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「Catch up J1 League」~2022.7.6 J1 第20節 柏レイソル×名古屋グランパス ハイライト

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■ブロック崩しのサイクルを回せなかった柏

 両チームの戦い方が定まる前にあっという間に先制点が入った試合となった。先制点を奪ったのは名古屋。得点に至ったのは見事なショートカウンターだった。

 プレスバックを行った仙頭がボールを奪い返すと、一気に外の森下に展開。ラインを下げた柏に対して、スペースを得たマテウスがミドルを打ち込んで先制する。ボールを奪ってからカウンターに移行する一連は非常にスムーズで、仙頭は相手の攻撃からの防衛とカウンター発動までを非常にスムーズに行っていた。

 先制点を奪った名古屋は柏に対してブロック守備を敷く。名古屋のこうしたアプローチは湘南戦でも見られたので、リードを得たからというよりも通常運転であるといえるだろう。先制点を奪った分、プレスの開始地点が下がったり、撤退までの判断が早かったりはしたが、そもそも前からプレスに出て捕まえるようなチームではない。

 柏は名古屋に比べれば保持において縦パス画縦に刺す意識は強いのだが、この日はつなぎの部分でのミスがやたらと多く、名古屋を助けてしまった印象だ。また、ボールを奪われた後、取り返しにいる部分も物足りない。ローブロックのチームに対しては波状攻撃を仕掛けることができるかどうかが、ポイントの1つになる。

    だが、ボールを奪い返すポイントが見つからず柏は波状攻撃を仕掛けることができない。名古屋の攻撃の起点となるのはレオ・シルバだが、柏はプレスの段階でここをフリーにしてしまい盤面をひっくり返されてしまう。WBの裏を突くフリーランで攻撃のある程度のアプローチは出来ていたが、攻め込み続けるという意味ではプレスを成功させる確率は増やす必要がある。

 リードを奪われた柏は後半も保持主体で試合を進める。だが、外循環の悪い流れからはなかなか脱出することができない。クリーンにつぶし切れずにファウルを取られてしまったり、中央の選手を保持で引き出す前に急戦を仕掛けて跳ね返されてしまったりなどイマイチ攻守がかみ合わない展開が続く。

 名古屋は自分たちの時間を作るという観点では物足りない展開が続くものの、全体の重心を下げながら粘り強い対応ができていた。先述の通り、ボールを持つことができればファウルを受けて落ち着くこともできていたので、柏の攻撃を十分に受け切っているとと考えてよさそうである。

 膠着した柏は細谷の投入を合図にプレスの強度を高めて一気に攻め込もうとするが、劇的な効果は発揮できず。最後はチアゴを投入してクローズモードに入った名古屋に逃げ切りを許し、ホームで痛い黒星を喫することとなった。

試合結果
2022.7.6
J1 第20節
柏レイソル 0-1 名古屋グランパス
三協フロンティア柏スタジアム
【得点者】
名古屋:4′ マテウス・カストロ
主審:松尾一

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