたニューカッスル

 立ち上がりにボールを持ったのはトッテナム。ニューカッスルは高い位置からのプレスでまずは味見。トッテナムの左サイドにプレスをかけて、ファン・デ・フェンのイエローカードを引き出すことに成功する。

 しかし、トッテナムは左サイドからテルへの縦パスを通して直後にプレス回避に成功。ニューカッスルとしては闇雲にプレスに出て行くわけにはいかないということになった。

 トッテナムはニューカッスルのミドルブロックに対して、どこまで差し込んでいけるか?という流れ。どちらかといえば縦パスを差し込む手応えはファン・ヘッケがいる右サイドの方があった。

 インサイドにパスを刺す、もしくは逆サイドへの展開でテルに1on1の状況を作ることができれば勝負ができるトッテナム。カットインからのシュートやロバートソンのオーバーラップから一気に攻撃に出ていくが、ホルニチェクのファインセーブなどでニューカッスルは失点を逃れる。

 ニューカッスルの保持はCHのニコ・ゴンサレスが枚数調整役。トッテナムのプレス隊はCHをケアしようとする姿勢を見せるが、やや中途半端。その結果、マイリーやウィロックが浮いてしまい、そこから一気に前進をすることができるように。

 前半の中盤はこのスキームから継続的にリズムを掴んだニューカッスル。序盤の右サイドからのカウンター勝負よりも一段踏み込んだ形からゴールに迫っていく。

 しかし、再び前半の終盤はトッテナムの保持が息を吹き返して試合を制御。得点こそ入らないが、両チームそれぞれに流れがもたらされるスリリングな展開となった。

 後半、トッテナムの保持にニューカッスルはハイプレスを再起動。オープンな展開となり、前半以上の殴り合いが行われるような行ったり来たりの立ち上がりとなる。

 トッテナムはその中でも右のハーフスペースの裏抜けを中心に行っていく。初手であるマルムシュの抜け出しはファウルをもらえなかったが際どい形に。だが、グレイの攻め上がりはほとんどがニューカッスルに先読みされた感があった。

 ニューカッスルは浮いている最後方のポジションからダイレクトにフィードをつけることで前進。前線中央だけでなく、サイドに対角でボールを供給することもトライする。

 得点に繋がったのはニコ・ゴンサレスからの右サイドへのフィード。エランガの絞るアクションを囮に、外を回るデディッチを本命とする前半も見られたロングボールが刺さる形。最後は落としを受けたエランガが左足でアクロバティックにゴールを決める。

 さらには交代で入ったヴォルテマーデを活かしたセットプレーで追加点。折り返しをウィサがトリッキーな押し込み方でリードを広げる。

 トッテナムは右サイドにクドゥスを置くことでファークロスと右のハーフスペース裏を両睨み。しかし、特に前者のファークロスが刺さりきらなかった感。こういう手札をさらしながらの縦突破は魅力があったけど、回数が限られてしまっていた。

 ニューカッスルの3点目の脅威を回避することで精一杯だったトッテナム。開幕2試合を連敗でスタートすることとなった。

ひとこと

 何もかも悪いわけではないスパーズだけども、浮いているところはあるよなという感じもした。

試合結果

2026.8.29
プレミアリーグ 第2節
トッテナム 0-2 ニューカッスル
トッテナム・ホットスパー・スタジアム
【得点者】
NEW:62′ エランガ, 72′ ウィサ
主審:ピーター・バンクス

第3節 ノッティンガム・フォレスト戦(A)

攻めあぐねで時間を溶かすスコアレス

 ここまで勝利を手にすることができていない両チーム。昨季は共に残留に苦労した相手を蹴り落とし、今年は同じ思いをしたくない!というのが両チームの本音だろう。

 序盤に仕掛けたのはトッテナム。CBが幅を取ってGKを挟み、ショートパス主体の前進を狙っていきたいフォレストに対して、高い位置からのプレッシングで敵陣から圧力をかけていく。

 構造自体がよく練られたものという感じは正直しないのだけども、強度の面でフォレストを慌てさせることには成功したトッテナム。メリハリをつけること自体に目的を持たせた形となった。

