
セットプレー2つで鮮やかな逆転劇
天候の影響で1時間遅れてのキックオフとなった開幕戦。ピッチコンディションの悪さは画面を見るだけでも明らか。ところどころに水が浮いており、このポイントであっさりとボールが止まってしまう。ボールだけでなく、人が倒れても水飛沫が飛ぶくらいにはピッチは荒れていた。
というわけで当然試合はロングボールが主体。その中で先に主導権を握ったのは金沢。ブワニカの推進力を使う形から敵陣でのプレータイムを増やしていくと、シンプルなクロスからそのブワニカがゴール。5分でこじ開けに成功する。
対する栃木SCはミドルから同点。ロングボールの落としから世瀬がミドルシュートを仕留めてすぐに試合を同点に引き戻す。
スコア的には互角ではあるが、優位だったのは先制した金沢の方だろう。ブワニカのロングボールを活かす形は非常にシンプルで環境に合っていた。栃木SCも同じくロングボールを活かしていきたいのだが、真っ向からフィジカルでぶつかると分が悪く、前線の起点の近藤はサイドに流れながら起点を作るため手数がかかる。それ自体が悪いわけではないのだけども、この環境においてはより少ない手数でゴールに迫れる方が優位だった。
一方的に押し込みながら栃木SCに陣地回復を許さない金沢。ネットを揺らすことはできないものの、優位なままハーフタイムを迎える。
後半の立ち上がり、メンバー交代に伴い栃木SCは4バックに移行。実況の方は前半の途中から4バック、後半から3バックと言っていたが、自分には前半は3をキープし、後半から4にシフトしたように見えた。
4バックにシフトしたところを突くように金沢は勝ち越し。左サイドのポケット侵入からの折り返しを逆サイドから飛び込んだ榊原が仕留めてすぐにリードを奪う。HTでグラウンドキーパーが原状回復に取り組んだ成果もわかるつなぎのゴール。後半は前半に比べて明らかにサッカーになっていた。
引き続きサイドアタックから勢いに乗る金沢。左サイドからのポケットでの攻略は効いており、そこに交代から四宮を入れることでさらに攻撃は鋭くなった印象。
後半も近藤へのロングボールを軸に勝負をかけるが、なかなかボールが収まらず。金沢が一方的に支配する後半となった。
風向きが変わったのは80分過ぎ。諦めずに入れ続けた近藤へのロングボールからのポストが実り始め、陣地回復に成功するようになると、セットプレーから同点。肉弾戦の混戦の中から田端がネットを揺らす。
このゴールをきっかけに左右のサイドから押し込むことに成功した栃木SC。金沢もパトリック活かしのカウンターなど一進一退の状況が続く。
最後に勝利を引き寄せたのはまたしても栃木SCのセットプレー。こぼれ球を押し込んだ永井がゴールを決める。押し込むフェーズを呼び込んでから効果的に得点を重ねた栃木SC。鮮やかな逆転劇で開幕戦の勝利を飾った。
ひとこと
前半はどうなることかと思ったが、後半は比較的サッカーができる状態まで戻ってきた感。グラウンドキーパーさん、おつかれさまです。
試合結果
2026.8.9
J3リーグ
第1節
栃木SC 3-2 ツエーゲン金沢
カンセキスタジアムとちぎ
【得点者】
栃木SC:11′ 世瀬啓人, 81′ 田端琉聖, 90+5′ 永井大士
金沢:5′ ブワニカ啓太, 46′ 榊原杏太
主審:大坪博和
