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「Catch up Premier League」~2022.8.6 プレミアリーグ 第1節 ボーンマス×アストンビラ ハイライト

■内外分断でシャットアウト、3年ぶりの復帰を祝うクリーンシート

 3シーズンぶりのプレミア復帰を果たしたボーンマス。ホームでの開幕戦の対戦相手となるのは途中就任のジェラードが2年目のシーズンを迎えるアストンビラである。

 プレミア復帰に沸くヴァイタリティ・スタジアムの熱気に後押しされるように、両チームは高い位置からの積極的なプレッシングでスタート。互いにプレッシャーをかけられた側は前線に蹴り飛ばす形で試合は始まる。

 その流れから生まれた1stチャンスを手にしたのはホームのボーンマスの方だった。セットプレーから先制したのは3バックの一角に入るレルマ。シーズン開幕からわずか2分でボーンマスはプレミア復帰を祝うゴールを奪うこととなった。

 この先制点以降は両チームのプレスの高さや意欲には差が出るようになった。比較的ゆったりとした保持を許す位置にプレスを設定したのはリードしているボーンマス。ハーフウェイラインかやや後方をトップのプレス開始位置とする。

 ボールを持てる格好になったビラはアンカーのカマラが最終ラインに降りるサリーの形を使いサイドを押し上げる。サイドの攻撃は全体がスライドするように人数をかけて行ってはいたが、フリーで抜け出す選手を作ったりや、PAに侵入するようなドリブルができる状況を作ることができず。ビラはアバウトなボールをひたすらPA内に放り込むことしかできない。

 そもそもハイボールで優位に立てるスカッドではないし、ビラの良さは外でできたタメを早いクロスでマイナスで折り返し、それに逆サイドの選手が合わせる形。外と内が分断されたようなこの日のやり方ではタワー型のFWでもいない限りは優位を取るのは難しいだろう。

 ビラは外切りのハイプレスから敵陣深くまでプレスをかけるが、ボーンマスのバックラインは安全第一でトップのムーアに放り込む。時には左のWBであるゼムラが中にカットインしながら逆サイドへの展開でチャンスメイクすることも。その辺りはビラのプレスの強烈さを見ながら調節しているように見えた。

 アストンビラは有効打となる攻撃を打ちきれないまま試合は後半に。ブエンディアの投入で4-2-3-1にシフトチェンジを行うビラだが、状況は好転せず。外と中は分断されたまま無闇にハイクロスでボーンマスのブロックに挑んでは跳ね返されるシーンのオンパレードである。

 ボーンマスはがっちりとビラの攻撃を受け止めながら左サイドに流れるムーアへのロングボールで陣地回復。接触プレーが多く、攻撃がぶつ切りになることも含めて、アストンビラはすっかりとリズムを崩されたように見えた。

 いつまでもペースを引き戻せないアストンビラを横目にボーンマスはセットプレーから追加点。空中戦のターゲットになっていたムーアがネットを揺らし、試合を決定的なものにした。

 セットプレーからの2発という強かさ以上に、アストンビラをうまくペースに嵌め込んだゲームコントロールが見事。ボーンマスの3年ぶりのプレミア挑戦は白星でのスタートとなった。

試合結果
2022.8.6
プレミアリーグ 第1節
ボーンマス 2-0 アストンビラ
ヴァイタリティ・スタジアム
【得点者】
BOU:2′ レルマ, 80′ ムーア
主審:ピーター・バンクス

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