 対するフォレストは5-4-1のミドルブロック。5-4のラインはピッチを均等にカバーするような横幅の取り方で、縦方向はコンパクトという感じの仕上がりだった。

 トッテナムはサイドから突っつく形を探っていく。サヴィオ、テルという両翼にボールを渡しながらクロスからチャンスを作っていく。

 しかしながら、どちらかと言えばチャンスは手数をかけずにパパッと終わらせる形の方が有力。ポロ→マルムシュの一発の裏抜けからゴールを脅かす。

 試合は徐々にトッテナムのプレスが弱まっていったため、交互のターン制のポゼッションの様相を呈する。しかしながら、フォレストのチャンスも縦に速いカウンターから。大外レーンのニコ・ウィリアムスの抜け出しや、デラップのポストから一気に縦に抜けたギブス=ホワイトからトッテナムのDFをダイレクトに攻め込んでいく。

 しかし、試合はスコアレスのまま。同点でハーフタイムを迎える。

 後半の頭にポゼッションしたのはトッテナム。フォレストは陣地回復のきっかけを掴むことができないまま一方的に押し込まれていく。

 だが、即劣勢に繋がったかは微妙なところ。後半頭のトランジションからのサヴィオを使った攻撃はともかく、以降のポゼッションからはなかなか有効打を打つことができず。ファーサイドへのクロスは今ひとつ合わず、ブロックを崩す決め手にはならなかった。

 60分過ぎにようやくボールを持つ機会を得たフォレスト。こちらも右サイドからファーサイドにクロスを上げていく形。機会自体は少なかったが、ボールさえ持てればこちらの方が期待感があるように見えた。

 マカティーからインサイドをこじ開けたパスワークで最後はニコ・ウィリアムスがネットを揺らすシーンも。これは押し込む最後のところでハンドを犯してしまい、惜しくもゴールは認められなかった。

 終盤はもう一度ボールを持ち直したトッテナムだったが、効果的なシュートを打つことができず、押し込むところから先には進めないまま。結局試合はそのまま終了。今季初の勝利は持ち越しとなった。

ひとこと

 攻めあぐねたまま時間を溶かした両チームだった。

試合結果

2026.9.5
プレミアリーグ 第3節
ノッティンガム・フォレスト 0-0 トッテナム
ザ・シティ・グラウンド
主審:クレイグ・ポーソン

第4節 エバートン戦(H)

辿り着けなかった解決策

 いまだに奪えていない得点が欲しいトッテナム。ここまで無敗のエバートンに対して、立ち上がりから襲いかかっていく。

 主役になったのはサヴィーニョ。右サイドからキレのある動きでボックスの中に入っていく。マルムシュ、サヴィーニョあたりの動きを見ると、かなり強度寄り。スピードでなんとか振り切りたいという強引さが見える。

 しかしながら、シュートに行こうとコントロールをすると、なんとかボックス内で体にボールを当てることが異様に上手いエバートンの守備に引っかかってしまうのが難しいところ。いい形でシュートを打とうとすればするほど相手に引っ掛かるというのがなかなか難しいようにも見えた。

 一方のエバートンもWGから仕掛けていかなければいけないのは同じ。前節も鋭いシュートを決めているジョージを中心として打開策を探っていく。

 しかしながら、トッテナムは落ち着いた守備で対応。押し下げられたとしても簡単にはチャンスにはしないというブロックでエバートンの攻撃を跳ね返す。

 攻撃の機会では優勢だったトッテナムだが、それがそのまま主導権とはならず。互いにサイドアタッカーからの打開を狙い続けた前半。試行回数が異なるだけで、ペースを掴めないままスコアレスでハーフタイムを迎えることとなった。

 後半もテーマとしては膠着した試合の中で何を起こすことができるか?ということにフォーカス。フェルナンデスのミドルからスタートしたトッテナムが先に主導権を握ったかと思われたが、ボックス付近でのパスワークが冴えず。この辺りは夏に組み替えたチームだなという連携の甘さを感じる。

 エバートンは基本的には受ける展開。瞬間的にはジョージのクロスからチャンスを迎える場面もあるが、ファン・デ・フェンが得意のギリギリの対応から相手をシャットアウトしていく。

 試合はトッテナムのポゼッションをエバートンがローブロックで受ける展開が主体。トッテナムの布陣がブロックの外に多くの選手を置くスタイルだったこともあり、試合は完全に停滞する。

 マディソン、グリーリッシュという停滞局面を動かすことができるカードを入れる両チーム。エバートンは左サイドからデューズバリー=ホールの抜け出しからジョンソンが決定機を迎えるが、ここを仕留めることができない。

 何かできないか?ということを最後まで探っていきながら、解決策に辿り着けなかった両チーム。互いにゴールネットを揺らせないまま試合はスコアレスでタイムアップを迎えた。

ひとこと

 デ・ゼルビのチームっぽくない感じの停滞感だった。うまく行く行かないは別として方向性の問題。

試合結果

2026.9.12
プレミアリーグ 第4節
トッテナム 0-0 エバートン
トッテナム・ホットスパー・スタジアム
主審:ダレン・イングランド

第5節 アストンビラ戦(H)

初勝利と最下位という対照的な結末に

 ともに勝利がなく、ここまで苦しんでいる両チーム。長い3週間という代表ウィークの前になんとか初勝利を掴みたいところだろう。

 互いに積極的なプレッシングから敵陣に勝負を仕掛けていく立ち上がり。相手のプレスに苦しんでいたのはアストンビラ。CHが縦関係を形成しつつギャップを作っていくが、パスワークが不安定。低い位置でのロストからピンチを迎えている。

 ロングボールに関してもやや脱出が不安定。ジャクソンが出口になりきれず、プレッシャーをかけられた際の逃し先として定まらない。

 そうした苦しい状況を見事にカバーしたのが鈴木。高いセービング能力で相手の決定機をシャットアウト。相手に流れが行くのを抑制する。

 非保持におけるアストンビラはワンサイドカットからハイプレスを敢行。トッテナムはボールを散らしながらサイドの裏を出口として勝負する。ボールを逃しながら敵陣に入っていくところまでは安定していた。

 しかしながら、崩しの中での貢献度は高くとも、マルムシュやサヴィオはここで決定的な仕事ができない物足りなさを感じるところでもあった。そうした中でポロの負傷交代で入ったグレイがオフザボールでいい連携を見せていたのは好材料だった。

 アストンビラは徐々に左サイドのジャクソンを活かす形で前進の手段を確保。陣地回復の目処が立つように。不安定だった中盤のキャリーに関しても、ブエンディアやカマラのキャリーから少しずつ計算できるようになる。

 なんとか踏ん張っていたトッテナムだったが、最終的には前半の終了間際に失点。アバウトな放り込みに耐えることができず。ファン・デ・フェンが負傷で一時的にピッチを退いていたところで、つなぐプレーを判断したロバートソンがどうだったか。キンスキーとの連携も含めて拙さが見えた失点シーンだった。

 後半、追いかけるトッテナムはインサイドに当てつつWGからの仕掛けを探っていく。一方的に攻撃の主導権を握る後半の立ち上がりとなった。

 アストンビラは攻撃の機会を削られる立ち上がりとなったが、2トップを活かした速攻から反撃。前半に比べるとマンザンビの存在感が少しずつ出てきたのは朗報と言ったところだろう。

 試合のペースは攻撃機会よりも一発の攻撃の効果を重要視できていたアストンビラに流れていくように。ジャクソンが大きめなチャンスの2つ目を仕留めてリードを広げる。

 この2失点目でトッテナムは相当勢いを削がれることに。トランジションが死んでいるようなところからトドメの3点目を仕留められる。

 終盤に見せた2つのゴールが唯一の希望となったトッテナム。ようやく勝利を手にしたアストンビラと対照的に、まさかの最下位で中断期間を迎えることとなった。

ひとこと

 アストンビラ、ようやく前線の個人の力がハマってきた感じ。

試合結果

2026.9.19
プレミアリーグ 第5節
トッテナム 2-3 アストンビラ
トッテナム・ホットスパー・スタジアム
【得点者】
TOT:86′ ギャラガー, 90+8′ ファン・ヘッケ
AVL:45+4′ マンザンビ, 67′ ジャクソン, 79′ ブエンディア
主審:サム・バロット

第6節 マンチェスター・ユナイテッド戦(A)

笑顔なきオールド・トラフォード

 ここまでなかなか勢いが出てこない両チーム。復活を期するシーズンで思うような結果を残すことができていない。少しでも上の順位に登るためにまずは目の前の相手を叩きのめしたいところだろう。

 立ち上がりにいいフィーリングを見せたのはトッテナム。ワーワーするスタートの中でプレッシングからリズムをつかんでいく。ラメンスの地雷パスからいきなりソランケが決定機を迎えると、以降もユナイテッドの中盤のパスワークを阻害することで敵陣からカウンターを仕掛けていく。最終ラインのファン・ヘッケもボールを奪ったところから一気に攻撃参加を見せるなど、アグレッシブに高い位置を取る。

 自陣からのゆったりとした保持においては逆のCBであるセネシが中心。ライン間の楔とハーフスペースの背後にふわっと送るパスを使い分けながら敵陣に入るきっかけを作る。サイドの三人称での攻撃も悪くなく、自陣からのポゼッションでもスムーズに敵陣に入っていく。

 ユナイテッドは自陣からボールを出すフェーズが不安定。トッテナムに対して押し返すアクションをかけることができないまま飲み込まれてしまう立ち上がりとなった。

 しかし、こういう状況でも得点が入らないのが今のトッテナムの苦しいところ。あとは決めるだけという決定機もつかむことができないまま時間が過ぎていく。

 時間が経つと少しずつ保持の時間を取り戻していくユナイテッド。トッテナムのプレスの一つ前に入るポゼッションからゆったりとボールを回していく。

 だが、1人の選手のドリブルにあまり周囲が反応することができず。仕掛けに連動する動きがないことで攻撃が仕上がりきらない。

 トッテナムもこの時間帯は停滞。レーンを変えながらパスをつないでいくが、ユナイテッドの守備に先回りされているシーンが目立った。

 後半もにらみ合いが続く展開。ユナイテッドは前半よりもフィーリングは良好。クーニャのポストからサイドの奥を取ってより深く攻め込むことができていた。

 定点攻撃ではファン・ヘッケ周辺を狙い撃っての攻撃も。引き出して背中を取るところまで持っていき、シュートで相手を脅かしていく。

 トッテナムはクドゥスのカウンターなど少ない手数で反撃。前半の立ち上がりに比べれば減ったが、押し込むことができれば三人称の攻撃から決定的なチャンスも作っていく。

 先制点は押し込むユナイテッド。左のハーフスペースへの侵入から反転したムベウモが仕留めてリードを奪う。

 さらに乱闘からベンタンクールが退場。ユナイテッドは数的優位を確保する。

 トッテナムは割り切って攻撃的な選手を投入することで、ユナイテッドのゆったりとした保持に風穴を開けにいく。終盤にようやく押し返す機会を得たトッテナム。ユナイテッドはシンプルなクロス対応で痛恨の失点。ボールではなくソランケをチェックしたことが裏目に出てしまったリサンドロ・マルティネス。アクシデンタルに追いつかれてしまうこととなった。

 今季の内容に沿った消化不良の90分を過ごした両チーム。オールド・トラフォードの両チームには笑顔は見られなかった。

ひとこと

 苦しい。とにかく。

試合結果

2026.10.10
プレミアリーグ 第6節
マンチェスター・ユナイテッド 1-1 トッテナム
オールド・トラフォード
【得点者】
Man Utd:73′ ムベウモ
TOT:90+2′ ソランケ
主審:スチュアート・アットウェル

第7節 コベントリー戦(H)

ホームで待ちに待った3ポイント

 ここまでは未勝利が続いているトッテナム。苦手なホームに迎えるのはコベントリー。一足先に連勝でやや順位を浮上させているチームだ。

 トッテナムはこの試合で3バックを採用。コベントリーとの陣形の噛み合わせのズレを使い、腰を据えたポゼッションを敢行する。コベントリーは坂元を自陣側に下げる形でプレスラインを下げていく。これでトッテナムのバックスが余裕を持ってボールを持てることは確定した。

 この3バックからポゼッションをしていくトッテナム。ファン・ヘッケ、ファン・デ・フェンから縦にパスを差し込んでいき、ライン間で前を向く選手を作る。インサイドではスターターに戻ってきたマディソンからチャンスを作りにいく。

 アウトサイドでは幅取り役を使いながら突破を図る。クドゥスは1on1、ロバートソンはオフザボールを活かしたバックドアから一気に背後を取っていく。右だけでなく、左サイドのロバートソンでも結構トッテナムはコベントリーを揺さぶることができていた。

 先制点は右サイドから。クドゥスが作った深さを使ったのはマディソン。彼らしいレンジのあるミドルを沈める格好でトッテナムがリードを奪う。

 反撃に出たいコベントリー。トッテナムはコベントリーの布陣に合わせるようなハイプレスを立ち上がりから敢行することで、バックラインからプレスをかけていく。

 序盤はやや面食らった感がある立ち上がりだったが、徐々にロングボールからマンツーをばらしていこうとするコベントリー。中央で前線がボールを収めると、サイドから1on1を仕掛けて出口となっているのは坂元。ここからのクロスでコベントリーはクリティカルなチャンスを作っていく。

 しかし、ゆったりとした保持で優勢だったのはトッテナム。3バックのキャリーと前線と中盤のハーフスペースへの抜け出しで、コベントリーのラインを背走させながらこじ開けにいく。

 コベントリーはトランジションからチャンスを作りにいく。トッテナムのバックラインはやや乱れて受ける場面もあったが、ファン・デ・フェンが強引にスピードでねじ伏せることで事なきを得ていた。

 後半、トッテナムはポゼッションに出るスタート。しかし、コベントリーはワンチャンスを活かして同点。ファン・ヘッケのところでボールをカットしたところから一気に攻略しきって、最後はルドニがゴールを決める。

 だが、トッテナムはすぐに反撃。マルムシュの強引な突破でコベントリーの守備をこじ開けることに成功。加入後初ゴールは貴重なリードを奪う勝ち越しゴールだった。

 ここから試合は徐々にオープンに。トッテナムはオープンな流れの中でやや冗長な展開となったことで試合を制御できていないようだったが、コベントリーも自陣で強引なスライディングからピンチを広げるなど、うまく波に乗れていなかった。

 どちらに転ぶか?という展開の中で試合を決めたのは次のゴール。デイビスのミドルから3点目を取ったトッテナムが勝利を確実にする。

 ようやくホームで今季初勝利を手にしたトッテナム。まずは胸をなで下ろす3ポイントを手にした。

ひとこと

 クルゼフスキ、マディソン。大怪我していた人たちのカムバックは敵ながら嬉しい。

試合結果

2026.10.19
プレミアリーグ 第7節
トッテナム 3-1 コベントリー
トッテナム・ホットスパー・スタジアム
【得点者】
TOT:14′ マディソン, 58′ マルムシュ, 90+4′ デイビス
COV:49′ ルドニ
主審:アンディ・マドレー

第8節 チェルシー戦(A)

停滞ムードを引き寄せて難所克服

 前節、ついに今季初勝利を挙げたトッテナム。ここで迎えるのはスタンフォード・ブリッジ。長年相性が悪いチェルシーのホームスタジアムで、こちらも今季初となる連勝を狙う。

 序盤からボールを持つ時間が多かったのはトッテナム。3バックで4-4-2のチェルシーのプレスを引き寄せながら対応。強引にひっくり返すというよりはきっちりとサイドを変えて前をオープンにし、前に進む形を作っていく。

 ポゼッションは幅を使いながら最終ラインやアンカー役となったマティアス・フェルナンデスから主に左サイドに配球。テル、ロバートソンを軸として3人以上で攻撃に絡みながらハーフスペースから奥を取っていく。

 一方のチェルシーはカウンターからシャープにというスタート。特に右サイドのネトのところのスピードを活かす形。ジョアン・ペドロの不在でインサイドに起点を作ることには苦労していたが、右から奥を取って深さを作り、ボックス攻略につなげるシーンも。

 チェルシーは時間経過とともにハイプレスから中盤でトッテナムのビルドアップを引っ掛ける場面も。20分付近では試合の主導権を握る。

 しかし、トッテナムはすぐにポゼッションを回復。左サイドのテルとロバートソンの縦関係を使いながらどう仕上げていくか?を探っていく。ロバートソンのクロスをどうフィニッシュに合わせていくかの設計は正直なところ甘さがあったが、左サイドからフリーマンを作っていくという流れ自体は悪くはなかった。

 だが、両チームともにゴール前のフィニッシュが淡白。2人のGKが落ち着いたセーブを見せていたことは確かだが、そもそもきっちりとシュートをミートできず、相手のGKに対して厳しいコースに速いキックを打ち込めないシーンが続いていた。

 後半はもう一度主導権争いとなったこの試合。ボールを持つ側になったのはチェルシーだったが、アタッキングサードの切れ味という意味では前半よりも割引。交代選手で流れを変えるという形も作れない。

 一方のトッテナムもマディソンが交代してしまうなど、なかなかムードが上がらず。前半以上に後半は互いに得点機が少ない重たい空気感で試合は進む。

 その試合の流れを変えたのはミス。セットプレーからポジションを取るタイミングが遅れてしまったペンデルスがクロスを弾ききれずにオウンゴールを献上してしまう。

 さらにチェルシーは直後にパーマーがこの日2枚目のイエローカードで退場。10人に追い込まれることとなった。

 トッテナムはポゼッションで落ち着きのある試合運びを見せて、時間を溶かしていくことに成功。さらにはカウンターからテルが2点目を決めて試合は決着。簡単にかわされてしまったラクロワにとっては痛恨。コースは厳しかったが、シュート自体の威力は甘かった部分でペンデルスにチャンスはあったかどうか?といったところだろう。

 難所を克服したトッテナム。今季初めての連勝で順位を一気に上げた。

ひとこと

 1人多くて、リードという状況だと意外とコントロールはバタバタしがちだけども、この日のトッテナムはその点が素晴らしかった。

試合結果

2026.10.24
プレミアリーグ 第8節
チェルシー 0-2 トッテナム
スタンフォード・ブリッジ
【得点者】
TOT:77′ ペンデルス(OG), 87′ テル
主審:クリス・カヴァナー

第9節 クリスタル・パレス戦(H)

第10節 リーズ戦(A)

第11節 イプスウィッチ戦(H)

第12節 サンダーランド戦(A)

第13節 フラム戦(H)

第14節 アーセナル戦(H)

第15節 ハル戦(A)

第16節 リバプール戦(A)

第17節 ボーンマス戦(H)

第18節 ブライトン戦(H)

第19節 マンチェスター・シティ戦(A)

第20節 フラム戦(A)

第21節 リーズ戦(H)

第22節 クリスタル・パレス戦(A)

第23節 サンダーランド戦(H)

第24節 イプスウィッチ戦(A)

第25節 マンチェスター・シティ戦(H)

第26節 ブライトン戦(A)

第27節 リバプール戦(H)

第28節 ボーンマス戦(A)

第29節 ノッティンガム・フォレスト戦(H)

第30節 エバートン戦(A)

第31節 ブレントフォード戦(H)

第32節 ニューカッスル戦(A)

第33節 ハル戦(H)

第34節 アーセナル戦(A)

第35節 チェルシー戦(H)

第36節 コベントリー戦(A)

第37節 マンチェスター・ユナイテッド戦(H)

第38節 アストンビラ戦(A)

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